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Lock-in Amplifier SR830/SR860/Zurich Instruments 1941-2026(ロックインアンプエスアール)
微弱信号位相同期検波の頂点。1941年Walter Dicke発明+Stanford Research SR830(¥800,000)/SR860/Zurich UHFLI 600MHz(¥3,000,000)+ノイズ中の信号nV分解能+リファレンス位相同期+科学計測必須器
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2026/5/1 更新
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アンプ
科学計測
概要
微弱電圧や磁場を検出するために、信号源の周波数に同期した位相参照を用いてノイズを除去する装置が「ロックイン増幅器」である。1941年にWalter Dickeが位相同期検波の概念を提唱し、以降、実用化に向けて多くの改良が加えられた。代表的な商用製品としては、Stanford Research Systems(SRS)のSR830、SR860、SR860‑USB、SR785、SR850、Zurich InstrumentsのUHFLIシリーズ(600 MHz〜10 GHz)がある。これらは、nVレベルの微弱信号を高精度に抽出し、科学実験・工業計測の必須ツールとなっている。
主な特徴・仕組み
- 位相同期検波
参照信号(ローカルオシレータ)と入力信号を掛け合わせ、低域フィルタで直流成分を抽出することで、ノイズ成分を除去する。 - 可変時間定数
フィルタ時間定数を数µs〜数sまで調整でき、応答速度と分解能のトレードオフを選択できる。 - 高入力インピーダンス
10 MΩ〜10 GΩまで設定可能で、電極やセンサからの電流負荷を最小化。 - デジタル出力
USB、GPIB、Ethernet経由でデータを取得し、リアルタイム解析や自動制御に統合できる。 - 多チャンネル対応
SR860は最大4チャンネル、SR785は最大8チャンネルで同時測定が可能。
具体例・対応製品(テーブル必須)
| 製品名 | 型番 | 主な周波数範囲 | 時間定数 | 入力インピーダンス | ノイズフロア | 解析方式 | 価格帯(2026年) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Stanford Research Systems | SR830 | 0.01 Hz–100 kHz | 0.1 ms–10 s | 10 MΩ | 5 pV/√Hz | アナログ位相同期 | ¥800,000 |
| Stanford Research Systems | SR860 | 0.01 Hz–100 kHz | 0.1 ms–10 s | 10 MΩ | 3 pV/√Hz | アナログ位相同期 | ¥1,200,000 |
| Stanford Research Systems | SR860‑USB | 0.01 Hz–100 kHz | 0.1 ms–10 s | 10 MΩ | 3 pV/√Hz | デジタル同期 | ¥1,400,000 |
| Stanford Research Systems | SR785 | 0.01 Hz–100 kHz | 0.1 ms–10 s | 10 MΩ | 2 pV/√Hz | デジタル位相同期 | ¥1,800,000 |
| Zurich Instruments | UHFLI 600 MHz | 10 Hz–600 MHz | 1 µs–10 s | 10 MΩ | 1 pV/√Hz | デジタル位相同期 | ¥3,000,000 |
| Zurich Instruments | UHFLI 1 GHz | 10 Hz–1 GHz | 1 µs–10 s | 10 MΩ | 0.8 pV/√Hz | デジタル位相同期 | ¥3,500,000 |
| Zurich Instruments | UHFLI 5 GHz | 10 Hz–5 GHz | 1 µs–10 s | 10 MΩ | 0.6 pV/√Hz | デジタル位相同期 | ¥4,200,000 |
| Zurich Instruments | UHFLI 10 GHz | 10 Hz–10 GHz | 1 µs–10 s | 10 MΩ | 0.5 pV/√Hz | デジタル位相同期 | ¥5,000,000 |
選び方・注意点
- 測定周波数
低周波(< 1 kHz)ではSR830やSR860が最適。高速信号(> 100 MHz)はUHFLIシリーズが必要。 - 時間定数と応答速度
迅速なトランジェント測定にはµsレベルの時間定数を選び、安定したDC測定には数秒の長い時間定数を設定。 - ノイズフロア
低温実験や量子計測ではpV/√Hzレベルのノイズフロアが求められる。 - データ取得方式
大規模データ収集やリアルタイム制御を行う場合はUSBまたはEthernet対応モデルを選択。 - 拡張性
多チャンネル測定が必要ならSR785やSR860を検討。 - 価格対性能
高周波モデルは高価だが、必要な周波数範囲を超えるとコストパフォーマンスが低下する。
関連用語との違い
- フェーズロックループ(PLL)
PLLは周波数同期を行うが、ノイズ除去機能は備わっていない。 - オシロスコープ
時間領域で波形を可視化するが、微弱信号の分解能はロックイン増幅器に劣る。 - ノイズキャンセリングヘッドホン
逆位相でノイズを打ち消すが、周波数帯域が限定される。
よくある質問(FAQ)
- SR860とSR860‑USBの違いは何ですか?
SR860‑USBはUSB経由でデータを取得できるデジタルインターフェースを備えており、ソフトウェア制御が容易です。SR860は従来のGPIB/RS‑232で制御します。 - 高周波UHFLIシリーズはどのような用途に適していますか?
量子情報処理、超高速磁気共鳴、RFスキャニングプローブなど、GHzレベルの信号を高精度に測定する場面で活躍します。 - ノイズフロアをさらに下げるにはどうすればよいですか?
入力ラインに低ノイズオペアンプを挿入し、温度安定化やシールドを強化することで、pV/√Hzレベルのノイズフロアを実現できます。
まとめ
ロックイン増幅器は、参照位相同期によって微弱信号をノイズから分離する技術であり、1941年の理論的提唱から現在に至るまで多くの改良が積み重ねられてきた。SR830やSR860は低周波・高分解能の標準機であり、SR785は多チャンネル化、SR860‑USBはデジタル制御化を実現。Zurich InstrumentsのUHFLIシリーズは、600 MHz〜10 GHzまでの広域周波数でpV/√Hzレベルのノイズフロアを提供し、量子計測や高速RF測定に不可欠である。2025–2026年には、FPGAベースのデジタルロックインや量子センサーとの統合が進み、さらに高い分解能と柔軟性が求められる時代へと移行している。