AMDの水冷式Radeon RX 6900 XTが高クロックで登場

AMDの水冷式Radeon RX 6900 XTが高クロックで登場

ソース:Tom's Hardware

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AMDの水冷式Radeon RX 6900 XTが、小売市場に登場するようです。VideoCardzは、ブラジルの小売店であるKabumにSapphireのリストを発見しました。

グラフィックスカードの世界では、Radeon RX 6900 XT LCは、噂されていたRadeon RX 6900 XTXの生まれ変わりである可能性が高いと考えられます。後者は、AMDのRDNA 2軍から最高のクロックレートを引き出すと言われているNavi 21 XTXHシリコンを採用すると予想されます。しかし、AMDはRadeon RX 6900 XT LCの存在を正式に確認していません。

Sapphire Radeon RX 6900 XT LCは、Navi 21 XTXHダイを採用し、80個のCU(Compute Unit)、合計5,120個のSP(Stream Processors)を搭載します。5,120個のSPに加えて、レイトレーシング用に80個のレイアクセラレータが搭載されます。Radeon RX 6900 XT LCは、ゲームクロックが2,250MHz、ブーストクロックが最大2,435MHzとなります。バニラモデルのRadeon RX 6900 XTは、ゲームクロックが2,015MHz、ブーストクロックが2,250MHzです。ゲームクロックが11.7%、ブーストクロックが8.2%向上することになります。

また、Radeon RX 6900 XT LCの仕様表には、クロック数の向上に加えて、メモリ速度の向上も記載されます。Radeon RX 6900 XTでは16GbpsだったGDDR6メモリチップが、水冷版では18Gbpsになっているようです。人為的なミスかもしれませんが、サムスンが18Gbps GDDR6メモリチップを製造していることを考えると、確かに可能性はあります。もし正確であれば、メモリチップの周波数が上がることで、Radeon RX 6900 XT LCの理論上の最大メモリ帯域幅は576GBpsになり、通常版に比べて12.5%向上します。

AMD Radeon RX 6900 XT LCの仕様

Radeon RX 6900 XT LC*Radeon RX 6900 XT
Architecture (GPU)RDNA 2 (Navi 21)RDNA 2 (Navi 21)
CUDA Cores / SP5,1205,120
RT Cores8080
Ray Accelerators8080
Texture Units320320
Base Clock Rate?1,825 MHz
Game Clock Rates2,250 MHz2,015 MHz
Boost Clock Rate2,435 MHz2,250 MHz
Memory Capacity16GB GDDR616GB GDDR6
Memory Speed18 Gbps16 Gbps
Memory Bus256-bit256-bit
Memory Bandwidth576 Gbps512 GBps
ROPs128128
L2 Cache4MB4MB
L3 Cache128MB128MB
TDP?300W
Transistor Count26.8 billion26.8 billion
Die Size536 mm²536 mm²
MSRP?$999

先日、中国のゲーミングPCに搭載されていた「Radeon RX 6900 XT LC」と同じデザインのSapphireブランドの「Radeon RX 6900 XT LC(21308-02-10G)」です。SapphireのSKUと記載されていますが、グラフィックスカード自体にはSapphireのロゴやサードパーティ製のマーケティングの痕跡はありません。

Radeon RX 6900 XT LCは、AMDのリファレンスデザインに準拠しており、チップメーカーのパートナーがBig Naviグラフィックスカードの横に自由に名前を付けることができるようになっているのだと思われます。Radeon RX 6900 XT LCは、グラフィックスカードの両サイドにアルミニウムプレートを配置したデュアルスロットデザインを採用します。ちなみに、Radeon RX 6900 XTのリファレンスモデルは2.5スロット仕様です。明らかに冷却ファンがないため、「Radeon RX 6900 XT LC」の冷却方法は付属の120mm AIOリキッドクーラーのみとなります。

工場出荷時に大幅なオーバークロックが施されているにもかかわらず、Sapphire Radeon RX 6900 XT LCには2つの8ピンPCIe電源コネクタが採用されます。この水冷モデルが、通常のRadeon RX 6900 XTと同様に300WのTDP(熱設計電力)制限を守っているかどうかは不明です。Radeon RX 6900 XT LCの方が高クロックであることを考えると、より余裕のあるTDPを期待したいところです。

一方、Sapphire Radeon RX 6900 XT LCのディスプレイ出力には変更はありません。AMDのリファレンスデザインと同様に、水冷式で4台のモニターに対応します。標準のHDMI 2.1ポート、2つのDisplayPort 1.4出力、1つのUSB Type-Cポートを提供します。

カブコムでは、Sapphire Radeon RX 6900 XT LCを4,662.40ドル、現金一括払いでは3,368.41ドルで予約販売できます。この価格にはおそらくVAT(付加価値税)と小売業者による大幅な値上げが含まれているので、気にしないでください。Kabumは、Sapphire Radeon RX 6900 XT LCの注文を6月30日に出荷開始するので、AMDからの発表がすぐにあるかもしれません。

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