【RTX 3060ti 3080】グラボを交換した理由と、実際に使ってみての違いから見る、今世代Galakuroの実力について #0
【RTX 3060ti 3080】グラボを交換した理由と、実際に使ってみての違いから見る、今世代Galakuroの実力について #1

【RTX 3060ti 3080】グラボを交換した理由と、実際に使ってみての違いから見る、今世代Galakuroの実力について

roadrunner

今回は、タイトルの通り、グラボを3060tiから3080へと交換した理由から、各グラボの違いなどを見ていこうと思います。

(現在のメイン機のパーツ構成はこちら、初心者向け記事まとめはこちら

とは言っても、技術的な解説とかはできませんし、その辺は各社の記事が出ていると思いますので、実際に手に取った感じや外観からわかる冷却の重要度の違い、使用感の違いなどから個人的な感触の違いを感想じみた感じで書いていこうというものです。

 

交換の経緯

まず始めに書いておきますが、私自身3060tiに何か不満があったわけではありません

3060tiは(発売当初の値段であれば)対費用効果という点で非常に優れていて、パフォーマンスという点だけ切り取れば、FHDはもちろん、WQHDでもほとんどのゲームで満足に遊ぶことのできるコアです。

そして私自身、そのようなゲームの遊び方で何ら不満はなく、所有していたディスプレイ自体は4Kでしたが、4Kという解像度でのゲームプレイをほとんど考えていませんでした。

ただ、そうした自身のゲームプレイ環境とは別に、グラボをもう一つ欲しい事情がありました。というのも、現在サブ機で使用しているグラボがGT1030という、ロープロファイル対応のエントリーモデルのものだったからです。

こちらでもテキスト作業や動画をちょっと見るという程度ではほとんど不満はないものの、購入当時から将来的な換装を見越して、とりあえず画面を映すことのできる程度のものを選んでいました(セール+割引券が使えたというのもあった)。

 

夏辺りから秋口にかけて、マイニング相場の暴落+LHRのグラボの投入という事情でグラボの値段が徐々に下がり始め、そろそろミドル帯の値段も下がるかな、と目を付けていたところだったのですが、それでも最安値で今年1月比較で1.5倍以上の値段がついていました。もうしばらく待てば1660superも3万円前半に入ってくるかな、そのぐらいで買っちゃおうかな、などと考えていたのですが、秋も深まってくるにつれて、再び俄かにグラボ全体の価格が上がってきました。

特にミドル帯のグラボ(1660辺り)はあっという間に元の値段に戻る、ばかりか、まさかの3060越えもしばしば起こるような状況になってしまいました。

このような値動きに加えて、マイニング相場の再上昇+半導体不足+船賃の上昇+円安+そもそも経済傾向としてインフレ気味、ということで世界的なインフレ傾向を受けたグラボ価格の高騰が数年単位でしばらく続く、というような状況になってしまったため、特にミドル帯からそれ以下のグラボ価格が下がる見込みがなくなり、その段階でミドル帯の購入を半ば諦める形となりました。

 

そのようなミドル帯の値動きに対して、ハイエンドに近い3080や3080tiは比較的上昇傾向が緩く、特に3080は、最低価格が旧価格の最上位ぐらいの値段には収まっていたので、まだかろうじて見れる価格でした。

ここで、元々3060tiに自分が目を付けた理由に立ち返ったのですが、購入当時のRTX3000番台の評価として、前世代からのパフォーマンス上昇はすごいが4000番台の伸びの方がすごそう、というものがあり、総合的に見て確かにそうだな、と思って、今世代はミドルハイぐらいのグラボに留めて本命の4000番台でハイエンドを購入しよう、という計画でした

しかし、年単位のインフラ傾向が特に半導体不足のPCパーツにもろに影響しそうだ、ということが徐々にわかってきた段階で、次世代のハイエンドって値段ヤバいのでは、となってきました。加えて、ダイレクトストレージやDDR5の標準搭載化など、それらを併せて初めて真の性能を発揮できるというような技術がどんどん出てきて、今の世代のまま4000番台のハイエンド買ってどうするの、ということもあって(これは3060ti購入当時の私の情報収集不足もあって見逃してた)、今のうちに3000番台のハイエンドで4K60fsという、現在の私のモニター環境の限界を満たすようなものを買っておいた方がよいのでは、という判断に傾いていきました

 

恐らく自作を楽しむのであれば、CPUであれGPUであれミドルを毎世代買い続けるというのがいちばん楽しいですし、現金な話ですが、そのように毎世代購入し続ければ、前世代のパーツが悪くない値段で売れて、それほど出費しないで次世代へと移ることができるはずです。

しかし、私の場合、ほんとに初めの方は、初自作の時ぐらいはハイエンド帯で組みたいなぁ、と考えていたこともあり、その名残もあってCPUは5900Xを購入したのですが、グラボは上記のような情報だけに目を向けて、新世代で採用される技術にあまり目を向けていなかったため、グラボはミドルハイを購入するということになったわけです。

しかし一方で、手を付けていた重量級ゲーム(Far cry 6)の動作が3060tiで非常に満足のいくものだったこともあり、まごまごしているうちに3080や3080tiも徐々に値上がりしていき、そうなるとますます購入する動機もなくなっていき、一時期は、まあ次世代のミドルハイまで待つかなぁ、というところで気持ちが落ち着きかけました。

 

そんなところで、突如玄人志向のGalakuro 3080が、購入したいと思える値段で放出されました。その値段を見た当時、ちょうど追加のお仕事が入ったこともあり、このぐらいの値段で買えたらなぁという値段にドンピシャのところだったのです。もともと保証と今世代のメーカーごとの評価を見比べて、第一希望がGalakuroの3080であったということもあり、ほとんど迷わず急転直下の購入という運びとなりました。

 

ここからは余談になりますが、欲しい時が買い時、という話は自作界隈ではよく聞く話ですが、個人的にはむしろ、買う理由が複数重なった時が買い時、なのではないかと思います。買わない理由を考えるな、という話もありますが、買わない理由を考えるということは、裏返して言えば、こうであれば買うという理由を考えるということとほとんど同じことです。

欲求だけに任せてイヤッハーしてしまうと、わりと後で(主に金銭的状況について)後悔することもしばしばあるので、逡巡することは悪いことではありません。

複数の理由に鑑みて、今しかない、と思えるタイミングが、恐らく一番(自分にとっての)買い時なはずなので、その辺は自分の欲求と相談しつつ、なるべく自分の状況や、上記のような市場動向などを具体的に把握しておくとタイミングを逃さないで幸せになれるのではないかなと思います。

特に商品価格の値下げは購入の一番のトリガーとなると思いますので、この値段であれば買う、という目標値みたいなものを複数設定しておくと、自分の状況と照らし合わせやすくなり、自分にとっての買い時がわかりやすくなると思います。

 

コアの仕様の違いからくる冷却の違いについて

さて、同じメーカー同じブランドの異なるコアのグラボが購入できたということで、二つのコアの発熱を純粋に比較できる機会に恵まれました。

というわけで、外観から推し量ることのできる3060tiと3080の冷却機構の違いから、各グラボで想定されている発熱の違いについて見てみたいと思います。

 

●トップに張った写真のうち、まずは真上から撮影したものから考えてみたいと思います。

見るとすぐにわかりますが、3060tiは2連ファン、3080は3連ファンですね。この違いはある意味当然で、コアとメモリ両方の発熱の量が両者で全然違います。

CUDAコア数とか搭載されているVRAMの違いがどの程度発熱に直接影響しているのかは私にはわかりませんが、ファンの数だけでごく単純に比較すれば、3080は3060tiの1.5倍冷えるべく設計されている、と言えるでしょう。

当然、実態はそんな単純なものではありませんが、とりあえずもう少しファンについて見てみます。

面白いことに、3060tiのファンは、3080のファンに比べてほんの若干ですが直径が大きいです。ただ、ファンのフィンの数は3080のほうが多く、またフィンの形状的に送風に工夫が見られるので、ファンの性能としてはもしかしたら少しだけ3080のほうが高いかもしれませんが、総合的には恐らくあまり性能は変わらないかと思われます。

ちなみに回転数もHWinfoを見る限りでは変わりません

また、私は静音性にはそれほどこだわりがないのであまりあてにはなりませんが……

M.2_1の冷却に鑑みてセミファンレスを使用せず、3060tiも3080も、最低でもマックスの30%ほどの回転数(1300rpmほど)でファンが回るように設定していたのですが、その限りでは他のファンなどの音と比べても特に目立つものではありません。コイル鳴きも今のところ、高負荷時であっても聞こえてきませんので、個体差はあるでしょうが、少なくとも私の所持しているガラクロはいずれも静音性について優秀だと思われます。

 

●今度は二枚目の、グラボを真横から撮影した写真に注目します(お布団は見逃してください……)。

これも見ればすぐにわかることですが、両者の厚さが全然違うことがわかります。3060tiが2スロット占有で、3080がほぼ3スロット占有なので、これも単純計算で言えば、3080は3060tiの1.5倍冷えるということになります。

そして、ファンの数の違いと合わせるとすれば、3080は3060tiの1.5×1.5=2.25倍冷えることになります。逆に言えば、それだけ3080(とVRAM)は発熱すると見られて設計されているわけです。

さらに言えば、この写真からもわかる通り、ヒートパイプの数にも差があります。3060tiは2本、3080は5本ですね。さすがにこれは単純計算できないものなのですが、少なくとも3080は発熱をなるべくヒートシンク全体に効率的に行き渡らせる様に工夫されているとは言えるでしょう。

これらを総合すれば、外観の違いから見られる単純計算だけで、おそらく3080は3060tiの2.4~2.5倍ほどの冷却性能を持っているのではないか、と推察できます。これは、両者のTDPの違い(3080は320W、3060iは200W)から見れば、3080は消費電力以上に発熱すると見込まれているということにもなります。

もちろん、発熱が単純に消費電力と比例しているわけでもないのですが、目安にはなると思います。

 

実際に使用した際の温度について

Far cry 6というゲームをやってみたときの比較で言えば、解像度以外の設定を、グラボのファンの回転数含めほぼ同じで揃え、ターゲットとなる各グラボの解像度(3060tiはWQHD、3080は4K)に合わせた場合、fpsの出方、およびグラボの温度はほとんど同じでした。

fpsはレイトレーシング+最高設定+FSRを入れて平均70弱、温度はコア温度60度弱、メモリジャンクションとホットスポットはそれ+10度ぐらい、といったところです。

つまり、両グラボに同程度の負荷を与えた場合、温度も能力もほとんど変わらないという結果になりました。

3DMarkなどの各種ベンチマーク中もほとんど同じで、温度も60度前後なので、冷却能力自体も両者とも高いと言えると思います。

特に冷却面から言えば、上記2.4~2.5倍程度の冷却能力を持つ3080が3060iと同程度ということで、発熱がきっかり冷却能力の向上分上がっていたということになります。

これは設計仕様としてはほとんど完璧に近いと言えます。

唯一3060tiと違う点は、過負荷をかけた後の温度が3080のほうが急速に下がるという点です。

これは単純に冷却ファンの表面積の違いによるものだと思われますが、その点は3080に軍配が上がります。ただ、3060iも別にそこに不満があるわけではなく、3080が優秀であるというだけのことです。

あ、あと一つありました。3080は光ります。光らないPCを作っていた私としてはちょっと残念でしたが、別にこだわっていたわけでもないので仕方なしと受け入れました。その辺は好みが分かれるかもしれません。

これらの点に鑑みれば、手動OCの余力もありそうですが、私はあまりOCに興味がないので、定格で利用するつもりです。

同じ価格帯のBTOパソコン

パーツリスト


総計

電源 520W/推奨 780W 以上

推奨 780W 以上

¥195,293

11693
11693

3DMark Time Spy


シェア

#仕事の自作PC

#仕事の自作PCをさらに表示