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Monkey(モンキー)
中国科学院・武漢大学が開発した高解像度ドキュメント理解マルチモーダルLLM。入力画像を複数サブパッチに分割して処理し、細かいテキストや図表を高精度に認識する。
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2026/6/8 更新
関連タグ
高解像度LLM
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Qwen-VL
Monkey とは
Monkey(2024年)は、中国科学院と武漢大学が共同発表した高解像度ドキュメント理解マルチモーダルLLMです。名称は霊長類(サル)に由来し、同研究グループの動物名シリーズの一つです。
開発動機:解像度の壁
従来のマルチモーダルLLM(LLaVA・MiniGPT-4など)の多くは448×448や336×336といった低解像度入力に制限されていました。これは細かいテキストを含むドキュメント・グラフ・表の認識精度を著しく低下させる「解像度の壁」を生んでいました。Monkeyはこの問題をスライディングウィンドウ分割で解決します。
スライディングウィンドウ分割
- 入力画像を最大1344×896ピクセルで受付
- 896×896のサブパッチ6枚に分割(オーバーラップあり)
- 各パッチをQwen-VLビジョンエンコーダで独立処理
- 分割パッチの特徴量と全体俯瞰画像を統合してLLMへ入力
この設計により、細かいテキストのあるA4文書を「拡大して読む」のに近い精度で処理できます。
アーキテクチャ
- ベースLLM: Qwen-7B
- 視覚エンコーダ: ViT-bigG(OpenCLIP)
- 最大入力解像度: 1344×896
- パッチ数: 最大6分割
- パラメータ数: 約9.8B
ベンチマーク(2024年初頭オープンソース水準)
- TextVQA: 67.6(LLaVA-1.5比+9.4)
- DocVQA: 66.5(LLaVA-1.5比+38.4)
- ChartQA: 65.1(LLaVA-1.5比+46.9)
- OCRBench: 514(LLaVA-1.5比+196)
多言語対応
Qwen-7Bをベースとすることで、日本語・中国語・韓国語を含む多言語テキストの認識精度が高くなっています。英語中心のNougatやGOT-OCRと異なり、アジア言語のビジネス文書処理に適しています。
実用例
- 製造業: 部品図面上の寸法数値をテキスト抽出
- 医療: 検査結果票の数値・単位・参照範囲の抽出
- 金融: 細かい注釈が多い有価証券報告書の解析
まとめ
Monkeyは解像度の壁を技術的に打破し、オープンソースドキュメント理解LLMの性能水準を大きく引き上げたモデルです。特に高密度テキストや多言語ドキュメントが多いアジア圏の業務システムへの組み込みで活用が進んでいます。