初自作で気を付けたいこと5──スペック値、ベンチマークはどのように参考にすればよいのか

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総計

電源 0W/推奨 0W 以上

推奨 0W 以上

¥0

書いてみると、初自作の際に注意したこととか、後になってあの時注意しておけばよかったと思うことがどんどん思い浮かんできますね。

このシリーズももう第5弾になりました。(シリーズ各回リンクは第一弾の記事にまとまっています)

今回は各パーツのスペック(数値)やベンチマークの見方についてです。今回はよく取り上げられる数値だけを扱っております。

基本的にスペック値を見て買うパーツを見極めようという作業は、費用と必要性の上に自己満足がのっかってくるような面倒くさい作業でもあるので、某Kさんがいみじくも仰っておられるように、最終的には、好きなの使えや、となります。

そりゃスペックが高いに越したことはなく、すべてのパーツで最高性能のものを用意できるのであればそれが一番よいんでしょうが、私のような庶民平民は少しでも安く高性能なPC、要はコスパのよさを優先したPCを組もうという考えになりますし、もし私と同じような考えを持った人がいたなら、その際にベンチマークの数値の見方を知っておけば、単純な数値の高さではない実性能の部分での満足度を高めることができます。

とは言うものの、スペックやベンチマーク数値の解釈なんて、下手をすれば数値の解釈一つとっても争いが争いを呼ぶような話題でもあるので、ごくごく基本的なことと、恐らくは周知の事実となっているだろうことのみ記載し、どの製品が良いかなどの個人的見解については記載しません。

それでも解釈論争発生しそうですが、今現在の私の拙い知識によるものだと思ってどうかお見過ごし下さいませ……。

あと、こちらの記事を書く際に参考にした値はいずれも定格のものです。

今回は、

CPUベンチマーク

GPUベンチマーク

SSDのライト、リード値、およびTBW

電源の認証(80PLUS)

CPUクーラーの対応TDP

と、とりあえず思いついたものだけ書きましたが、なんか不足があれば追記します。

CPUベンチマーク

いきなり解釈論争のある話題になりますが、CPUの性能を図るスコアについてです。

最近ではCinebenchが有名ですね。現在ではR20とR23が使用されることが多いですが、両者の数値に互換性はないので、それぞれのテストで出た数値をそれぞれで比べなければなりません。

また、後者には10分間負荷テストがあり、必ずしも一回きりのテストで出た数値ではない可能性があるので、数値を見比べる際にはテスト条件の確認が必要です。

確認する限りでは、現状シングルコアではIntelの11900Kが、マルチコアではAMDの5950Xが、それぞれ一番高い数値を出しているはずです。

シングルコア性能はわりと実性能面、およびゲーム性能面に直接的な影響が出やすいとのことですので、もちろん用途の違いにもよりますが、ごく基本的にはシングルコア性能の高さを基準としてCPUの性能の高さを見るのがよいと思います。マルチコア性能については、例えば並行してより多くのソフトをいかに性能を落とさず動かすことができるか、という点に係わってきますので、よく言われるように配信しながらゲームするなどの用途を考えている場合には参考にすべき数値です。

ただ、最近はより多くのコアを使うソフトが増えてきてますので、必ずしもシングルコア性能のみを見るべきでもないという感じです。また、特にIntelの第11世代は、前世代の第10世代と比べてみると、総合的に第11世代のほうが実性能面でも有意に高くはなってはいますが、Cinebenchで見られる性能の向上ほどには各数値の向上が見られない部分もあります。そうした意味で、Intel第11世代に限ってはCinebenchの数値は参考程度に見るべきかと思います

CPUの詳細なレビュー記事には、Cinebench以外にも、PCMark10や各ソフト使用時の実性能値、各種ゲームのfps値(min, ave, max)、消費電力や発熱、実行クロック値等々が掲載されているので、より実態に即したCPU性能を見たい場合にはそれらをすべて勘案すべきかと思います。これらのうち、Cinebenchからゲームのfps値まではCPUの絶対性能、それ以降の項目はCPUの扱いやすさについてのものだと考えれば大体大丈夫です。

特に扱いやすさの項目に挙げられているものは、他のパーツとの兼ね合いによってコスト面に割と大きく係わってくる部分なので、コスパを重視する人にとっては性能と天秤にかけたほうがよいでしょう。

多くの場合、CPUは6-8コア辺りの製品のなかから予算や他パーツの組み合わせなどと相談して選ぶというのが無難だと言えます。

GPUベンチマーク

GPUベンチマークに関しては、恐らく多くの人にとって関心のあるベンチマークはほぼほぼゲームに限られてくると思います。

そしてゲームのベンチマークはほとんど実性能を表すと言っていいものだと思われるので、基本的にはGPUの性能の高さ≒ベンチマークの数値の高さ、だと考えていいと思います。

ただ、解像度やゲームの仕様、使用するCPUのグレードなどによって、各GPUのベンチマーク数値に若干のバラツキが見られるので、その点は総合的に見て、自分の買おうとしているラインのGPUがどの解像度に強くどこまで対応できそうか、を見極める必要があると思います。

技術的な話はあまりわかりませんが、Geforce系とRadeon系ではメモリバス幅の違いやDirect Xのバージョンでの強さの違いなどによって、解像度が高く、GPUへの負担が大きいゲームであればGeforceが、逆であればRadeonが、それぞれ強い傾向にあるようです。ただ、これもゲームによってどちらにより最適化されているかという点で違いもあるため、あくまで傾向として、という話になります。

また各GPUのクロックは、当然クロックが高いほうが性能がより高くなりますが、Radeonはその影響がより出やすいようで、ベンチマークでどの会社のどのモデルを使用したかによってけっこう結果が変わったりしているようです。

(あとベンチマークには直接は関係ありませんが、Radeonは出始めはドライバーが弱い、というのは有名な話)

SSDのライト、リード値、およびTBW

ライト、リード値は難しい話題です。というのも、基本的に公称のスペック値として押し出されやすいのがシーケンシャルのライト・リード値なのですが、この値と実性能がわりと一致しないケースが多いからです。

シーケンシャルの他にもランダムアクセスの値も公式で出されていますが、これもあまり一致が見られないようです。

というのも、どうもSSDの性能を見るのに重要なのが、コントローラ、つまり、積んでいるキャッシュやNANDをどのように利用するかを決める役割を担ったチップのふるまいであり、それ次第でアプリの立ち上がりまでの時間がけっこう異なってしまうからです。もちろん、NANDの質なども大いに関係してくるようですが、少なくともコントローラの違いが各SSDの性能の特徴となっているようです。

その辺の詳しい解説については、つい最近Youtubeでやられていた検証動画などを見るとわかりやすいと思います。

あとは、TBWなどの耐久値ですが、まあ正直なところ、ある程度以上の平均的な数値があれば特に心配することはないと思います。

Firecuda 530などはその耐久性の高さと保証を一つの大きな売りにしていますが、その辺は総合的な製品の質の高さに対する自信の表れだと受け止めればよいと思います。

電源の認証(80PLUS)

5chの「ナイスな品質の良い電源」スレで聞け……というのは冗談として。

BronzeやGoldやTitaniumって名称がややこしいので、スペック値とは少し違うのですがついでに掲載しておくと、これは必ずしも電源そのものの品質のグレードを表しているわけではない、ということだけ把握しておけば大丈夫だと思います。

80PLUSの認証はあくまでも電力の変換効率に対する認証であって、その認証を通すためにどのようなグレードのパーツが使用されているかについては特に保証されていません。

まあ、ですがだいたいこの変換効率の高さに比例するように電源の値段も上がる傾向にはあるので、それを信用するとすれば、80PLUSの認証と品質は一定程度は相関関係にありそう、とは言えるでしょう。

特にこだわりがなければ、有名どころのGold辺りを選んでおけばまず間違いないと思います。

CPUクーラーの対応TDP

信じるものは救われぬ。

実検証がすべて。


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