GPU VRM 設計/Phase数(ジーピーユーブイアールエム)
GPU 電源設計精度。RTX 5090 Founders Edition 23 phase・AIB ROG Strix 24+4 phase・MSI Suprim X 22+4 phase・Gigabyte AORUS Master 18+3・Dr.MOS Vishay SiC654 70A/90A・Power Stage・DrMOS=Driver+High+Low side MOSFET一体・Inductor Nanocrystal core・Over-provision 2倍設計・RTX 4090 Astral Liquid Frozen 26phase・Under-volt安定性相関・2026年OC向け phase数競争。
概要
GPU VRM(Voltage Regulator Module)は、GPUの動作電圧を安定供給するための電源設計で、Phase数が高いほど電圧変動を抑え、オーバークロック時の安定性を向上させる。2025年に登場したRTX 5090 Founders Editionは23相設計を採用し、2026年にはOC向けにさらに高Phase数を競う動きが顕著になる。VRMはDrMOS(Driver + High + Low side MOSFET一体)をベースにし、SiC654 90A DrMOSや70A DrMOSを用いることで高電流に耐える。インダクタはNanocrystalコアを採用し、ノイズ低減とエネルギー効率を両立させる。さらに、2倍設計のオーバープロビジョンにより、電圧ドロップが発生してもGPUを安全に保つ仕組みが整っている。
主な特徴・仕組み
- Phase数:RTX 5090は23相、ROG Strixは24+4相、MSI Suprim Xは22+4相、Gigabyte AORUS Masterは18+3相、RTX 4090 Astral Liquid Frozenは26相。
- DrMOS採用:SiC654 90A DrMOSは90Aまでの高電流に対応し、70A DrMOSは70Aの高効率設計。
- インダクタ:Nanocrystalコアにより、リップル電圧を50 µV以下に抑制。
- オーバープロビジョン:2倍設計で、電圧ドロップ時もGPUが安全に動作。
- 電源容量:RTX 4090は450W TDP、RTX 5090は500W TDP、MSI Suprim Xは470W TDP。
- GDDR7:24GB GDDR7を搭載し、データ転送速度を最大18 Gb/sに向上。
- 冷却:AIB製品は液冷ファン付き、RTX 4090 Astral Liquid Frozenは水冷タンク付き。
- 電圧安定性:Under‑volt設定時でも±5 mVの安定域を維持。
- 2025年のトレンド:RTX 5090 Founders Editionが23相設計で業界をリード。
- 2026年の競争:OC向けに26相を採用したRTX 4090 Astral Liquid Frozenが登場し、Phase数競争が加速。
- 2025年のDrMOS採用率:SiC654 90A DrMOSの採用率が30%に上昇。
スペック比較表
| 製品名 | Phase数 | DrMOS | TDP | VRAM | GDDR7転送速度 | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| RTX 5090 Founders Edition | 23相 | SiC654 90A | 500 W | 24 GB | 18 Gb/s | ¥280,000 |
| ROG Strix RTX 5090 | 24+4相 | SiC654 70A | 520 W | 24 GB | 18 Gb/s | ¥310,000 |
| MSI Suprim X RTX 5090 | 22+4相 | SiC654 90A | 470 W | 24 GB | 18 Gb/s | ¥295,000 |
| Gigabyte AORUS Master RTX 5090 | 18+3相 | SiC654 70A | 460 W | 24 GB | 18 Gb/s | ¥270,000 |
| RTX 4090 Astral Liquid Frozen | 26相 | SiC654 90A | 450 W | 24 GB | 18 Gb/s | ¥350,000 |
具体例・対応製品
- RTX 5090 Founders Edition – 23相設計で高い電圧安定性。
- ROG Strix RTX 5090 – 24+4相+4相のリザーブ設計でオーバークロックに最適。
- MSI Suprim X RTX 5090 – 22+4相+4相のリザーブで高電流対応。
- Gigabyte AORUS Master RTX 5090 – 18+3相設計だが、Nanocrystalインダクタでノイズ低減。
- RTX 4090 Astral Liquid Frozen – 26相設計+液冷タンクで2026年のOC向け最先端。
自作PCでの選び方・注意点
- 電源容量:TDPに対して余裕を持った電源を選ぶ。RTX 5090なら最低800Wの電源推奨。
- ケースの冷却性能:高Phase数製品は熱が集中しやすいので、ファン配置を最適化。
- VRMのリザーブ相:リザーブ相が多いほど長期的に安定。4相以上が望ましい。
- DrMOSの温度:90A DrMOSは発熱が大きいので、ヒートシンク設計を確認。
- インダクタのサイズ:Nanocrystalコアは小型化されているが、パッケージサイズを確認。
関連用語との違い
- VRM vs. PSU:VRMはGPU内部の電圧制御装置、PSUは全体電源。
- Phase数 vs. 相数:Phase数は電圧制御段階、相数は実際に接続されるMOSFETの数。
- DrMOS vs. MOSFET:DrMOSはドライバとMOSFETを一体化したチップ。
- SiC654 vs. SiC:SiC654はSiC(シリコンカーバイド)ベースの高電流DrMOS。
よくある質問(FAQ)
Q1: Phase数が多いほど性能が上がるのですか?
A1: Phase数が多いと電圧ドロップが減少し、安定性が向上しますが、必ずしも性能が上がるわけではありません。設計全体のバランスが重要です。
Q2: 2026年のOC向け製品で最もおすすめは?
A2: RTX 4090 Astral Liquid Frozenは26相設計と液冷タンクを併用し、2026年のOC競争で最も高い安定性を提供します。
Q3: 低価格帯のGPUでもVRMを重視すべきですか?
A3: 低価格帯でも、TDPに対して十分なPhase数とオーバープロビジョンがあると長期的に安定します。最低でも12相以上を推奨します。
まとめ
GPU VRMのPhase数は、電圧安定性とオーバークロック性能を左右する重要指標です。2025年に登場したRTX 5090シリーズは23相を採用し、2026年のOC向け競争では26相を実装したRTX 4090 Astral Liquid Frozenがトップを走ります。DrMOSとSiC654 90A/70A、Nanocrystalインダクタ、2倍オーバープロビジョンという技術要素を組み合わせることで、長時間高負荷時でも安定動作を実現。自作PC構築時は電源容量、冷却設計、リザーブ相数を確認し、最適なVRM設計を選択することが鍵となります。