RP2350(アールピーニーサンゴーゼロ)
Raspberry Pi財団の第2世代マイコン。ARM Cortex-M33(150MHz)+ Hazard3 RISC-Vデュアル、520KB RAM、Armv8-M Security拡張搭載。Raspberry Pi Pico 2・Pimoroni Tiny 2350で採用。
概要
RP2350(アールピーニーサンゴーゼロ)は、Raspberry Pi Foundation が開発した第2世代マイコンです。ARM Cortex‑M33(150 MHz)と Hazard3 RISC‑V デュアルコアを同時搭載し、520 KB の SRAM と 2 MB のフラッシュメモリを備えています。Armv8‑M Security 拡張により TrustZone を実装し、セキュリティレベルを大幅に向上させました。RP2350 は Raspberry Pi Pico 2、Pimoroni Tiny 2350 などのボードで採用され、次世代の組み込み開発に新たな可能性を提供します。
主な特徴・仕組み
- デュアルコア構成
- Cortex‑M33 150 MHz:高性能シングルスレッド処理
- Hazard3 RISC‑V 150 MHz:オープンソース ISA による拡張性
- セキュリティ
- Armv8‑M TrustZone:メモリ保護とハードウェア暗号化
- Secure Boot、デジタル署名検証機能
- 省電力設計
- 1.8 V~3.6 V で動作可能
- 低消費電力モードで 30 % 以上の電力削減
- I/O 拡張
- 30 個の GPIO(PWM、ADC、I²C、SPI、UART)
- 2 つの USB 2.0 OTG ポート
- 開発環境
- C/C++、MicroPython、CircuitPython での開発が可能
- Visual Studio Code、PlatformIO、Thonny でサポート
スペック/製品比較表
| 製品名 | コア | クロック | RAM | フラッシュ | I/O | 電源 | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Raspberry Pi Pico 2 | Cortex‑M33 + RISC‑V | 150 MHz | 520 KB | 2 MB | 30 | 1.8–3.6 V | ¥2,200 |
| Pimoroni Tiny 2350 | Cortex‑M33 + RISC‑V | 150 MHz | 520 KB | 2 MB | 30 | 1.8–3.6 V | ¥2,500 |
| RP2350‑DevKit | Cortex‑M33 + RISC‑V | 150 MHz | 520 KB | 2 MB | 30 | 1.8–3.6 V | ¥3,000 |
| RP2350‑Edge | Cortex‑M33 + RISC‑V | 150 MHz | 520 KB | 2 MB | 30 | 1.8–3.6 V | ¥3,500 |
| Raspberry Pi Pico | Cortex‑M0+ | 133 MHz | 264 KB | 2 MB | 26 | 1.8–3.6 V | ¥1,200 |
具体例・対応製品
- Raspberry Pi Pico 2:USB 3.0 で高速データ転送、USB 2.0 OTG による外部デバイス接続
- Pimoroni Tiny 2350:小型化を重視した IoT デバイス、Bluetooth LE での通信
- RP2350‑DevKit:デバッグ用 JTAG インタフェース、開発者向けサンプルコード付属
- RP2350‑Edge:エッジコンピューティング向け、AI 推論ライブラリをサポート
- Raspberry Pi Pico:教育用キット、初心者向けの入門教材
自作PCでの選び方・注意点
- 用途に合わせたコア選択
- 高負荷処理が必要なら Cortex‑M33 を優先
- オープンソースで拡張性を重視するなら RISC‑V
- 電源設計
- 1.8 V で動作する部品は電源レギュレータを追加
- 3.6 V で動作する場合は電圧降下回路を検討
- I/O 配線
- GPIO のピン配置を確認し、必要なインタフェースを確保
- USB OTG を利用する場合は USB ハブの電源供給を確認
- セキュリティ対策
- Secure Boot を有効化し、ファームウェアの署名を行う
- TrustZone を活用した暗号化処理を組み込む
- 開発環境の選定
- Visual Studio Code + PlatformIO で統合開発
- CircuitPython で素早いプロトタイピング
- 熱設計
- 低消費電力モードを活用し、発熱を抑える
- 必要に応じてヒートシンクを追加
- 将来性
- 2025年に予定される新しい開発ボードに対応できるよう、ピン配置を確認
- 2026年にリリースされるソフトウェアアップデートを見越した設計
- コスト管理
- 同一コアを使用した複数ボードを一括購入で割引を活用
関連用語との違い
- Cortex‑M33:ARM の 32‑ビットシングルコアで、リアルタイム処理に最適。RP2350 では RISC‑V と並列動作。
- Hazard3 RISC‑V:オープンソース ISA。RP2350 はデュアルコアで、汎用処理と専用処理を分離。
- TrustZone:Armv8‑M のセキュリティ拡張。RP2350 ではメモリ保護と暗号化をハードウェアで実現。
- Pico 2:RP2350 をベースにした開発ボード。Pico(Cortex‑M0+)とはクロックとメモリが大幅に増加。
- Tiny 2350:小型化を重視したボード。RP2350 のデュアルコアをコンパクトに実装。
よくある質問(FAQ)
Q1. RP2350 は 2025 年に登場した次世代マイコンですか?
A1. はい。RP2350 は 2025 年に正式リリースされ、ARM と RISC‑V のデュアルコアを備えた次世代マイコンとして注目されています。
Q2. RP2350 のセキュリティ機能はどの程度強力ですか?
A2. Armv8‑M TrustZone によるメモリ保護とハードウェア暗号化が実装されており、Secure Boot、デジタル署名検証、AES 256‑bit などの暗号アルゴリズムをサポートします。
Q3. 2026 年に予定されている新しい開発ボードは RP2350 を採用しますか?
A3. 現時点で 2026 年にリリース予定のボードは、RP2350 をベースにした拡張機能を追加したモデルが多数計画されています。詳細は公式発表を待つ必要があります。
まとめ
RP2350 は、ARM Cortex‑M33 と Hazard3 RISC‑V のデュアルコアを同時に搭載し、520 KB の SRAM と 2 MB のフラッシュメモリを備えた次世代マイコンです。Armv8‑M TrustZone によるセキュリティ拡張と 30 % 以上の電力削減を実現し、Raspberry Pi Pico 2 や Pimoroni Tiny 2350 などのボードで実用化されています。自作PCや組み込みプロジェクトにおいては、用途に合わせたコア選択、電源設計、I/O 配線、セキュリティ対策を徹底することで、2025 年以降の最新技術を取り入れた高性能・省電力なシステム構築が可能です。