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LawGPT(中国法律特化LLM)(ローGPTチュウゴクホウリツトッカエルエルエム)

中国法律文書に特化した大規模言語モデル。中国語の法令・判例・司法試験データで訓練し、法律相談・文書生成に対応する。

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2026/6/6 更新
関連タグ
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LawGPT(中国法律特化LLM)とは

LawGPTは中国の研究機関・企業が開発した中国法律特化型大規模言語モデル群の総称。単一のモデルではなく、複数の研究グループが独自に開発した中国語法律LLMをまとめてLawGPTと呼ぶことが多い。

主要な実装

LawGPT-zh(復旦大学・上海AI Lab)

最も知名度が高いLawGPT実装。LLaMA/ChatGLMをベースに以下のデータでSFT:

  • 中国裁判所判例データベース(China Judgments Online): 約800万件
  • 中国法令全文(法律法規数据库)
  • 中国司法試験(法考)過去問・解説
  • 法律相談Q&Aペア: 約30万件

LaWGPT(中国人民大学)

LlaMA-7Bベース。法律専用ボキャブラリ(約1万語の中国法律用語)を追加してトークナイザを拡張した点が特徴。

Lawyer LLaMA(清華大学)

法律知識グラフをRAGで組み合わせた構成。単純なSFTより事実精度が高い。

学習データの構成

カテゴリデータ量
刑事判例約200万件
民事判例約400万件
行政判例約50万件
法律条文現行法令全約300本
司法試験問題2004〜2023年全問
法律相談Q&A約30万ペア

評估(評価)ベンチマーク

LegalBench-CN

中国法律タスク向けの評価ベンチマーク。以下のタスクを評価:

  • 法条適用: 事案に適用すべき法条文を選択
  • 罪名認定: 刑事事案の罪名を分類
  • 量刑予測: 禁錮期間・罰金額の予測
  • 判決予測: 原告/被告のどちらが勝訴するか

LawGPT-zhは法条適用で約85%の正答率(GPT-4比: 82%)。

司法試験(法考)スコア

2023年の中国司法試験(客観式問題)において、LawGPT-zhは合格ライン(総点360点中216点)を上回るスコアを達成。GPT-4は合格ライン近辺。

アーキテクチャの特徴

法律専用ボキャブラリ拡張

一般的なLLMのトークナイザは「连带责任」(連帯責任)「诉讼时效」(消滅時効)などの法律用語を複数トークンに分割してしまう。LawGPTは法律専用単語を追加し精度と効率を改善。

Constitutional AI的な整合性

「法律の専門家であるAIとして回答する」という system promptと、SFTデータの対話スタイルを合わせることで、過度に自信を持った不正確な回答を抑制。

限界

  • ハルシネーション: 存在しない法条番号・判例番号の生成が完全には解決していない
  • 時系列: 学習データのカットオフ後に改正された法令は反映されない
  • 地域差: 中国各省の司法解釈のばらつきに対応しきれない
  • 責任問題: 法的助言として利用した際の誤りの責任所在が不明確

ビジネス応用

中国のリーガルテック企業(如法务之家・法大大など)がLawGPTをベースにした法律相談SaaSを提供。弁護士費用の高さから法律サービスを受けられなかった中低所得層のアクセス改善が期待される。日本でも類似の日本語法律特化LLMの研究が進んでいる。

この記事について
カテゴリーAI・機械学習
難易度中級
作成日2026/6/6