概要
チョークコイルは、直流電流を遮断し、交流電流を通過させる特性を持つインダクタの一種。特にVRM(電圧レギュレーターモジュール)におけるリップル電流の低減や、スイッチングノイズのフィルタリングに利用される。電源回路の効率向上と安定化に不可欠な部品。
チョークコイルは、鉄心やフェライトコアなどの磁性材料にコイルを巻き付けて構成される。コイルに電流が流れると磁場が発生し、電流の変化を抑制する効果(自己誘導)を持つ。VRMでは、出力される電圧のリップル成分を低減し、スイッチングによって発生する高周波ノイズを減衰させる役割を担う。コアの種類(フェライト、MnZn、NiZnなど)、巻き数、ワイヤ径、形状などが特性を左右し、これらの要素がインダクタンス値と損失に影響する。インダクタンス値が高いほどリップル低減効果は高まるが、コイルの飽和磁束密度を超えると性能が低下する。
VRMの設計において、CPUやGPUに安定した電力を供給するために使用。コイルのインダクタンス値は、スイッチング周波数やリップル許容値に基づいて選択される。高負荷時の安定性と効率を考慮し、コア温度の上昇を抑制できる低損失なコイルを選択する必要がある。コア形状や巻線構造も、電磁的干渉(EMI)の抑制に影響を与えるため、注意が必要。
チョークコイルの飽和磁束密度を超えると、インダクタンス値が低下し、リップル低減効果が損なわれる。また、高周波ノイズによってコイルが発熱する可能性があるため、適切な電流容量とコア損失を考慮した選択が重要。コアの温度上昇は、周辺部品の故障につながる可能性がある。