GeForce(NVIDIA)GPUのスペック見方を徹底分析!

GeForce(NVIDIA)GPUのスペック見方を徹底分析!

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NVIDIA社のGeForceのグラフィックカードは、3Dの処理能力に優れておりゲームに向いているグラフィックカードと言われています。グラフィックカードは、CPUとは異なり製造メーカーも多く製品の名前に付属する数字・文字が多いため自作PC初心者にとって、高いハードルの一つです。このページでは、そんなGeForceブランドのGPUについて説明していきます。

「MSI GeForce GTX 1080 Ti ARMOR OC D5X 11GB」

まず、こういったグラフィックカードがあるとしましょう。普段は、「1080 Ti」と呼ばれるこのグラフィックカードの前後に多くの数字・文字が付属しておりすべてを理解するのは難しいです。以下で一つ一つ説明します。

/MSI/

グラフィックカードの製造メーカーを表します。NVIDIAのグラフィックカードの製造メーカーはASUS、MSI、GIGABYTE、EVGA、ZOTACなどがあります。

MSI /GeForce/

このグラフィックカードがGeForceの製品群であるという意味です。略してGFと記載することもあります。

NVIDIAのグラフィックカードのシリーズには大きく、「GeForce」、「Quadro」、「Tesla」があります。

  • GeForce:パーソナルコンピュータ(PC)用GPUです。ゲームに最適化されています。
  • Quadro - ワークステーション用、作業用GPUです。3Dモデリング、レンダリングに最適化されています。
  • Tesla - ワークステーション、作業GPUです。GPGPUを用いて並列演算に最適化されています。(GPGPU:汎用目的のグラフィック関連の演算のほか、CPUが処理する一般的な演算処理も可能)

MSI GeForce /GTX/

数字の前の英語は、グラフィックカードの「クラス」を表します。最上位のクラスには「RTX」が付いて、最下位のクラスには何も付きません。「RTX」は、前世代までは「GTX」と呼ばれていましたが、「Ray Tracing(レイトレーシング)」と呼ばれる技術に対応したことクラスのネーミングが「GTX」→「RTX」となりました。

  • RTX(最上位クラス):レイトレーシング技術に対応したグラフィックカードで、GeForce 20シリーズから登場したクラスです。
  • GTX(上位クラス):自作PCを組むなら、GTX以上のクラスがオススメです。一番多くの人が使っているクラスです。
  • GTS(ミドルクラス):無難な性能ですが、ハイスペックなゲームをするには無理があります。
  • GT(下位クラス):エントリーレベルのグラフィックカードです。単純なゲームを楽しむことができます。
  • 無印(最下位クラス):ローエンドのグラフィックカードです。最近は使う人はほとんどいないでしょう。

MSI GeForce GTX /10/

前の数字は、グラフィックカードの世代を表します。数字が大きいほど、最近リリースされた製品です。

  • /9/00番台:GeForce GTX 900シリーズ
  • /10/00番台:GeForce GTX 10シリーズ
  • /20/00番台:GeForce RTX 20シリーズ
  • /16/00番台:GeForce GTX 16シリーズ
  • /30/00番台:GeForce RTX 30シリーズ

MSI GeForce GTX 10/80/

後ろの数字は、グラフィックカードの性能を表します。数字が大きいほど、性能がいいです。

  • 00〜20:性能が非常に悪いので、低スペックなゲーム以外はプレイできません。
  • 30〜40:エントリーレベルのグラフィックカード。低スペックなゲームができます。オプションを妥協するとミドルスペックなゲームもプレイできます。
  • 50〜60:ハイスペックなゲームもオプションを下げることで、無理なくプレイできます。
  • 70:ハイスペックなゲームも安定的にプレイできます。ゲームの解像度やリフレッシュレートを高めても問題ありません。
  • 80〜90:ハイエンドグラフィックカードです。グラフィックカードがリリースされた次期と同じ次期発売されたゲームは、最もよいオプションでもスムーズなプレイが可能です。高解像度、高リフレッシュレートゲームをするなら80~90がオススメです。
  • TITAN:数字の代わりにTITANと書かれたグラフィックカードがありますが、これは、NVIDIAのフラッグシップグラフィックカードのことです。ゲームするためにも使われますが、80番台のグラフィックカードよりもはるかに高いです。主にゲーム用ではなく、専門的な作業のために使われます。

MSI GeForce GTX 1080 /Ti/

  • Ti - 性能アップ

Tiはタイタンと呼ばれ、Tiがついたモデルは同性能のモデルより性能が少し向上します。

  • Super - 性能アップ

Superがついたグラフィックカードは、何も付いていないモデルとTiモデルの中間程度の性能を持っています。(GTX 1660 <GTX 1660 Super <GTA 1660 Ti)

  • M - モバイルグラフィックカード

ノートパソコンに入るモバイルグラフィックカードです。デスクトップ用グラフィックカードよりも発熱、消費電力、性能が低くなります。(GTX 980M、GT 645Mなど)

GeForce 10シリーズからは、デスクトップ用、モバイル用の性能の差が大きくないので数字の後にMを付けなくなりました。

  • FE - リファレンスモデル

「Founders Edition」の略で、レファレンス・グラフィック・カードであることを意味します。(GTX 1070 FEなど)

MSI GeForce GTX 1080 Ti /ARMOR/

ARMORはグラフィックカードメーカーが付けたブランド名です。グラフィックカードのメーカーごとにブランド名がそれぞれ異なります。同じGPUであれば、上位ブランドとサブブランドとの間の性能差はわずかです。

MSI GeForce GTX 1080 Ti ARMOR /OC/

OCは、オーバークロックされたGPUを表します。グラフィックカードのメーカーが、自主的にオーバークロックした製品を販売しています。

MSI GeForce GTX 1080 Ti ARMOR OC /D5X/

グラフィックカードのメモリ(VRAM)の規格です。メモリ規格はGDDR3(昔の規格)、GDDR5、GDDR5X、HBM、HBM2などがあります。GDDR5XをDDR5X、D5Xと表記することもあります。

MSI GeForce GTX 1080 Ti ARMOR OC D5X /11GB/

グラフィックカードのメモリ(VRAM)の容量です。GPUでは、データをVRAMで処理するため、VRAMの容量が高ければGPが処理するデータの量が多い環境(高解像度、高リフレッシュレート)でのゲームに有利です。

MSI GeForce GTX 1080 Ti ARMOR OC D5X 11GB /LP/

一番最後にLPと書かれたグラフィックカードは、薄型のグラフィックカードです。一般的なグラフィックカードは、サイズが大きく薄型ケースには搭載できません。しかし、LPグラフィックカードは、基板の幅、ファン数や大きさなどを減らしたためスリム型のケースに搭載することができます。LPグラフィックカードは、ファンが1つの場合が多く、一般的なグラフィックカードより冷却能力がよくありません。

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