このページでは、AMD社のグラフィックカードであるの「Radeon」 R5、R7、R9、RXシリーズのスペック読み方を説明します。
「SAPPHIRE Radeon R9 280X OC DDR5 3G Dual-X」

まず、こういったグラフィックカードがあるとしましょう。普段は、「280X」と呼ばれるこのグラフィックカードの前後に多くの数字・文字が付属しておりすべてを理解するのは難しいです。以下で一つ一つ説明します。
/SAPPHIRE/
グラフィックカードの製造メーカーを表します。Radeonグラフィックカードの製造メーカーにはSAPPHIRE、XFX、ASUS、MSI、GIGABYTEなどがあります。
SAPPHIRE /Radeon/
このグラフィックカードがRadeonの製品群であるという意味です。AMDのグラフィックカードの製品群にはRadeon、Radeon Proがあります。
- Radeon:通常デスクトップ向けのGPU、ゲーム用GPU
- Radeon Pro:作業でよく使われるGPU
SAPPHIRE Radeon /R9/
RはRadeonのRXシリーズを、その後ろの数字は、グラフィックカードのクラスを示します。(R5<R7<R9)
- R9:最上位のクラスであり、RX400シリーズからは、すべてのクラスがRXになりました。
- R5:ローエンド〜エントリークラスのグラフィックカードです。
- R7:エントリ~ミドルクラスのグラフィックカードです。簡単なゲームがプレイできる性能です。
- R9:ミドル~ハイエンドクラスのグラフィックカードです。
- RX - RX400シリーズからは、R5/ R7/ R9で分かれていたクラスをRXに統合しました。エントリークラスからハイエンドクラスまでのグラフィックカードが含まれます。
SAPPHIRE Radeon R9 /2/
前の数字は、グラフィックカードの世代を表します。数字が大きいほど、最近リリースされた製品です。
- 2:Radeon Rx200シリーズ
- 3:Radeon Rx300シリーズ
- 4:Radeon RX400シリーズ
- 5:Radeon RX500シリーズ
- Vega:Radeon RX Vegaシリーズ
- 50:Radeon RX5000シリーズ
SAPPHIRE Radeon R9 2/80/
後ろの数字は、グラフィックカードの性能を表します。数字が大きいほど、性能がいいです。
- 10〜40:性能が非常に悪いので、低スペックなゲーム以外はプレイできません。
- 50〜60:エントリーレベルのグラフィックカード。低スペックなゲームができます。オプションを妥協するとミドルスペックなゲームもプレイできます。
- 70〜80:ハイスペックなゲームもオプションを下げることで、無理なくプレイできます。
- 90:ハイスペックなゲームも安定的にプレイできます。ゲームの解像度やリフレッシュレートを高めても問題ありません。数字9が入ったモデルに加えR9 Nano、R9 Fury、R9 Fury X、RX Vega56、RX Vega64などがハイエンドGPUに属します。
SAPPHIRE Radeon R9 280/X/
- X、XT:XやXTが付いたモデルは、同性能モデルより性能が少し上がります。しかし、XまたはXTがついても十の位が高いグラフィックカードより性能は低いです。(R9380<R9380X<R9390)
- M:ノートパソコンに入るモバイルグラフィックカードです。デスクトップ用グラフィックカードよりも発熱、消費電力、性能が低くなります。(R9 M470, R9 M270Xなど)
SAPPHIRE Radeon R9 280X /OC/
OCは、オーバークロックされたGPUを表します。グラフィックカードのメーカーが、自主的にオーバークロックした製品を販売しています。
SAPPHIRE Radeon R9 280X OC /DDR5/
グラフィックカードのメモリ(VRAM)の規格です。メモリ規格はGDDR3(昔の規格)、GDDR5、GDDR5X、HBM、HBM2などがあります。GDDR5XをDDR5X、D5Xと表記することもあります。
SAPPHIRE Radeon R9 280X OC DDR5 /3G/
グラフィックカードのメモリ(VRAM)の容量です。GPUでは、データをVRAMで処理するため、VRAMの容量が高ければGPが処理するデータの量が多い環境(高解像度、高リフレッシュレート)でのゲームに有利です。
SAPPHIRE Radeon R9 280X OC DDR5 3G /Dual-X/
Dual-Xはグラフィックカードメーカーが付けたブランド名です。グラフィックカードのメーカーごとにブランド名がそれぞれ異なります。同じGPUであれば、上位ブランドとサブブランドとの間の性能差はわずかです。