ATX 3.1 PSU 120% GPU(エーティーエックススリーイチ)
ATX 3.1電源仕様(2023年-)。Excursion Transient Power(GPU瞬間電力)・GPU 200% spike(100ms)・CPU 2x sustained・12V-2x6 connector(12VHPWR改善)・Sense pin 4本・EPS12V・HCC/HCS・MultiRail・Single Rail・OCP動作・Crowbar Protection・Seasonic PRIME PX・Corsair RMx SHIFT・FSP Hydro G Pro・be quiet! Straight Power 12・2026年RTX 5090 575W Spike 1150W対応。
概要
ATX 3.1 電源仕様は 2023 年に正式に発表された次世代規格で、GPU の瞬間電力を 120 % までサポートする設計が特徴です。従来の ATX 2.4 では 100 % までしか対応していませんでしたが、最新の RTX 5090 などの高性能カードは 575 W のピークを 100 ms で発生させるため、120 % 以上の余裕が必要です。ATX 3.1 は 12 V‑2x6 コネクタを採用し、12 VHPWR の改善により高電圧ラインの安定供給を実現します。さらに、Sense Pin を 4 本に拡張し、EPS12V、HCC/HCS、MultiRail/Single Rail の選択肢を提供。OCP 動作と Crowbar Protection による過電流・過電圧保護機能も標準装備です。
主な特徴・仕組み
- GPU 120 % サポート:GPU の瞬間電力を 120 % まで許容。RTX 5090 の 1150 W スパイクに対応。
- 200 % スパイク:GPU 200 % スパイク(100 ms)を想定し、電源の瞬時応答を保証。
- 12 V‑2x6 コネクタ:12 VHPWR の改善により、最大 150 W までの電力を 6 本のピンで供給。
- Sense Pin 4 本:電圧・電流監視を 4 本で実装し、精度を向上。
- EPS12V、HCC/HCS:CPU と GPU の電源を分離し、安定性を確保。
- MultiRail/Single Rail:ユーザーが選択可能。MultiRail は電流制限を複数に分散。
- OCP 動作:過電流時に自動的に電源を遮断。
- Crowbar Protection:過電圧時に即座にショートを発生させ、内部部品を保護。
- 2025年以降の GPU:RTX 5090 以外にも、Ryzen 9 9950X3D など 120 % 以上の電力を要求する製品が増加。
- 次世代 PCIe 5.0 x16:データ転送速度を 2 倍にし、電源需要を増加させる。
スペック/製品比較表
| 製品名 | 供給電圧 | 最大出力 | GPU スパイク対応 | コネクタ | 保護機能 |
|---|---|---|---|---|---|
| Seasonic PRIME PX | 12 V | 1500 W | 120 % | 12 V‑2x6 | OCP, Crowbar |
| Corsair RMx SHIFT | 12 V | 1400 W | 120 % | 12 V‑2x6 | OCP, Crowbar |
| FSP Hydro G Pro | 12 V | 1300 W | 120 % | 12 V‑2x6 | OCP, Crowbar |
| be quiet! Straight Power 12 | 12 V | 1200 W | 120 % | 12 V‑2x6 | OCP, Crowbar |
| RTX 5090 | 12 V | 575 W | 200 % | 12 V‑2x6 | OCP, Crowbar |
具体例・対応製品
- RTX 5090:575 W のピークを 100 ms で発生。ATX 3.1 の 120 % サポートで 1150 W まで安定供給。
- Ryzen 9 9950X3D:CPU 2x sustained で 200 W。EPS12V と HCC/HCS により電源分離。
- Core Ultra 9 285K:高クロック時に 250 W を消費。MultiRail で電流を分散。
- DDR5‑6000:メモリバンク 4 本で 120 W。Sense Pin で電圧監視。
- PCIe 5.0 x16:データ転送速度 32 GB/s。電源需要を 20 % 増加。
自作PCでの選び方・注意点
- 電力余裕を確保:GPU の 120 % スパイクに対して 10 % 以上の余裕を持たせる。
- コネクタの互換性:12 V‑2x6 を備えているか確認。
- 保護機能の有無:OCP と Crowbar が必須。
- 冷却性能:高出力 PSU は熱が増大。ケース内のエアフローを確保。
- 電源モジュールの品質:Prime PX、RMx SHIFT などは高効率 90 % 以上。
- 電源容量の計算:CPU 200 W + GPU 575 W + 周辺 200 W = 975 W。ATX 3.1 なら 1200 W 以上推奨。
- 電源の寿命:高負荷時の寿命は 5 年程度。
- 電源のサイズ:ATX 3.1 は 140 mm 高さ。ケースに合うか確認。
- 電源の入出力ピン:Sense Pin 4 本を備えているか。
- 電源の認証:80 Plus Gold 以上を推奨。
関連用語との違い
- ATX 2.4:GPU 100 % までしか対応せず、12 V‑2x6 コネクタ未採用。
- 12 VHPWR:PCIe 5.0 用 12 V コネクタ。ATX 3.1 では 12 V‑2x6 が標準。
- EPS12V:CPU 専用電源。ATX 3.1 では HCC/HCS と併用。
- Sense Pin:ATX 3.1 で 4 本に拡張。従来は 2 本。
- OCP:過電流保護。ATX 3.1 では自動遮断機能を標準化。
よくある質問
Q1. ATX 3.1 は既存の ATX 2.4 PSU で互換性がありますか?
A1. 12 V‑2x6 コネクタが無い場合は互換性が低く、専用 PSU が必要です。
Q2. 120 % GPU サポートはどの程度の余裕を意味しますか?
A2. GPU のピーク電力を 120 % まで許容し、100 ms の瞬間的増加に耐える設計です。
Q3. 2026 年に登場予定の RTX 5090 以外に対応が必要な製品はありますか?
A3. Ryzen 9 9950X3D、Core Ultra 9 285K など、CPU も 120 % 以上の電力を要求する製品が増加しています。
まとめ
ATX 3.1 は GPU と CPU の高負荷時に 120 % 以上の電力余裕を確保し、12 V‑2x6 コネクタと 4 本 Sense Pin によって安定供給を実現。2025 年以降の次世代 GPU や CPU で求められる 200 % スパイクに対応し、OCP と Crowbar Protection で安全性を高めています。自作 PC を構築する際は、電源容量、コネクタ互換性、保護機能を総合的に評価し、Prime PX や RMx SHIFT など高効率モデルを選択すると、長期的に安定した性能を維持できます。