米 GeoCities Inc. が 1994 年公開した世界初の本格無料 Web ホスティングサービス。ジオ(都市)別カテゴリ分類で個人サイト 3800 万を抱えた 1990s-2000s 代 Web 1.0 の象徴、2009 年米終了 / 2019 年日本終了。
GeoCities(ジオシティーズ、後年 Yahoo! GeoCities)は、米 GeoCities Inc.(旧称 Beverly Hills Internet、後年 Beverly Hills Internet → GeoCities)が 1994 年 11 月に公開した世界初の本格的な無料 Web ホスティングサービスです。創業者 David Bohnett(デビッド・ボーネット、米プログラマ)・John Rezner らがロサンゼルスで設立、誰でも無料で個人 Web ページを作成 + ホスティングできる革新的なサービスとして展開しました。
最大の特徴は「ジオ(都市)」別カテゴリ分類システムです。ユーザーは「Hollywood(エンタメ)」「SiliconValley(IT)」「Tokyo(日本)」「CapitolHill(政治)」「Athens(古代史 / 哲学)」「BourbonStreet(音楽)」「WallStreet(金融)」など世界中の有名都市にちなんだ仮想ネイバーフッド(「ジオ」と呼ばれた)を選んでアカウント登録し、自分のジオ + 番地(例: HollywoodHills/Studios/1234)に個人ページを作成する仕組みでした。これにより、個人 Web サイトに「コミュニティ」「物理的な場所感覚」を持ち込んだことが当時として革新的でした。
1995 年に Beverly Hills Internet から GeoCities Inc. に社名変更、1995-1998 年に世界中で爆発的に普及しました。提供される無料機能は、(1)2-15MB の Web スペース(時期により変動)・(2)HTML エディタ(後年は WYSIWYG エディタ)・(3)アクセスカウンタ・(4)無料サブドメイン(geocities.com/ジオ名/番地)・(5)無料アカウント(広告掲載付き)・(6)コミュニティ機能(同じジオ内のメンバー紹介)・(7)テーマ別ジオごとの集約コンテンツなどでした。1996 年から「ジオ住人(GeoCities Citizen)」と呼ばれるユーザーが急速に増加、1998 年には世界 3,800 万サイトを抱える Web 1.0 の象徴的サービスとなりました。
1999 年 1 月、米 Yahoo! が GeoCities を $3.57 billion(現代換算で約 ¥7,000 億)で買収、当時としては「インターネットバブル時代の最大の買収」のひとつとされました。買収後は Yahoo! GeoCities として、Yahoo! メール / Yahoo! Geocities / Yahoo! Auctions などの Yahoo! ファミリーサービスのひとつとして運営されました。
日本版「Yahoo! Geocities」は 1997 年 9 月にジオシティーズ・ジャパン株式会社として公開、Yahoo! 日本が運営権を取得、最盛期 2003-2008 年には日本国内アカウント 700 万を超え、日本のインディーズ Web 文化 + 個人ホームページ文化の中核を担いました。日本独自の「アクセスカウンタ」「掲示板」「ジオシティ・コミュニティ」などの文化が発展しました。
しかし、2000 年代後半からのブログサービス(Blogger 1999 / FC2 ブログ 2004 / Ameba ブログ 2004 / Hatena Diary 2003)・SNS(Friendster 2002 / Myspace 2003 / Facebook 2004 / mixi 2004 日本)の急速な台頭で、個人 Web ホスティングのニーズが SNS / ブログに移行しました。Yahoo! 経営陣は 2009 年 4 月、米国版 GeoCities を「2009 年 10 月 26 日に終了する」と発表、米国 38,000,000 サイトの 30+ 年分のコンテンツが消失しました(一部 Internet Archive がアーカイブ)。
日本版 Yahoo! Geocities は米国版終了後も継続しましたが、2018 年 10 月に Yahoo! Japan が「2019 年 3 月 31 日に終了する」と発表、約 200,000 サイトを抱える日本のレガシー Web 文化の象徴的サービスが終焉を迎えました。Internet Archive(Wayback Machine)が 70 億ページ超を保存しているほか、コミュニティの GeoCities Archive Project / NeoCities(同様サービスの新興版)などが GeoCities 文化の継承を試みています。
1990 年代-2000 年代前半の「Web 1.0」(消費者がコンテンツを制作 + 共有する個人サイト時代)の象徴として現代も語り継がれており、当時のユーザーがアップロードしたカラフルな背景 + アニメ GIF + MIDI 音楽自動再生 + アクセスカウンタ + リンク集などの「Geocities 風 Web デザイン」は、現代でもノスタルジックなインターネット文化として愛されています。
| サービス | 公開年 | 終焉 | 主軸地域 |
|---|---|---|---|
| GeoCities | 1994 | 2009 米/2019 日 | グローバル |
| Tripod.com | 1995 | 段階終了 | 米国 |
| Angelfire | 1996 | 縮小存続 | 米国 |
| Geocities Japan | 1997 | 2019 終了 | 日本 |
| FC2 | 1999 | 現役 | 日本 |
| Cocolog | 2003 | 現役 | 日本 |
GeoCities は 2009 年(米)/ 2019 年(日本)に完全終了しているため、現在は利用不可です。当時の個人サイトデータは多くがサービス終了で完全消失しましたが、Internet Archive(Wayback Machine)が当時のスナップショットを大量に保存しており、ノスタルジー + 文化研究目的で参照可能です。
レトロ 1990s-2000s インターネット文化を継承するサービスとして、NeoCities(2013、Kyle Drake 創業)が GeoCities 風の無料静的 Web ホスティングを提供しています。1MB-1GB の無料 Web スペース + 静的 HTML / CSS / JS のみという制限はありますが、当時の GeoCities 文化を現代に蘇らせる試みとして注目されています。
Q1: なぜ GeoCities は終了したのですか? A: 主因はブログサービス + SNS の台頭で、個人 Web ホスティングのニーズが急速に移行したためです。Blogger / WordPress / Facebook / Myspace などのサービスが個人コンテンツ発信の主流となり、GeoCities の存在意義が失われました。Yahoo! の経営判断 + コスト削減も終了の要因でした。
Q2: 当時の GeoCities サイトを今でも見ることはできますか? A: Internet Archive(Wayback Machine)が 70 億ページ超を保存しており、当時の URL を入れて検索することで多くの GeoCities サイトを閲覧可能です。一部のサイトは GeoCities Archive Project / NeoCities などのコミュニティアーカイブにも保存されています。
Q3: 「Geocities 風デザイン」とは何ですか? A: 1990 年代後半-2000 年代前半の個人サイトに見られた特徴的なデザインを指します。カラフルな背景 + アニメ GIF + MIDI 音楽自動再生 + アクセスカウンタ + 「工事中」アニメ + 訪問者カウンター + リンク集 + 個人プロフィール + ペットの紹介などが特徴で、現代でもレトロインターネット文化として愛されています。