AMDのCPUやGPUで使われる高速なチップ間接続技術。
インフィニティファブリック (Infinity Fabric) は、AMDが開発した、CPUコア、GPUコア、メモリコントローラ、I/Oインターフェースなどのコンポーネント間を接続する高速な相互接続技術です。簡単に言うと、パソコン内部の様々な部品がスムーズに情報をやり取りするための「高速道路」のようなものです。
従来のCPUでは、すべてのコアが同じダイ(シリコン基板)上に配置されていましたが、Ryzenシリーズでは、複数のCPUコアが「チップレット」と呼ばれる小さなダイに分割され、それらをインフィニティファブリックで接続する設計が採用されています。これにより、製造コストを抑えつつ、より多くのコアを搭載したCPUを実現できるようになりました。
具体例としては、Ryzen 7000シリーズやRyzen 9 7950X3DなどのハイエンドCPUで、複数のCCD (Core Complex Die) がインフィニティファブリックによって接続されています。また、AMDのGPUであるRadeonシリーズでも、GPUダイとHBM(高帯域幅メモリ)を接続するために使用されています。
インフィニティファブリックの性能は、CPUやGPUの性能に大きく影響します。帯域幅が広ければ広いほど、コンポーネント間のデータ転送速度が向上し、処理速度も向上します。特に、ゲームや動画編集などの高負荷な処理を行う場合、インフィニティファブリックの性能は重要な要素となります。
自作PCにおいては、Ryzen CPUを選択する際に、インフィニティファブリックの性能が考慮されます。特に、複数のチップレットで構成されるCPUでは、メモリの速度やレイテンシがインフィニティファブリックの性能に影響を与えるため、適切なメモリを選択することが重要です。高速なメモリを使用することで、インフィニティファブリックの性能を最大限に引き出し、CPU全体のパフォーマンスを向上させることができます。
関連用語としては、IntelのCPUで用いられるQPI (QuickPath Interconnect) などが挙げられますが、インフィニティファブリックはAMD独自の技術であり、特にチップレット設計を採用したCPUにおいて、その重要性が増しています。