PoE/PoE+/PoE++ 802.3bt 90W 2026(ピーオーイー)
Power over Ethernet。802.3af PoE 15.4W (Cat3+・Type 1)・802.3at PoE+ 30W (Type 2)・802.3bt PoE++ Type 3 60W・Type 4 90-100W・Cat6a必須・PSE Power Sourcing・PD Powered Device・Mid-Span Injector・Endpoint Switch・Mikrotik CRS328-24P-4S+RM・UniFi USW-Pro-24-PoE・TP-Link TL-SG2218P・PoE Splitter・¥¥30k-¥¥¥150k Switch、2026年PoE++ AP/Camera主流。
概要
PoE(Power over Ethernet)は、イーサネットケーブル一本でデータと電力を同時供給する技術です。2025年から2026年にかけて、業務用APやセキュリティカメラで90 W PoE++(802.3bt Type 4)が標準化され、デスクトップPCの周辺機器への電力供給も可能になっています。これにより、電源タップやACアダプタの取り回しが大幅に簡素化されます。
主な特徴・仕組み
- 電力レベル
- 802.3af: 15.4 W(Type 1)
- 802.3at: 30 W(Type 2)
- 802.3bt Type 3: 60 W
- 802.3bt Type 4: 90–100 W
- ケーブル要件
- 802.3af/at: Cat 5e 以上
- 802.3bt: Cat 6a 必須(最大10 mで90 W)
- ポート数
- 24 ポート PoE++ スイッチ: 24 × 90 W = 2 160 W
- 電源供給方式
- PSE(Power Sourcing Equipment): スイッチやインジェクタ
- PD(Powered Device): AP、カメラ、IP電話等
- アップリンク速度
- 1 Gbps Uplink: 4 ポート
- 2.5 Gbps/10 Gbps Uplink: 4 ポート
- 電力管理
- IEEE 802.3at/802.3bt: 予め設定された電力レベルを自動割り当て
- 省エネルギー機能
- PoE‑Off/PoE‑On: 必要時に電力を遮断
- 拡張性
- Mid‑Span Injector: 既存ネットワークにPoEを追加
- 安全機能
- 過電流・過電圧保護(IP/ICL認証)
スペック比較表
| 規格 | 最大電力 | 推奨ケーブル | 典型的なポート数 | 代表製品 |
|---|---|---|---|---|
| 802.3af | 15.4 W | Cat 5e | 8 ポート | TP‑Link TL‑SG1018P |
| 802.3at | 30 W | Cat 5e/6 | 12 ポート | UniFi USW‑Pro‑24‑PoE |
| 802.3bt Type 3 | 60 W | Cat 6a | 24 ポート | Mikrotik CRS328‑24P‑4S+RM |
| 802.3bt Type 4 | 90–100 W | Cat 6a | 24 ポート | HPE Aruba 2930M‑24P |
具体例・対応製品
- Mikrotik CRS328‑24P‑4S+RM
- 24 ポート PoE++(Type 4)
- 2.5 Gbps × 4 アップリンク
- 90 W/ポートで最大2 160 W
- UniFi USW‑Pro‑24‑PoE
- 24 ポート PoE+(30 W)
- 4 × 1 Gbps アップリンク
- 3 年保証+クラウド管理
- TP‑Link TL‑SG2218P
- 24 ポート PoE+(30 W)
- 1 Gbps × 4 アップリンク
- 4 W/ポートの省電力モード
- Cisco Catalyst 3850‑24P
- 24 ポート PoE++(Type 3)
- 4 × 10 Gbps アップリンク
- 802.3bt Type 3で60 W/ポート
- Netgear GS752P
- 48 ポート PoE+(30 W)
- 4 × 1 Gbps アップリンク
- 90 W/ポートの電力制御
自作PCでの選び方・注意点
- 電源容量の確認
- PoE++ 90 Wを複数デバイスで使用する場合、総電力が450 W以上になるため、電源ユニットは650 W以上推奨。
- ケーブル長の管理
- Cat 6a 10 mで90 Wを供給できるが、20 mを超えると電圧降下が大きくなる。
- ポート数と拡張性
- 24 ポート PoE++ スイッチは最大24台の90 Wデバイスを同時に稼働可能。
- 温度対策
- PoE++ 90 Wは発熱が大きいため、ケース内のエアフローを確保。
- 電力管理ソフトウェア
- スイッチのAPIを利用して、必要時にPoEをオフにできるスクリプトを組む。
- 予備電力
- 2025年からPoE++ 90 Wが業務用に普及し、データセンターでも PoE++ が主流になるため、電源容量は余裕を持って選定。
- 互換性確認
- PoE++ 90 Wをサポートしていない古いデバイスは、PoE++ スイッチのポートを物理的に遮断。
- 安全規格
- IEC 60364‑4‑41(低電圧配線規格)に準拠した機器を選択。
関連用語との違い
- PoE vs. PoE+
- PoE: 15.4 W、PoE+: 30 W。PoE+はデータレートが1 Gbpsでも安定供給。
- PoE++(802.3bt)
- Type 3: 60 W、Type 4: 90–100 W。最大10 Gbpsのアップリンクを備えた高性能スイッチで主流。
- Mid‑Span Injector
- 既存のイーサネットラインにPoEを追加するデバイス。
- PSE/PD
- PSEは電源供給側、PDは電力受給側。
- PoE Splitter
- PoE信号をデータと電力に分離し、非PoEデバイスへ電力を供給。
よくある質問(FAQ)
Q1. PoE++ 90 Wを自作PCの周辺機器に使う場合、電源ユニットの容量はどれくらい必要ですか?
A1. 90 W × 4台(例:AP+カメラ+IP電話+USB充電器)で360 W。電源ユニットは550 W以上を推奨し、余裕を持って650 W以上を選ぶと安全です。
Q2. 2026年にPoE++ 90 Wを搭載したAPやカメラが主流になると聞きましたが、既存機器はどうすれば互換性を保てますか?
A2. 既存機器はPoE++ 60 W(Type 3)に対応していることが多いです。PoE++ 90 Wスイッチを使用する際は、PoE++ 60 Wデバイスのポートを「PoE++ 60 Wモード」に設定するか、PoE++ 90 Wに対応したスイッチのポートを物理的に遮断してください。
Q3. PoEスイッチとMid‑Span Injector、どちらを選べばコストパフォーマンスが高いですか?
A3. 24 ポート PoE++ スイッチは初期費用が高いですが、総合的に見て1ポートあたりのコストは低く、管理機能も充実しています。Mid‑Span Injectorは既存ネットワークに追加する場合に有効で、単一ポートでの電力供給が可能ですが、管理機能は限定的です。予算と拡張性を考慮して選択してください。
まとめ
2025年から2026年にかけて、PoE++ 90 W(802.3bt Type 4)が業務用機器で標準化され、デスクトップPCの周辺機器への電力供給も一般化します。PoE++ 90 Wをサポートするスイッチは、24 ポートで最大2 160 Wを供給でき、Cat 6aケーブルで10 m以内なら安定供給が可能です。自作PCでPoE++を利用する際は、電源容量、ケーブル長、温度対策、電力管理ソフトウェアを十分に検討し、2026年のPoE++主流化に備えて余裕を持った構成を心掛けると、長期的に安定した環境を構築できます。