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ARC-AGI ベンチマーク(エーアールシーエージーアイベンチマーク)

François Cholletが提案した抽象的推論能力評価ベンチマーク。パターン認識・アナロジー・規則発見を問い、人間は約85%だがGPT-4oは最大40%程度にとどまる難関テスト。

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2026/6/7 更新
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ARC-AGI ベンチマーク

ARC-AGI(Abstraction and Reasoning Corpus for Artificial General Intelligence)は、LLMが「記憶」ではなく「推論」で問題を解けるかを測定するために設計された難関ベンチマークです。

概要と背景

2019年にGoogle(現Keras)のFrançois Cholletが発表したARC(Abstraction and Reasoning Corpus)を基盤に、AGI能力測定に特化した形で発展しました。2024年にはARC Prizeとして$1,000,000の懸賞金コンペティションが開催され、業界の注目を集めました。

テスト形式

各問題は複数の入出力ペア(訓練例)と、解くべき入力から構成されます。被験者(LLMまたは人間)はこれら少数の例からルールを抽出し、新規入力に適用しなければなりません。

  • 入力形式: 10×10以下のグリッド(色付きセル)
  • 例示数: 通常3〜5ペア
  • ルール: 色移動・対称変換・カウント・パターン拡張など

なぜLLMが苦手か

LLMは大規模テキストコーパスから暗記した知識を活用する。しかしARC-AGIは事前知識が役立たない問題設計になっており、その場でのルール帰納が必須。記憶依存型モデルの限界を可視化するベンチマークです。

スコア比較(2024年時点)

モデルARC-AGI スコア
人間平均~85%
GPT-4o(few-shot)~5%
GPT-4o(CoT + test-time compute)~40%
o3-mini(high)~56%(2025年1月発表)
Kaggle ARC Prize 2024 優勝55.5%

o3とARC-AGIの衝撃

2025年1月にOpenAIが発表したo3モデルはARC-AGIで約88%を記録し、人間の平均を超えました。ただしテスト時計算コスト(test-time compute)が非常に大きく、「実用的なAGI」とは異なるという議論も続いています。

ARC-AGI-2の登場

2025年にはARC-AGI-2が公開され、o3でも30%程度しか取れない難問が追加されました。AGI測定ベンチマークとして継続的に進化しています。

自作PC・ローカルLLMとの関連

ARC-AGIへの挑戦はローカルLLM界でも注目されています。量子化モデルでテスト時計算を増やすアプローチが探求されており、高性能GPU(RTX 4090・RX 7900 XTX)を搭載した自作PCがスコア向上に貢献できます。

まとめ

ARC-AGIはLLMの「丸暗記」能力ではなく「その場での推論」能力を測定する数少ないベンチマークです。AGI進歩の指標として業界標準的な位置づけを獲得しています。

この記事について
カテゴリーAI・機械学習
難易度上級
作成日2026/6/7