LACP/Link Aggregation 802.3ad(エルエーシーピー)
Link Aggregation(LAG・LAGG)。LACP(802.3ad standard・Multi-NIC bonding・active-active・load balance)・mode 1(active-backup・failover)・mode 4(LACP・require switch support)・mode 5(balance-tlb・transmit load balancing)・mode 6(balance-alb・adaptive)・throughput 2x単link(2x 1GbE = 2Gbps theoretical max・single TCP stream is single link)・Synology/QNAP DSM Link Aggregation GUI・Linux ifenslave/teamd・Windows Server NIC Teaming・switch側 802.3ad config必須(MikroTik/UniFi/Cisco)・Latency low・2026年 NAS dedicated 2x 2.5GbE LACP設定多。
概要
LACP(Link Aggregation Control Protocol)はIEEE 802.3ad規格に基づく機能で、複数の物理NICを束ねて1つの論理リンクとして扱います。アクティブ‑アクティブ構成で帯域幅を合算し、フェイルオーバー時には自動的に冗長リンクへ切り替えるため、信頼性とスループットを同時に確保できます。2025年には2.5GbEがデスクトップNASで標準化され、2026年には400GbEを備えたデータセンタースイッチが一般化。LACPはその高速化と冗長化を両立するための重要技術です。
主な特徴・仕組み
- アクティブ‑アクティブ:2×1GbEを束ねると理論上2Gbps、4×1GbEなら4Gbps。
- フェイルオーバー:リンク障害時に即座にバックアップリンクへ切替。
- ロードバランス:balance‑tlb(送信負荷分散)やbalance‑alb(適応型)でパケット分配。
- スイッチ側設定必須:Cisco Catalyst 9300、Aruba 8400、Mikrotik CCR1072などは802.3adを有効化。
- 単一TCPストリームは単一リンク:スループットはリンク数で限定。
- DSM GUI:Synology DSM 7.2、QNAP QTS 5.0 で簡易設定。
- Linux:teamd(mode 6)やifenslave(mode 5)で柔軟構成。
- Windows Server:NIC Teaming(mode 4)でLACPサポート。
- 低レイテンシ:物理レイヤーでの負荷分散はレイテンシを抑制。
- 2025年の動向:2.5GbEを2×2.5GbEで束ね、NASの帯域を10GbEに相当化。
- 2026年のトレンド:AI推論向けに1×10GbEをLACPで2×10GbEに拡張。
- 2026年の動向:400GbEスイッチでLACPが標準化、エンタープライズでの採用増加。
スペック比較表
| 製品名 | 物理ポート | LACP対応 | 1ポート帯域 | 2ポート合算 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| Cisco Catalyst 9300 | 48×1GbE | あり | 1Gbps | 2Gbps | 802.3ad必須 |
| QNAP TS‑1677X | 4×10GbE | あり | 10Gbps | 20Gbps | 10GbE LACP |
| Synology DS1621xs+ | 4×10GbE | あり | 10Gbps | 20Gbps | 10GbE LACP |
| Juniper EX4300 | 48×1GbE | あり | 1Gbps | 2Gbps | 802.3ad必須 |
| Netgear ProSAFE GS752TX | 24×10GbE | あり | 10Gbps | 20Gbps | 10GbE LACP |
具体例・対応製品
- Synology DS1621xs+:4×10GbEポートをLACPで束ね、1TB/秒のデータ転送を実現。
- QNAP TS‑1677X:10GbE LACPで2×10GbEを同時に走らせ、RAID‑10構成で高可用性。
- Cisco Catalyst 9300:48ポートの1GbEをLACPで束ね、データセンターネットワークの冗長化に利用。
- Aruba 8400:2.5GbEポートをLACPで束ね、2025年のNAS向け高速化に最適。
- Mikrotik CCR1072:10GbE+10GbEをLACPで束ね、クラウドゲートウェイで低レイテンシを実現。
自作PCでの選び方・注意点
- スイッチ側のLACPサポート:Mikrotik、UniFi、Cisco、Arubaなどで802.3adを有効化。
- NICのチームモード:Linuxなら
teamd、Windowsなら「NIC Teaming」→「LACP」モードを選択。 - ポート数と帯域:1ポートの1GbEを2ポートで束ねても、単一TCPストリームは1Gbpsに留まる。
- 電力供給:LACPで複数NICを稼働させると消費電力が増加。電源容量は2×250W以上を推奨。
- ケーブル品質:Cat6a以上のケーブルを使用し、10GbE以上を想定する場合はCat6a/7。
- レイテンシ要件:リアルタイムアプリケーションは単一リンクでの送信が最適。
- 冗長性設計:障害時に自動切替が機能するよう、物理的に別経路に設置。
- ソフトウェアのアップデート:Linuxカーネル5.10以降、teamd 0.6.0以上を推奨。
関連用語との違い
- ポートチャネル(IEEE 802.1AX):802.3adと同一機能だが、802.1AXは管理レイヤーでの統合を拡張。
- リンクアグリゲーション(LAG):一般名。LACPはその制御プロトコル。
- Bonding:Linuxでの統合名。LACPは「active‑active」モードをサポート。
- NIC Teaming:Windows固有名。LACPは「mode 4」でスイッチ側のサポートが必須。
よくある質問(FAQ)
Q1. LACPを使用すると、複数のNICを同時に使えるようになるのですか?
A1. はい。LACPにより複数物理NICを束ね、1つの論理リンクとして扱うため、帯域幅が合算されます。ただし、単一TCPストリームは1リンクに限定される点に注意してください。
Q2. 2.5GbEのLACPはNASでどのように活用されますか?
A2. 2025年に2.5GbEがデスクトップNASで標準化され、2×2.5GbEをLACPで束ねることで10GbE相当の帯域を実現。データ転送速度を大幅に向上させつつ、既存の1GbE機器と互換性を保ちます。
Q3. LACPを設定した際にレイテンシが増えることはありますか?
A3. 物理レイヤーでの負荷分散はレイテンシを抑制する設計です。実際には、LACPによるパケット分散がレイテンシを増やすことは稀で、むしろ低減します。ただし、スイッチ側の処理負荷が高い場合は逆に増加する可能性があります。
まとめ
LACPは、複数NICを束ねて帯域と冗長性を同時に向上させるための標準化プロトコルです。2025年の2.5GbE普及、2026年の400GbE登場といった最新動向により、データセンターネットワークやNAS環境で不可欠な技術となっています。自作PCで採用する際は、スイッチ側の設定、NICのチームモード、ケーブル品質、電力供給を総合的に検討し、最適な構成を選択してください。