Parallels Desktop 16.5では、Mac M1上でWindows 10をネイティブな速度で実行できます。

パラレルスは、仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop for Mac」の新バージョンをリリースし、Apple M1またはIntelプロセッサを搭載したMacコンピュータを完全にネイティブサポートしました。プログラムでは、M1 SoCを搭載したシステム上で、Windows 10 Arm Insider Previewのほか、さまざまなLinuxディストリビューションをネイティブな速度で実行することができます。

AppleのMacコンピュータ上でWindowsを実行することは、所有者のほとんどにとっては優先順位が低いかもしれませんが、Windowsアプリケーションを時々実行する必要があるユーザーはまだかなり多く存在します。最新のApple MacBook Air/Pro 13とMacMiniは、Armを搭載したM1 SoCをベースにしているため、通常のWindows 10をセカンドOSとしてインストールすることはできません。さらに、他のMac用プログラムとは異なり、仮想化マシンはRosetta層を介してM1ベースのMacではうまく動作しなかったため、ParallelsはParallels DesktopをAppleのM1 SoC上でネイティブに動作するように再設計する必要がありました。

Parallels Desktop for Mac 16.5は、コヒーレンスモード、共有プロファイル、タッチバーコントロールなど、PDMのユーザがApple M1システムで慣れ親しんだ機能をすべて対応します。

Parallels Desktop for Mac 16.5は、Windows 10 for Armに加えて、LinuxディストリビューションであるUbuntu 20.04、Kali Linux 2021.1、Debian 10.7、Fedora Workstation 33-1.2など、M1 MacのゲストOSを対応します。

パラレルス社は、Parallels Desktop for Mac仮想マシンの完璧な動作を保証するために、Microsoft社のWindows 10 on Arm Insider Previewと、PowerBIやVisual Studio、SQLサーバやMeta Traderなどの様々なソフトウェアを実行している10万人以上のMac M1ユーザの協力を得ました。さらに、パラレルスのエンジニアはゲームも忘れず、Rocket League、Among Us、Roblox、The Elder Scrolls V: Skyrim、Sam & Max Save the WorldなどのタイトルがParallels Desktop for Mac 16.5やApple M1搭載システムで問題なく動作することを確認しました。

今のところ、Parallels Desktop for Mac 16.5は商業的に発売するのに十分な性能を持っているとのことです。

Apple M1 と Parallels Desktop 16.5 for Mac のパフォーマンスについては、いくつかの興味深い調査結果があります。

• Parallels Desktop 16.5とWindows 10 Armを実行するM1ベースのMacは、2020年のインテルベースのMacBook Airに比べて消費電力が2.5倍少なくなります。

• Parallels Desktop 16.5とWindows 10 Armを搭載したApple M1マシンは、同じ条件のIntel Core i9-8950HKを搭載したMacBookProと比較して、Geekbench 5のパフォーマンスが30%向上します。

• Apple M1の統合GPUは、Parallels Desktop 16.5を使ってWindowsを実行した場合、DirectX 11アプリケーションにおいて、AMDのRadeon Pro 555Xディスクリートグラフィックプロセッサよりも60%高速です。

パラレルスのエンジニアリング＆サポート担当シニア副会長であるニック・ドブロボルスキーは、「AppleのM1チップは、Macユーザにとって大きなブレークスルーです。"Rosetta テクノロジーのおかげで、ほとんどのMacアプリケーションはスムーズに移行できました。しかし、仮想マシンは例外であり、Parallels のエンジニアは M1 チップ搭載のMac向けにネイティブな仮想化サポートを実装しました。これにより、ユーザーは最高のWindows-on-Mac体験を楽しむことができます。"