中国企業「Moore Threads」がGPUのフル開発機能を発表

中国企業「Moore Threads」がGPUのフル開発機能を発表

ソース:Tom's Hardware

シェア

中国のMoore Threads社は先日、国内企業としては初めて「フル機能」のGPUソリューションを導入したと発表しました。この会社は、コアエンジニアリングチームのほとんどをNvidia社から採用したと報じられています。また、Microsoft社、Intel社、Arm社など、通常の企業からもヘッドハンティングされ、同社のエンジニアリング人材を構成しています。"Moore Threads "は興味深いネーミングであるだけでなく、同社のウェブサイトでは "2年ごとに同時実行スレッド数を2倍にする "と約束されている。

これは、集積回路のトランジスタ数が2年ごとに2倍になることを予測した「ムーアの法則」を意味しています。ムーアの法則は、インテルの共同創業者であるゴードン・ムーアにちなんで名付けられました。

同社のGPUソリューションは、完全に国内の知的財産と製造ノウハウに基づいており、3Dグラフィックス・コンピューティング、AIトレーニング・推論コンピューティング、高性能並列コンピューティング、超高精細ビデオ・コーデックのアクセラレーションなど、さまざまなGPUワークロードに対応できるとしています。同社は、中国で開発されたCPUやプラットフォームを含むパートナー企業のインフラ設計に、同社のGPUをシームレスに統合することを目指しており、この統合作業はすでに開始されました。Moore Threads社は、GPU製造の各段階における豊富な知識をすでに蓄積しており、これがGPUの設計、製造、販売、サービスを製品のライフサイクル全体にわたって行うことを可能にすると主張します。

興味深いことに、Moore Threads社が設立されたのは2020年10月と最近のことであり、GPUソリューションの開発に向けた創業と進撃から、わずか1年しか経っていません。しかし、会社は十分な資金を得ていました。Sequoia Capital China、ByteDance(TikTokで有名)、Tencentなどの著名な投資家が出資し、1年間で3回の資金調達を行いました。今回のシリーズAでは、約3億1,300万ドルの資金を調達しました。その目的は、Moore Threadsが最初のGPUチップの量産と製造を開始し、GPU SoCのためのIP研究開発を継続することにあります。

Moore Threads社の主張が事実であれば、中国がシリコンベースの技術に関して欧米諸国から技術的に独立する計画を進める上で、今回の買収は極めて重要な出来事の1つとなるでしょう。米中貿易戦争で中国の製造能力に圧力がかかる中、中国の技術的な独立は、中国の再発明能力にかかっているようにも思えます。

みんなの自作PC

さらに表示