AI・機械学習
初級

Temperature(LLM)(テンパラチャーエルエルエム)

LLM生成時の出力の確率分布をスケーリングするパラメータ。0に近いと決定論的・高いと多様なランダム出力。テキスト生成のクリエイティビティと一貫性のトレードオフを制御する。

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2026/6/6 更新
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Temperature(LLM)とは

Temperature(温度)は、大規模言語モデル(LLM)のテキスト生成において次トークンの確率分布を調整するためのスケーリングパラメータである。ほぼすべてのLLM推論フレームワーク(OpenAI API・Anthropic API・Ollama・vLLM等)がtemperatureパラメータとして公開しており、ユーザーが最も直接的に操作できるデコーディング制御の基本要素。

数学的定義

LLMは各ステップで語彙全体(数万〜数十万トークン)にわたるロジット(logit)を出力する。通常これをsoftmaxで確率に変換するが、Temperatureはsoftmax前にロジットを除算する:

P(token_i) = exp(logit_i / T) / Σ exp(logit_j / T)

ここでTがTemperatureパラメータ。

Temperatureの効果

T → 0(低温):

  • 確率分布が尖る(最高確率トークンに集中)
  • T=0に近づくとGreedy Decoding(最高確率トークンを確定的に選択)に相当
  • 一貫性・正確性・再現性が高い
  • 創造性・多様性が低い
  • 用途: ファクト回答・コード生成・数学問題

T = 1.0(基準):

  • モデルが訓練で学んだ素の確率分布
  • バランスの取れた多様性

T > 1.0(高温):

  • 確率分布が均一化(低確率トークンも選ばれやすくなる)
  • 多様性・創造性が高い
  • 一貫性・品質が低下(意味不明なテキストが生成されやすい)
  • 用途: ブレインストーミング・詩・創作

実用的な推奨値

コード生成: 0.0〜0.2、要約・翻訳: 0.3〜0.5、一般Q&A: 0.5〜0.7、創作・ストーリー: 0.7〜1.0、ブレインストーミング: 1.0〜1.3。

Top-p(Nucleus Sampling)との組み合わせ

Temperatureは単独で使うこともあるが、Top-p(確率累積しきい値)と組み合わせるのが一般的。TemperatureでロジットをスケーリングしてからTop-pでトークン候補をフィルタリングする。Anthropicの推奨は「temperatureかtop_pのどちらかを変更し、両方同時は変えない」。

注意点

  • APIによりtemperatureのスケールが異なる場合がある(0〜2 vs 0〜1)
  • 同じtemperatureでもモデルによって出力の多様性は異なる
  • 推論時の再現性が必要な場合はseedパラメータも設定する(OpenAI API対応)
  • 低temperatureは決して「より賢い」わけではなく「より保守的」を意味する
この記事について
カテゴリーAI・機械学習
難易度初級
作成日2026/6/6