LANケーブル・光ファイバー・同軸ケーブルなどネットワーク配線専用の測定器。ワイヤーマップ・PoE検証・帯域測定・ケーブル認証まで対応する高機能モデルを指すことが多い。
Network Cable Tester(ネットワークケーブルテスター)は、構造化ケーブリング(Structured Cabling)の設計・施工・保守で使用されるネットワーク配線専用の測定器である。一般的なケーブルテスターの上位概念として、光ファイバーテストやPoE検証など、ネットワークインフラに特化した機能を備える。
企業ネットワークやデータセンターの配線工事では、TIA-568やISO/IEC 11801規格に準拠した認証試験が求められるため、高精度なネットワークケーブルテスターが必須となる。
Cat 5e〜Cat 8Aの銅線LANケーブルを検査する。主な測定パラメータは以下の通り。
| パラメータ | 説明 | 合格基準例(Cat 6A) |
|---|---|---|
| Insertion Loss(挿入損失) | 信号の減衰量 | ≤ 35.9dB(100m, 500MHz) |
| NEXT(近端漏話) | 隣接ペアへの信号漏れ | ≥ 33.1dB(500MHz) |
| Return Loss(反射損失) | インピーダンス不整合による反射 | ≥ 12.0dB |
| ACR-F(遠端漏話減衰比) | 遠端での信号対漏話比 | ≥ 14.1dB(500MHz) |
| Propagation Delay | 信号の伝搬遅延 | ≤ 555ns(100m) |
OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)は光ファイバーの損失・反射・断線箇所を測定する。光パルスを送出し、反射光の時間差から距離と損失量を算出する。
代表的な製品として、Fluke OptiFiber Pro HDR(シングルモード/マルチモード対応、¥1,500,000〜)やVIAVI SmartOTDR(¥800,000〜)がある。
2025年以降、Wi-Fi 7 APやIP監視カメラの普及でPoE(Power over Ethernet)検証の需要が急増している。高機能テスターではPoEクラスの判定、実負荷テスト、給電ワット数の実測が可能である。
| PoE規格 | 最大給電 | 対応ケーブル | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| IEEE 802.3af(PoE) | 15.4W | Cat 5e以上 | IP電話、基本的なAP |
| IEEE 802.3at(PoE+) | 30W | Cat 5e以上 | 高機能AP、PTZカメラ |
| IEEE 802.3bt(PoE++) | 60W/90W | Cat 6以上推奨 | Wi-Fi 7 AP、デジタルサイネージ |
ネットワークテスト機器のデファクトスタンダード。DSXシリーズ(銅線認証)、CertiFiber Pro(光ファイバー認証)、LinkIQ(検証テスター、¥100,000〜)が代表的。
SignalTEKシリーズで中価格帯の認証テスターを提供。SignalTEK NT(¥300,000〜)は10Gイーサネット検証に対応。
光ファイバーテストに強み。FiberComplete Pro(¥1,200,000〜)は光損失テストとOTDRを1台に統合。
A: 正式な配線認証レポートを発行する場合は必須。特にTIA-568-C準拠を求められるプロジェクトではFluke DSXシリーズが業界標準である。自社内の簡易施工であれば検証テスターで十分なケースもある。
A: Fluke Versiv2プラットフォームはDSX(銅線)とCertiFiber(光)のモジュールを差し替えて1台で対応できる。ただしフルセットで300万円以上になる。
A: 認証テスターはPDF/CSVレポート出力に対応している。Fluke LinkWare Liveはクラウドベースのレポート管理ツールで、テスト結果をリアルタイムにアップロード・共有できる。