Mochi 1(モチ ワン)
Genmo AIが2024年10月に公開したオープンソース動画生成モデル。10Bパラメータ・AsyncDiTアーキテクチャで人体の動きと流体の表現品質が突出して高く、Apache 2.0ライセンスで商用利用可能。
Mochi 1 — Genmo製高モーション品質オープンソース動画生成モデル
Mochi 1はGenmo AIが2024年10月に発表した動画生成モデルで、人体の動作・流体・自然現象のリアリティに特化した設計が特徴だ。AsyncDiT(非同期拡散トランスフォーマー)という独自アーキテクチャを採用し、Apache 2.0ライセンスのオープンソースとして公開されている。
基本スペック
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 開発元 | Genmo AI |
| リリース | 2024年10月 |
| パラメータ数 | 10B |
| ライセンス | Apache 2.0 |
| 最大解像度 | 848×480 px |
| フレームレート | 30fps |
| 最大動画長 | 5秒(163フレーム) |
| アーキテクチャ | AsyncDiT |
AsyncDiTアーキテクチャの革新性
Mochi 1の核心技術はAsyncDiT(Asynchronous Diffusion Transformer)だ。従来のDiTが空間的トークンと時間的トークンを均一に処理するのに対し、AsyncDiTは:
- 動きの激しい領域(人体・流体): 高密度アテンションで精密処理
- 静的な背景領域: 軽量処理でスキップ
- フレーム間の差分を明示的に計算して動き予測を改善
この非対称処理により、限られたパラメータ数でも動きの品質で高い表現力を実現している。
動きの品質が優れる理由
人体動作の精密さ
Mochi 1はスポーツ・ダンス・武術などの高速・複雑な人体動作の描写精度が高い。関節の動きが物理的に正確で、残像・ぶれ・フレームちらつきが少ない。
流体シミュレーション
水・炎・煙などの流体表現においても自然な振る舞いを示す。特に水しぶきの分散・消失・重力方向の挙動が他モデルより写実的との評価が多い。
ハードウェア要件
| 構成 | VRAM | 生成速度(5秒動画) |
|---|---|---|
| FP8量子化 | 12GB | 約4分(RTX 3080) |
| BF16フル精度 | 24GB | 約2分(RTX 4090) |
| A100×2 | 160GB | 約30秒 |
競合モデルとの比較
| モデル | モーション品質 | 解像度 | 速度 | ライセンス |
|---|---|---|---|---|
| Mochi 1 | 非常に高 | 848×480 | 中 | Apache 2.0 |
| LTX-Video | 中 | 768×512 | 非常に高 | Apache 2.0 |
| HunyuanVideo | 高 | 1280×720 | 低 | 条件付き |
| Hailuo V01 | 高 | 1080p | 低 | 商用API |
よくある質問
Q: Mochi 1とMochi 2の違いは? A: 2025年6月時点ではMochi 1が最新。Genmoは継続的に改善版を開発中とアナウンスしているが、次世代モデルの正式リリース日は未定。
Q: ローカルで実行する最低要件は? A: FP8量子化版であればRTX 3080(12GB VRAM)で動作する。推奨はRTX 4090(24GB)。
Q: 商用コンテンツへの利用は可能か? A: Apache 2.0ライセンスのため商用利用可能。Genmoの利用規約でNSFW・有害コンテンツの生成は禁止されている。
まとめ
Mochi 1は動きの品質に特化した唯一無二のポジションを持つ動画生成モデルだ。スポーツ・ダンス・自然現象など動きの複雑さが重要なコンテンツにおいて、他のオープンウェイトモデルを上回る品質を提供する。Apache 2.0ライセンスによる商用利用可能性も含め、2024〜2025年のオープン動画生成分野で最も注目されたモデルのひとつだ。