AMDは収益記録を打ち破り、チップ不足は2021年の後半まで続く

2021/01/27 07:562021/01/27 11:30

AMDは本日、2020年第4四半期と通年の業績を報告し、パンデミックと米中貿易戦争に関連する課題にもかかわらず、競合他社のIntelから市場シェアを奪い続けていることから新記録を樹立しました。AMDは運用のあらゆる面で進歩を遂げています。CPU、GPU、データセンター、コンソールの販売はすべて好調ですが、パンデミックによる例外的な需要により、ローリング不足が発生しています。

AMDのCEO、リサ・スー氏は、不足は主にゲーム（コンソールとゲーム用CPUとGPUの両方）とPC市場のローエンドに影響を及ぼし、全体的な需要は計画を上回っていると述べました。可用性の第1四半期に、同社のRyzen 5000プロセッサが、これまでの他のRyzenシリーズの2倍のユニット数を販売したことを考えると、特に困難です。

Suは、追加の生産能力が操業を開始するまで、2021年の前半を通して「タイトさ」が見られると予想しています。つまり、AMDのPCとコンソールチップの供給は年の半ばまで限られているということです。Suはまた、PC市場とコンソールのローエンドが最も影響を受けていると明確に呼びかけました。つまり、利益率の高い製品は小売店でより簡単に入手できるということです。

興味深いことに、AMDの在庫は四半期中に増加し、未販売品が14億ドルに達しました（前四半期の9億3000万ドルから増加）。AMDの需要が満たされていないことを考えると奇妙に思えます。AMDの担当者によると、同社の在庫値はさまざまな生産段階のチップで構成されている可能性があるため、TSMCでのAMDのウェーハ開始の増加により、さまざまな生産段階のチップが増えた可能性があります。AMDはまた、パッケージの不足がサプライチェーンのピンチポイントであり続けていることを確認しています。これは、パッケージングを待っているチップダイがたくさんある可能性があることを意味します。つまり、TSMCのリソグラフィ容量（つまり、ウェーハの開始）だけが、チップを提供する会社の能力に影響を与える要因ではありません。

一つ確かなことがあるとすれば、AMDは、棚に並べられるすべてのチップを販売しているということです。AMDは第4四半期に32億4000万ドルの収益を上げ、前年同期比53%増、純利益は17億8000万ドルと、法人税の優遇措置として13億ドルを計上したものの、前年同期比948%増という驚異的な伸びを記録しました。

コンシューマーCPUとGPUの両方を生産する企業のクライアントグループ側では、AMDの第4四半期の収益は19.6億ドルで、前年比18％で、四半期ごとに増加しました。AMDによると、Ryzenプロセッサの売上高がこのパフォーマンスを牽引し、四半期中に平均販売価格（ASP）が上昇しましたが、ASPはRyzen Mobileの売上高の構成が多かったため、前年に遅れをとっていました。

ラップトップチップのより高い組み合わせは驚くべきことではありません-AMDは最近、歴史上最高のラップトップ市場シェアを記録しました。AMDはまた、Ryzen 5000プロセッサは、前世代のRyzenプロセッサの発売売上高を2倍にしたと述べています。その結果、PC市場は13％しか成長しなかったにもかかわらず、プロセッサの年間収益は50％増加しました。これは、同社がその年の間に市場シェアを拡大したことを意味します。

グラフィックスの面では、SuはRadeon 6000 GPUの需要が強く、AMDの歴史の中で549ドルを超える最も売れているGPUをマークし、ASPは四半期と年の両方で上昇していると述べました。同社は2021年前半にRDNA 2 GPUを発売する予定です。

データセンターとセミカスタムビジネスで構成される同社のEESCユニットの場合、AMDは前年比176％増の13.8億ドルの収益を上げました。スー氏は、ソニーPS5とマイクロソフトXboxのランプは前のサイクルよりも速いと述べました。これは、絶え間ない不足を考えると当然のことのようです。AMDは、コンソールチップの売上が今年の上半期も堅調に推移すると予想しており、第1四半期のコンソール売上の減少という通常の過去の傾向に反していると述べています。

AMDは、データセンターとゲームコンソールの両方のプロセッサをこの同じユニットにまとめているため、サーバーチップビジネスに起因する収益の増加を判断するのは困難です。ただし、決算発表の中で、Suは、サーバープロセッサの収益が第4四半期に史上最高に達し、現在は会社全体の収益（四半期と年の両方）の「10代半ば」の割合を占めていることを指摘しました。EPYCサーバーチップの収益は約5億5000万ドルから6億ドルに上ります。これは大きな前進ですが、2020年のIntelの61億ドルのデータセンター収益にまだ遅れをとっています。AMDは、EPYC ASPが順次増加していることを指摘しました。これは、同社がチップあたりの生産量を増やしていることを意味します。一方、IntelはAMDのEPYCをかわすため、ASPS、つまりマージンを削減しました。

AMDは昨年の第4四半期に次世代EPYCミラノの生産を開始し、HPCおよびクラウドプロバイダーにサンプリングしました。Su氏によると、同社は非常に強力なエコシステムのサポートを受けて、3月の正式な立ち上げに向けて順調に進んでいるという。