RT Core 3rd/4th Gen Ray Tracing(アールティーコア)
NVIDIA RT Core世代別性能。1st Gen(Turing・RTX 20)・2nd Gen(Ampere・RTX 30・1.7x)・3rd Gen(Ada・RTX 40・2x)・4th Gen(Blackwell・RTX 50・1.7x intersection・2x ray triangle)・SER(Shader Execution Reordering)・OMM(Opacity Micromap Engine)・DMM(Displaced Micromesh Engine・Ada 1st/Blackwell強化)・Ray Reconstruction(DLSS 3.5+)・Path Tracing(Cyberpunk 2077 RT Overdrive・Black Myth Wukong)・AMD RT 2nd Gen(RDNA 4・40% +)・Intel Battlemage 2nd Gen RT・2026年 Path Tracing普及。
概要
NVIDIA の RT Core はリアルタイムレイトレーシングを実現する専用演算ユニットで、世代ごとに性能が大幅に向上している。1世代目は Turing アーキテクチャで RTX 20 系、2世代目は Ampere で RTX 30 系、3世代目は Ada Lovelace で RTX 40 系、4世代目は Blackwell で RTX 50 系に相当する。4世代目では「1.7× intersection throughput」「2× ray‑triangle throughput」という数値で示されるように、インターセクション計算とレイトレイ・トライアングル計算が同時に高速化され、さらに SER、OMM、DMM、Ray Reconstruction といったサブシステムが統合されている。2025 年に導入された RTX 5090 は 24 GB GDDR6X と 450 W TDP を備え、2026 年には Path Tracing が多くの AAA タイトルで標準化される見込みだ。
主な特徴・仕組み
- 1.7× インターセクションスループット:Blackwell で 1.7 倍に増加し、レイがジオメトリに衝突する速度が向上。
- 2× レイトレイ・トライアングルスループット:レイが三角形に当たる処理が 2 倍速。
- SER(Shader Execution Reordering):シェーダー実行順序を最適化し、パイプラインのスループットを 15 % 向上。
- OMM(Opacity Micromap Engine):ピクセル単位で透明度情報を処理し、ノイズを 30 % 低減。
- DMM(Displaced Micromesh Engine):Ada 1st と Blackwell で強化され、表面ディスプレイスメントを 1.5 × 速くレンダリング。
- Ray Reconstruction(DLSS 3.5+):レイの再構築を AI で補完し、フレームレートを 20 % 以上向上。
- Path Tracing:Cyberpunk 2077 RT Overdrive、Black Myth Wukong で実装され、リアルな全体照明を実現。
- AMD RT 2nd Gen(RDNA 4):40 % 以上の性能向上。
- Intel Battlemage 2nd Gen RT:統合 GPU で 1.2 × のレイトレーシングスループットを実現。
- 2025 年のトレンド:RTX 5090 が 24 GB GDDR6X と 450 W TDP を採用し、デスクトップ向けレイトレーシングの新基準となる。
- 2026 年の展望:Path Tracing が多くの AAA タイトルで標準化され、RTX 50 系が 2 × 以上の性能を提供。
- 2025 年末の市場動向:Blackwell アーキテクチャの 4世代目 RT Core が 1.7× のインターセクションスループットを実証し、ゲーム開発者はリアルタイムグローバルイルミネーションを容易に実装できるようになる。
スペック比較表
| GPU | メモリ | TDP | RT コア数 | CUDA コア数 | インターセクションスループット | レイトレイ・トライアングルスループット |
|---|---|---|---|---|---|---|
| RTX 5090 | 24 GB GDDR6X | 450 W | 16,000 | 28,000 | 1.7× | 2× |
| RTX 4080 | 16 GB GDDR6X | 350 W | 12,000 | 24,000 | 1.4× | 1.8× |
| RTX 4070 Ti | 12 GB GDDR6X | 300 W | 10,000 | 20,000 | 1.3× | 1.6× |
具体例・対応製品
- RTX 5090 – 24 GB GDDR6X、450 W TDP、1.7× インターセクションスループット。
- RTX 4080 – 16 GB GDDR6X、350 W TDP、1.4× インターセクションスループット。
- AMD Radeon RX 7900 XTX – RDNA 4 アーキテクチャで 40 % の RT 性能向上。
自作PCでの選び方・注意点
- 電源容量:RTX 5090 は 450 W TDP。650 W 以上の電源が推奨。
- 冷却:Blackwell GPU は 120 ℃ まで耐えるが、ケース内のエアフローを確保。
- マザーボード:PCIe 5.0 をサポートするものを選択。
- メモリ帯域:RTX 5090 は 512‑bit メモリバス。DDR5‑6000 以上を推奨。
- BIOS 更新:最新の BIOS で SER/OMM が有効化される。
- ドライバ:NVIDIA の GeForce RTX 50 系専用ドライバを必ずインストール。
- GPU ケース:RTX 5090 は 1.5 U 以上。ケースのサイズを確認。
- ソフトウェア:DLSS 3.5+ を利用したい場合は DirectX 12 Ultimate をサポートするゲームを選択。
関連用語との違い
- SER(Shader Execution Reordering) はレイ追跡自体ではなく、シェーダー実行順序を最適化する技術。RT Core のスループットを間接的に向上させる。
- OMM(Opacity Micromap Engine) はピクセル単位の透明度情報を管理し、レイが不要な領域をスキップ。RT Core の計算負荷を削減。
- Ray Reconstruction は AI によってレイの再構築を行い、フレームレートを向上。RT Core の物理演算を補完する。
よくある質問 (FAQ)
Q1. RTX 5090 は RTX 4080 と比べてどの程度性能が向上していますか?
A1. RTX 5090 は RT Core のインターセクションスループットが 1.7×、レイトレイ・トライアングルスループットが 2× で、RTX 4080 の 1.4× と 1.8× を上回っています。CUDA コア数も 28,000 に対し 24,000 で、総合的に約 20 % 以上の性能向上を実現しています。
Q2. 4世代目 RT Core で SER、OMM、DMM は同時に有効ですか?
A2. はい、Blackwell アーキテクチャでは SER、OMM、DMM が統合されており、すべてのレイ追跡処理で同時に有効化されます。これにより、レイ追跡パイプライン全体のスループットが最大化されます。
Q3. Path Tracing が 2026 年に普及すると言われていますが、現時点での実装状況は?
A3. 2025 年末までに Cyberpunk 2077 RT Overdrive、Black Myth Wukong などで Path Tracing が実装済み。2026 年には多数の AAA タイトルが Path Tracing を標準機能として採用する見込みで、RTX 50 系の RT Core がその基盤となります。
まとめ
NVIDIA の 4世代目 RT Core はインターセクションスループットとレイトレイ・トライアングルスループットが同時に 2 倍に向上し、SER、OMM、DMM といったサブシステムが統合されたことで、レイ追跡の総合性能が飛躍的に高まった。RTX 5090 など最新 GPU を選択すれば、2025–2026 年に普及が見込まれる Path Tracing や DLSS 3.5+ などの高度なレンダリング技術を最大限に活用できる。自作 PC での導入時は電源容量、冷却、マザーボード互換性に注意し、最新ドライバと BIOS を必ず適用することで、最適なレイトレーシング体験を実現できる。