LGA 1851(エルジーエーセンハッピャクゴジュウイチ)
Intel Core Ultra Series 2/3用ソケット(2024年10月〜)。Arrow Lake-S(Core Ultra 9 285K・265K・245K)・Arrow Lake Refresh(2025 Q3)・Panther Lake(Core Ultra 3・2026 Q4)対応、Z890/B860/H810チップセット対応、800シリーズMB・CPU冷却器クーラー互換LGA 1700、DDR5-6400+PCIe 5.0 x16標準。
概要
LGA 1851 は 2024 年 10 月に登場した Intel の次世代 CPU ソケットで、Core Ultra 9 系列(285K、265K、245K)と Core Ultra 3 系列に対応する。
主な特徴は、LGA 1700 互換のピン配置と 800 系マザーボードでの使用が可能で、DDR5‑6400+ と PCIe 5.0 x16 を標準搭載している点だ。
2025 年には Arrow Lake Refresh、2026 年には Panther Lake が追加され、さらに高いクロックと低消費電力を実現する。
主な特徴・仕組み
- ピン数と互換性: 1,851 本のピンを持ち、LGA 1700 の 1,400 本と重複しているため、既存の 800 系ボードに直接装着できる。
- 電源設計: 12V、1.2A の電源ラインを 8 本備え、最大 150W の TDP をサポート。
- メモリ: DDR5‑6400 を 2 チャンネルで同時に 32GB まで拡張可能。
- PCIe: PCIe 5.0 x16 を 1 本、PCIe 5.0 x8 を 2 本、PCIe 5.0 x4 を 2 本を同時に稼働。
- 熱設計: 最高 120°C の TDP を前提に、CPU クーラーは 120mm ファンまたは水冷 240mm を推奨。
- ファームウェア: UEFI 2.9 互換で、BIOS で 1.5GHz から 5.7GHz までのオーバークロック設定が可能。
- 省電力モード: 低負荷時に 1.2GHz まで自動下げ、バッテリー駆動時の消費電力を 30% 低減。
- セキュリティ: ハードウェアレベルの暗号化エンジンを内蔵し、AES‑256 を 3,000,000 cycles/s で処理。
- 拡張性: 2 つの M.2 スロットを PCIe 5.0 x4 で動作させ、NVMe SSD で 5,000MB/s の読み書きが可能。
- 将来性: 2025 年にリリース予定の Arrow Lake Refresh では 5.0GHz のベースクロック、2026 年に登場する Panther Lake では 5.7GHz を実現。
スペック/製品比較表
| 製品 | ベースクロック | TDP | メモリ | PCIe | 主要ボード | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Core Ultra 9 285K | 3.5GHz | 120W | DDR5‑6400 32GB | PCIe 5.0 x16 | Z890 | 最高 5.7GHz |
| Core Ultra 9 265K | 3.2GHz | 110W | DDR5‑6400 32GB | PCIe 5.0 x16 | B860 | 最高 5.5GHz |
| Core Ultra 9 245K | 3.0GHz | 100W | DDR5‑6400 32GB | PCIe 5.0 x16 | H810 | 最高 5.3GHz |
| Core Ultra 3 | 2.8GHz | 80W | DDR5‑6400 16GB | PCIe 5.0 x8 | Z890 | 最高 5.0GHz |
具体例・対応製品
- マザーボード: Z890‑A、B860‑Pro、H810‑Ultra、800‑Series‑X。
- CPU: Core Ultra 9 285K、Core Ultra 9 265K、Core Ultra 9 245K、Core Ultra 3。
- クーラー: 120mm ファン付き AirCooler‑LGA1851、240mm 水冷セット。
- メモリ: DDR5‑6400 32GB×2(合計 64GB)。
- SSD: 2TB NVMe‑PCIe 5.0 x4、1TB NVMe‑PCIe 5.0 x4。
- GPU: RTX 5090(PCIe 5.0 x16)を 1 本搭載。
- 電源: 750W 80+ Gold、850W 80+ Platinum。
- ケース: ATX フルタワー、ミドルタワー。
自作PCでの選び方・注意点
- ボードの互換性: LGA 1851 は 800 系ボードと互換だが、BIOS の更新が必要な場合がある。
- 電源容量: 最高 150W の TDP を考慮し、最低 750W の電源を選択。
- 冷却性能: 120°C を超えると熱設計が崩れるため、CPU クーラーは 120mm ファン以上を推奨。
- メモリ容量: DDR5‑6400 32GB まで拡張可能だが、64GB 以上を目指す場合は 2 本の 32GB モジュールを使用。
- PCIe スロット: GPU を 1 本搭載する場合は PCIe 5.0 x16 を優先し、残りは x8/x4 で拡張。
- ファームウェア: BIOS のバージョンが古いとオーバークロックが制限されるため、最新の UEFI 2.9 をインストール。
- 電源コネクタ: 12V 1.2A のピンが 8 本あるため、電源ユニットの 8 ピンコネクタを確認。
- ケースのサイズ: 240mm 水冷を使用する場合は、ケースに 240mm スロットがあるか確認。
- 配線管理: LGA 1851 はピン数が多いため、配線は整理して熱の循環を妨げないように。
- 将来性: 2025 年に Arrow Lake Refresh、2026 年に Panther Lake が登場するため、ボードは 2026 年版を選択すると長期的に有利。
関連用語との違い
- LGA 1700: 1,400 本のピンで、DDR4 まで対応。LGA 1851 は 1,851 本で DDR5‑6400 を標準。
- LGA 1200: 1,200 本のピンで、PCIe 3.0 を主に使用。LGA 1851 は PCIe 5.0 を標準。
- Socket LGA 1700: 2022 年に登場した 12th Gen Intel Core で、LGA 1851 は 13th Gen 以降に対応。
- Socket LGA 1700: 12th Gen で採用されたが、LGA 1851 は 13th Gen で採用され、電源設計が改良。
- DDR5‑6400: LGA 1851 の標準メモリ速度。DDR4‑3200 ではなく、2 倍の帯域幅を提供。
よくある質問
Q1:LGA 1851 は LGA 1700 と同じボードで使えますか?
A1:互換性はありますが、BIOS の更新が必要です。
Q2:最大クロックは何GHzですか?
A2:Core Ultra 9 285K では 5.7GHz、Core Ultra 3 では 5.0GHz が上限です。
Q3:DDR5‑6400 以外のメモリは使えますか?
A3:DDR4 は非対応です。DDR5‑6400 以外の速度は下位互換で動作します。
まとめ
LGA 1851 は 2024 年に登場し、次世代の Core Ultra 系列を支えるソケットです。
DDR5‑6400 と PCIe 5.0 x16 を標準搭載し、既存の 800 系マザーボードと互換性があるため、アップグレードが容易です。
2025 年に Arrow Lake Refresh、2026 年に Panther Lake が追加されることで、さらに高い性能と省電力を実現。
自作 PC を構築する際は、電源容量、冷却性能、BIOS バージョンを確認し、将来性を考慮した選択を行うことが重要です。