Object Storage R2/S3/B2/Wasabi/Storj/Tigris 2026(オブジェクトストレージ)
Object Storage比較。Cloudflare R2 ($0.015/GB Egress 0)・AWS S3 ($0.023/GB+Egress)・Backblaze B2 ($0.006/GB)・Wasabi ($0.0069/GB Egress 0)・Storj Decentralized ($0.004/GB)・Tigris ($0.02/GB Egress 0 Cloudflare統合)・Scaleway Object Storage・GCS (Google)・Azure Blob・MinIO Self-Host・SeaweedFS・¥0-¥¥¥、2026年Egress Free主流化。
概要
オブジェクトストレージは、ファイルをキー・バリュー形式で保存し、HTTP/REST API でアクセスできるクラウドサービスである。2026 年時点で、Cloudflare R2、AWS S3、Backblaze B2、Wasabi、Storj、Tigris など、エグレス料金がゼロまたは低価格の製品が増加し、データ転送コストの削減が主流化している。特に 2025 年に始まった「Egress Free」戦略は、企業が大量データを移動させる際のコストを劇的に低減し、データ分析や機械学習ワークロードでの利用を拡大した。さらに 2026 年には、分散型ストレージとクラウド統合が進み、Storj のピア‑to‑ピアネットワークや Tigris の Cloudflare 統合が注目を集めている。
主な特徴・仕組み
- エグレス無料
- Cloudflare R2: 0円/GB
- Tigris: 0円/GB (Cloudflare 統合)
- Wasabi: 0円/GB
- 低価格
- Backblaze B2: 0.006円/GB
- Storj: 0.004円/GB
- S3 標準: 0.023円/GB
- 高可用性
- AWS S3: 99.99% SLA、マルチリージョンレプリケーション
- R2: 99.9% SLA、分散型オブジェクト管理
- セキュリティ
- AES‑256 暗号化(データ転送時も保存時も)
- IAM ポリシーで細粒度アクセス制御
- 統合性
- MinIO: 自己ホスト型で S3 API 互換、GPU 付きコンテナ化で 24GB GDDR7 など高速処理
- SeaweedFS: スケールアウトに 450W TDP のサーバーで構築可能
- コスト構造
- ストレージ料金: 0.004〜0.023円/GB
- リクエスト料金: GET 0.0004円/1,000 回、PUT 0.005円/1,000 回
- 2025 年動向
- エグレス無料が主流となり、S3 のような従来型料金モデルは「エグレス課金」から「ストレージ料金のみ」へ移行。
- 2026 年動向
- Storj のピア‑to‑ピアノードが 1,000,000 台を突破、分散型ネットワークの耐障害性が実証。
- Tigris が Cloudflare Workers と統合し、サーバーレス環境でのオブジェクト管理が高速化。
- 環境負荷
- R2 は 100% 再生可能エネルギーを使用したデータセンターで運用、カーボンニュートラルを実現。
スペック比較表
| プロダクト | ストレージ料金 (円/GB) | エグレス料金 (円/GB) | SLA | 主要API |
|---|---|---|---|---|
| Cloudflare R2 | 0.015 | 0.000 | 99.9% | S3 API |
| AWS S3 (標準) | 0.023 | 0.023 | 99.99% | S3 API |
| Backblaze B2 | 0.006 | 0.000 | 99.9% | B2 API |
| Wasabi | 0.0069 | 0.000 | 99.9% | S3 API |
| Storj | 0.004 | 0.000 | 99.5% | S3 API |
具体例・対応製品
| 製品 | 代表的なユースケース | 価格帯 | 備考 |
|---|---|---|---|
| RTX 5090 | 高性能レンダリング、GPU アクセラレーション | ¥250,000 | 24GB GDDR7 でデータ転送速度向上 |
| Ryzen 9 9950X3D | 大規模データ処理、AI トレーニング | ¥180,000 | 16 コア 3.6GHz、TDP 450W |
| DDR5‑6000 | 高速キャッシュ、低レイテンシ | ¥12,000 | 32GB モジュールで 240GB/s |
| MinIO | 自己ホスト型オブジェクトストレージ | 無料(OSS) | 1TB で 0.0004円/1,000 GET |
| SeaweedFS | スケールアウトファイルシステム | 無料(OSS) | 10TB で 0.0003円/1,000 PUT |
自作PCでの選び方・注意点
- 転送速度
- GPU 付きコンテナ化(RTX 5090)や 24GB GDDR7 を搭載したマザーボード(Ryzen 9 9950X3D)を選び、データ転送を高速化。
- コスト計算
- ストレージ料金とリクエスト料金を合算し、年間コストをシミュレーション。
- API 互換性
- S3 API 互換のサービス(R2, B2, Storj)を選べば、既存ツールをそのまま利用可能。
- 冗長性
- マルチリージョンレプリケーションが必要なら AWS S3 または Wasabi を検討。
- セキュリティ
- IAM ポリシーや S3 バケットポリシーを細かく設定し、最小権限で運用。
- 環境負荷
- 100% 再生可能エネルギーを使用するデータセンター(R2)を選ぶことでカーボンフットプリントを削減。
- 将来性
- 2025 年以降はエグレス無料が標準になるため、将来的に料金体系を見直す必要はほぼない。
- サポート体制
- 大手クラウド(S3, Wasabi)なら24時間サポートが受けられるが、OSS(MinIO, SeaweedFS)はコミュニティベース。
関連用語との違い
- ブロックストレージ
- データをブロック単位で格納し、仮想ディスクとしてマウント。
- オブジェクトストレージはファイル単位で格納し、HTTP API でアクセス。
- ファイルストレージ
- ネットワーク共有(NFS, SMB)でアクセス。
- オブジェクトストレージは分散型でスケーラブル。
- 分散型ストレージ
- Storj, SeaweedFS などはノード間でデータを分散。
- 伝統的クラウドは単一データセンター内で冗長化。
よくある質問(FAQ)
Q1. 2025 年以降、エグレス料金がゼロになると聞きましたが、すべてのサービスが対象ですか?
A1. 主要サービス(R2, B2, Wasabi, Tigris)は 2025 年にエグレス無料を実装しましたが、S3 標準は 2026 年までエグレス料金が残るケースが多いです。エグレス無料を前提に設計する場合は、R2 か B2 を選択するのが安全です。
Q2. 自己ホスト型の MinIO を使うと、クラウドの Egress Free というメリットは失われますか?
A2. MinIO はローカル環境で稼働するため、外部ネットワークへの転送は自前のインフラで行う必要があります。クラウドプロバイダーのエグレス無料は適用されませんが、オンプレミスの帯域幅が十分ならコストは低く抑えられます。
Q3. Storj の分散型ネットワークはデータの整合性が保てるのでしょうか?
A3. Storj は 3 重複コピーと Merkle Tree を用いた整合性検証を行い、ノード障害時でもデータの完全性を保証します。2026 年時点でノード数が 1,000,000 台を超え、耐障害性が実証されています。
まとめ
2026 年のオブジェクトストレージ市場は、エグレス無料と低価格化が進み、クラウドと分散型のハイブリッド構成が主流化している。Cloudflare R2 や Backblaze B2、Wasabi はエグレスゼロでコストを抑えつつ、AWS S3 の高可用性や Storj のピア‑to‑ピア耐障害性を選択肢に加えることで、用途に合わせた最適なストレージ設計が可能になる。自作PC での導入は、GPU 付きコンテナ化や高速 DDR5‑6000 を活用し、転送速度とコストのバランスをとることが鍵。将来の料金体系変化を見越し、エグレス無料を前提に設計したほうが、長期的に安定した運用が実現できる。