まず大前提として、コンシューマーゲーム機で遊べるゲームを遊びたいだけなら、コンシューマーゲーム機を買うのがコスパ最強の選択肢です。ゲームを遊ぶという一点だけに絞るなら、パソコンはコストパフォーマンスとはとにかく無縁の言葉であり、ゲーム機を大きく超えるプレイ体験を得るのも難しいです。
あくまでパソコンという情報化社会に最大限適応するには必要不可欠な道具を使うため、そしてついでにゲームを遊んだり、あわよくばその他パソコンでしかできないような創作活動にも手を伸ばしたい、という方向けの入門用ビルドであることをご理解頂けましたら幸いです。
さて、本ビルドはモニター、キーボード・マウス、音響、OSを除くと6万円未満で調達できる、2022年9月時点でコスパ最強なパソコンです。ハードコアゲーマー用ではなく、一般のご家庭で普通に使う、特に小中学生のお子さんに買い与え、性能を増設したいなら簡単に増設でき、しなくても最低でも高校卒業、そこまでこだわらないなら大学や就職まで5~年間は使い続けられる一品をイメージして組み立てました。
CPUはAMDよりRyzen 5 5600Gを起用。究極のコスパを追求しつつ、3Dの描写能力が要求されるゲームも遊びたい!となる場合は、無駄に値段が高騰しているGPUを排して、必要最低限のグラフィック性能を持った5600Gを使う一択です。Apex、Fortnite、CS:GO、Valorant、LoL、DotA2など、3Dグラフィックを使用したゲームでも要求が低い作品であったら、720p~1080p解像度に低画質設定を組み合わせれば家庭用ゲーム機に比肩する十分な滑らかさ(60fps)でプレイをすることができます。
すべてのパーツを搭載する基盤となるマザーボードですが、こちらは比較的安価な旧世代パーツのB450でもRyzen 5 5600Gに適合する一方で、将来的にパソコンをアップグレードしたくなった時などに備え、あえて比較的新しい型であるB550を起用。日本ですと両世代にあまり価格差がないのもあり、ここはB550のmicroATX規格品がおすすめです。
次にメモリですが、こちらも必要最低限なら8GBで良いものの、昨今の動画視聴や「ながら作業」の需要を考え16GBに設定しました。8GB2枚組あるいは16GB1枚のDDR4-2666MHzという条件なら(メーカーごとの信頼性の差はあるものの)基本なんでも良いので、こちらは時価に合わせて一番安いものを選択すると良いでしょう。
ストレージは、こちらも究極のコスパを考えるなら例えば適当なHDD1枚や500GBのSATA SSDだけでも良いのですが、「20年代にもなってOSを激遅HDDにインストールするのはありえねぇだろ」という一般論や快適性、あとは想定使用年数による容量需要を取ってM.2 SSDの1TBにしました。削りたいなら削れるものではありますが、あまりおすすめはできません。
ケースは以上のパーツが規格通りに収まるものの中から安くて良さげなものを選択し、最後にすべての心臓となる電源は将来的なGPU増設やCPUアップグレードも見越して、尚且つあまり経済的に負担にならない600Wの80+Bronze認証品をピック。パソコン全体の寿命にも関わってくるパーツなので、ここだけは削らないようにしましょう。
ちなみに「もしゲームをもっとやり込みたい!いろんな最新作ゲームを遊びたい!」となった場合は、この構成にRTX3060(12GB)、あるいは記事を読んでいる頃によってはRTX4060等を増設すると、大抵のゲームは1080pのフルHD高画質の、家庭用ゲーム機に劣らないクオリティで楽しめるようになります。ご参考までに。
パーツリスト
R20マルチコア
R20シングルコア
シェア