Smart Access Memory(スマートアクセスメモリ)
AMD CPU+GPU VRAM完全アクセス機能(Resizable BAR実装)。Ryzen 5000/7000/9000+Radeon RX 6000/7000/9000組み合わせで+5-15%性能向上・x16 4GB/x64 4GB分割アクセス→全VRAM map・Smart Access Video・NVIDIA Resizable BAR対応・マザボBIOS+UEFI設定必須、2026年ゲーミング必須設定。
概要
Smart Access Memory(SAM)は、AMD の CPU と GPU が VRAM へ直接アクセスできる機能で、Resizable BAR をベースに実装されている。CPU が 4 GB ずつのチャンクで VRAM をマッピングし、全 24 GB などの大容量メモリを一括で扱えるようにする。これにより、データ転送のオーバーヘッドが減少し、ゲームやレンダリングで 5 % から 15 % ほどのフレームレート向上が報告されている。2026年のゲーミング PC では SAM を有効化することが「必須設定」と言われるほど普及している。
主な特徴・仕組み
- 全 VRAM へのマッピング:CPU が 4 GB ずつのブロックを順次読み込み、GPU が必要とするデータを即座に取得できる。
- x16 4 GB / x64 4 GB 分割アクセス:PCIe 5.0 x16 接続で最大 64 GB まで拡張可能。
- Smart Access Video:ビデオデータのストリーミング時にバッファリングを最小化。
- NVIDIA Resizable BAR 対応:AMD だけでなく、RTX 5090 などの NVIDIA GPU でも同様の効果が得られる。
- BIOS/UEFI 設定必須:マザーボード側で「Resizable BAR」や「SAM」を有効化する必要がある。
- クロックの最適化:CPU が 5.7 GHz で動作し、GPU が 3.5 GHz で走る場合、データ転送が 1 GB/s 以上高速化。
スペック/製品比較表
| 製品 | CPU | GPU | VRAM | PCIe | SAM 有効 | フレームレート向上 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Ryzen 9 9950X3D + Radeon RX 7900 XTX | 5.7 GHz | 3.5 GHz | 24 GB GDDR7 | PCIe 5.0 x16 | 有効 | +12 % |
| Ryzen 7 7700X + RTX 5090 | 4.5 GHz | 2.9 GHz | 16 GB GDDR6X | PCIe 5.0 x16 | 有効 | +8 % |
| Ryzen 9 9950X3D + Radeon RX 6800 XT | 5.7 GHz | 3.2 GHz | 16 GB GDDR6 | PCIe 4.0 x16 | 有効 | +9 % |
| Ryzen 9 9950X3D + RTX 4090 | 5.7 GHz | 2.9 GHz | 24 GB GDDR6X | PCIe 5.0 x16 | 有効 | +10 % |
具体例・対応製品
- Ryzen 9 9950X3D:3D V‑Cache 64 MB を搭載し、SAM で 24 GB GDDR7 をフル活用。
- Radeon RX 7900 XTX:8 GB GDDR7 を備え、PCIe 5.0 x16 で最大 32 GB まで拡張可能。
- RTX 5090:12 GB GDDR6X を持ち、NVIDIA Resizable BAR で SAM と同等の効果。
- DDR5‑6000:メモリモジュールは 6000 MHz で、CPU と GPU の間の帯域幅を最大化。
- PCIe 5.0 x16:10 Gbps/レーンで、SAM が要求する高速転送をサポート。
自作PCでの選び方・注意点
- マザーボードの互換性:BIOS が Resizable BAR をサポートしているか確認。
- 電源容量:CPU 5.7 GHz、GPU 3.5 GHz で合計 650 W 以上を推奨。
- 冷却性能:高クロック時に発熱が増えるため、液体冷却や大型ファンを装備。
- メモリレイアウト:DDR5‑6000 を 2×16 GB で構成し、双方向帯域幅を確保。
- BIOS 設定:SAM を有効化後、CPU のオーバークロック設定を微調整。
- ファームウェア更新:AMD の最新 BIOS を適用し、互換性を維持。
- GPU のドライバ:最新の Radeon Software 21.20 以降をインストール。
- テスト:FurMark や 3DMark でベンチマークを実行し、フレームレート向上を確認。
- 電圧管理:CPU の 1.2 V で動作させ、安定性を確保。
- ケースの空気流:前面と背面に 140 mm ファンを配置し、温度を 35 °C 未満に保つ。
関連用語との違い
- Resizable BAR:PCIe バス上のレジスタ領域を拡張するだけで、SAM は CPU が VRAM を直接マッピングする点で差異。
- Smart Access Video:SAM の一部機能で、動画再生時のバッファリングを最小化。
- AMD Infinity Cache:CPU 内蔵キャッシュで、SAM とは別にデータ転送を高速化。
- NVIDIA Resizable BAR:AMD の SAM と同様の概念だが、GPU が CPU から直接 VRAM を読み込む点で実装が異なる。
よくある質問
Q1. SAM は NVIDIA GPU でも使えますか?
A1. はい。RTX 5090 などの NVIDIA GPU では Resizable BAR を有効にすることで、AMD の SAM と同等の効果が得られます。
Q2. SAM を有効にすると電力消費は増えますか?
A2. ほぼ 5 % 未満の増加に留まります。CPU と GPU のクロックを上げる場合は、電源容量を確保してください。
Q3. 2025年に発売予定のマザーボードで SAM が使えますか?
A3. 最新世代の X670E や B650E マザーボードは BIOS で SAM をサポートしており、2025年のリリースモデルでも利用可能です。
まとめ
Smart Access Memory は、CPU と GPU が VRAM へ直接アクセスできることで、データ転送のボトルネックを解消し、ゲームやレンダリングで 5 % から 15 % の性能向上を実現する。AMD の Ryzen 9 9950X3D と Radeon RX 7900 XTX の組み合わせは、2026年のゲーミング PC で最も高いフレームレートを提供する代表例である。自作 PC を構築する際は、マザーボードの BIOS 設定、電源容量、冷却性能を十分に検討し、SAM を有効化することで次世代のパフォーマンスを最大限に引き出すことができる。