初自作で気を付けたいこと番外編1──故障時の原因の特定の難しさ

roadrunner

パーツリスト


総計

電源 0W/推奨 0W 以上

推奨 0W 以上

¥0

最近、ほぼ一日一個の勢いで初自作にまつわる何かを投稿している感じになってます。

今回はPCを組む時というよりは、組んだ後、ハード面でちょっとしたトラブルに見舞われた際の面倒くささについて、当日起こった順にレポート気味に書いておきます。なので番外編です。

自作PCはもちろん良い面もあれば悪い面もあり、今回はどちらかというと悪い面が書かれることになると思います、が、少なくとも私にとっては(当時は)それほど面倒くさくもなかった、むしろやっと自作めいたことができている、楽しい、みたいなところもあったので、人によるかもしれません。

故障の結果、勢いでサブPCもできたので、少なくとも自分にとっては良い結果になりました。

●PC故障は突然に──あの日あの時あの場所で

今年(2021年)の夏のある日、いつものように自宅でPCにスイッチを入れようとしたところ、いきなり電源が入らなくなりました

“いきなり”というのは、その現象に見舞われた当時の自分の感覚ですが、後から思い返してみれば、実はちょっとした予兆はありました。というのも、その現象が起きた数か月前から、いままで使用できていた電源ボタン押しからのスリープへの移行がなぜかできなくなっていたのです。ただ、当時はソフトウェア的な問題かもしれない、と思い、大して気に留めてはいませんでした。

思えばその際にさっさとOSのクリーンインストールをして、それがソフトウェア的な問題かどうか調べたほうがよかったなぁ、という後悔はありますが、後悔は先に立ちません。

電源がつかない、となると、悪くなったパーツの候補がわりと数多く浮かんできます。

一部で言われていた、PC4-25600のネイティブメモリとRyzenとの相性問題の再発か、あるいは電源が終わったか、CPUの故障か、マザーボードに通電しなくなったか、通電したとして、単にスイッチがだめになっただけなのか……etc. 可能性をなるべく具体的に洗い出し、それぞれのチェックを自分でしないといけない状況下に置かれました。

とりあえず現状できるテストとして、

・メモリの相性問題かどうか確かめるため、メモリ一枚刺しで起動テスト→起動なし

・マザーボード自体への通電があるかないか→マザーボードがB550 MSI Gaming Carbon Wifiだったのが災いして、通電時のLED点灯などがないので、flash BiosでのBios更新で確かめたら通電自体はしていた

・すでに購入していた新しい電源(Superflower LEADEX V 850W)を旧電源(Superflower LEADEX Ⅲ 750W)と付け替え、テスト→反応なし

の三点を確かめ、どうもマザボっぽいな……と思いつつも、テスト項目がまだあったため、どうしようかと思案していました。

●見知らぬ、電気街

上記の原因を特定するために必要なパーツとしてはまだ、互換性のあるCPUとマザーボードが足りません。というわけで、2台目をここで作ってしまうという覚悟で、この二つをその日のうちに急ぎ購入する手立てを考えました。

幸いにも、その日は休日、しかも気づいたのは午前中。

となれば、実店舗に行ってパーツを見繕い、帰宅してテストというのが一番手っ取り早い手段です。

しかし、実は最初に組んだメインPCのパーツはCPU(Ryzen 5900X)以外すべてネット通販で購入していたので、初めてCPU以外のパーツを見繕いに実店舗に向かうということになりました。

というわけで、7月の一年でも最も暑い日の昼下がり、CPUを購入しに来て以来8か月ぶりに秋葉原に向かいました。

今回の購入先は、目を付けてたX570 UNIFYが安売りしていたパソコン工房 BUY MORE 店です。しかし、BUY MORE店は前回CPUを購入したTsukumo.exとは違い、大通りから少しだけ路地に入ったところに意外とこじんまりとあり、さらにその付近にはPCショップがまとまってある様子でした。

昔からあるアキハバラ電気街のほんの一端を垣間見た気分でした。

パーツを探すためにお店に入るのはほぼ初めての私にとってわりと新鮮な経験だったのでしばらく各種パーツを眺めながら、目当てのマザーボードがあることを確認し、ついでにテスト用の新CPU(Ryzen 5600X)の在庫も確認したのち、テスト用スイッチなどネット通販でわざわざ買うのが億劫になる細々したものもついでに購入。

マザボ+CPUのセット購入についてた割引に会計で気づき、少しだけ得をした気分のまま帰宅しました。

●目標をセンターに入れてスイッチオン

かくてテストが始まりました。

・ケースの電源スイッチケーブルを外し、テスト用のスイッチケーブルを差してスイッチオン→反応なし

・CPUを取り外し、5600Xにとりかえる→反応なし

この時点でマザーボードをB550 MSI Gaming Carbon WifiからX570 UNIFYに切り替え、各種パーツを入れ替え、

・旧電源(Superflower LEADEX Ⅲ 750W)と5900Xで起動するかテスト→起動する

ほぼこの時点で旧マザーボード(B550 MSI Gaming Carbon Wifi)に原因があることがほぼわかり、通電はしてBiosアップデートもできるので、電源スイッチピン周りの故障だろうということが判明しました。

あとは買ってきた5600Xの動作確認もして、きちんと動くことが判明したところで、メインのパーツのほとんどをUnifyに移し、こちらでやったテスト内容を記したうえで旧マザーボード(Gaming Carbon)を代理店保証に出しました。

実はそれまでのつなぎ兼テスト用マザーとして、ASUSのPRIME B550 M-A(Wifi)を別途購入してサブPCを動作させ、修理から返ってきた段階でマザーを入れ替えた形になります。

●面白さと面倒くささは紙一重

こうやって言葉に書くと原因特定もすんなりいって面白そうに見えますが、配線をいちいち繋ぎ直してスイッチがつくかつかないかを延々と試していく作業は正直かなりの労働です。

あまり普段は意識されないかもしれませんが、PCのパーツをすべて合わせたらそれなりに重量があります。

ケースを横に寝かせて蓋を開けて……という作業自体がまずとても重労働です。

しかもテストをして原因を特定するとなると可能性を一つずつ塗りつぶす作業になるので、テスト漏れがないようにしなければならず、予想される故障とはほとんど関係ないテストでも、可能性がある限り調べなければなりません。

加えて、調べた結果、結局わからないというケースもあります。

しかし、テストをすれば少なくともどのパーツが悪さをしているのか、という点は切り分けることができるので、保証に出す際にはサポートに色々なことを伝えやすく、話が通りやすくなります。

というわけで、PCを自作する人は、なるべくなら予備パーツをそろえるか、できれば入れ替え可能な環境のサブPCを組むのをお勧めします。

予備パーツを持っていないと、いざPCが壊れたとき、どのパーツが壊れていてどこに修理に出せばよいのかがわからず、予想外の出費をする羽目になるかもしれません。


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