セガが 1994 年発売した第 5 世代家庭用ゲーム機。デュアル SH-2 CPU + カスタム GPU / 2D スプライト最強 + 3D 弱で日本で PS1 と競合、1995 年北米発売も商業的に PS1 に敗北、1998 年日本生産終了。
SEGA Saturn(セガ サターン、開発コードネーム 31)は、株式会社セガ・エンタープライゼス(現 株式会社セガ)が 1994 年 11 月 22 日に日本で、1995 年 5 月 11 日に北米で(当初 9 月予定を急遽 5 月へ前倒し)、1995 年 7 月 8 日に欧州で発売した第 5 世代家庭用ゲーム機です。当時のセガはアーケードゲーム市場で世界最大手(Daytona USA / Virtua Fighter / Sega Rally で 1990s 前半を席巻)で、家庭用ゲーム機市場では Mega Drive(1988、3,300 万台出荷)+ メガ CD(1991)+ スーパー 32X(1994、商業失敗)の延長線で第 5 世代機 Saturn を投入しました。
技術仕様は、(1)CPU: Hitachi SH-2 28.6MHz デュアル(7.5 MIPS × 2 = 15 MIPS、当時としては革新的な並列処理)・(2)GPU: VDP1(スプライト + ポリゴン)+ VDP2(背景レイヤ + 半透明)のデュアルチップ構成・(3)RAM: ワークメモリ 16Mbit(2MB)+ ビデオメモリ 12Mbit(1.5MB)+ サウンドメモリ 4Mbit(0.5MB)・(4)Yamaha SCSP サウンドプロセッサ(32 チャンネル PCM + 8 チャンネル FM 音源 + DSP)・(5)CD-ROM ドライブ(2 倍速、Sony Mini Disc 規格派生 + 専用 SegaSaturn フォーマット)・(6)コントローラ Type-A(2 ボタン)+ Type-B 6 ボタン(後年標準)、です。
最大の特徴は 2D グラフィックス性能の高さでした。VDP2 のデュアル GPU + スプライト処理機能で、同時代の競合 PlayStation 1(Sony 1994、シングル GPU + 主に 3D 特化)を 2D 性能では明確に上回りました。「バーチャファイター リミックス」(1995、3D 格闘ゲーム移植)・「セガラリー チャンピオンシップ」(1995)・「ナイツ いんとぅ ドリームス」(1996)・「サクラ大戦」シリーズ(1996-)・「グランディア」(1997)・「リアルバウト 餓狼伝説」(1996)・「ヴァンパイアハンター」(1995)・「ソウルハッカーズ」(1997)・「サンダーフォース V」(1997)・「シャイニング・フォース III」(1997-1998)等の名作を多数輩出しました。
しかし、商業的には PS1 に敗北しました。敗因は、(1)3D 性能で PS1 に劣る(VDP1 のスプライト派生 3D は複雑なプログラミングが必要で開発困難)・(2)1995 年 5 月の北米発売前倒し戦略(当初 9 月予定を急遽 5 月へ)で開発スタジオ + 小売業者を混乱させた・(3)$399 の高価格(PS1 $299 比)で米国市場で苦戦・(4)サードパーティ離反(Electronic Arts / Square 等の大手が PS1 主軸選択)・(5)ゲーム開発の難しさ(デュアル SH-2 + デュアル GPU の並列処理プログラミング)・(6)32X(1994 失敗作)+ Mega CD(1991 ニッチ)による開発リソース分散、などでした。
最終出荷台数は世界 925 万台(日本 580 万 + 北米 200 万 + 欧州 145 万)で、PS1(累計 1.04 億台)の 1/11、Nintendo 64(2,930 万台)の 1/3 以下の規模に終わりました。1998 年 11 月日本生産終了 + 1999 年北米生産終了で第 5 世代家庭用ゲーム機戦争で 2 位敗北、後継 Dreamcast(1998)へ移行しました。
しかし、Saturn は日本市場では特に強い地位を確立しました。日本国内出荷 580 万台は北米 200 万 + 欧州 145 万を大きく上回り、特に 2D 格闘ゲーム + アドベンチャー RPG + サクラ大戦系統で日本ファン層を獲得、現代もレトロゲームコレクターから愛される機種です。サクラ大戦シリーズはアニメ + 舞台 + 映画化で 2000 年代も継続、Saturn の文化的影響は大きく続いています。
| 機種 | 発売年 | CPU | 出荷総数 |
|---|---|---|---|
| Sony PS1 | 1994 | R3000 33MHz | 1.04 億台 |
| Sega Saturn | 1994 | SH-2 28.6MHz × 2 | 925 万台 |
| Nintendo 64 |
| 1996 |
| NEC VR4300 93.75MHz |
| 2,930 万台 |
| Atari Jaguar | 1993 | 68000 13.3MHz + Jaguar GPU | 25 万台 |
| 3DO | 1993 | ARM60 12.5MHz | 200 万台 |
SEGA Saturn は 1998-1999 年生産終了後、現在は中古市場での入手が中心です。中古実機は ¥10,000-50,000、レアモデル(白色 / コラボ版)は ¥80,000-200,000 で稀に流通中、状態 / 完備性で価格変動です。CD-ROM ドライブのレンズ劣化 + ゴムベルト劣化等の経年問題があるため、購入時は動作確認 + コンデンサ交換等のメンテナンス必要です。
エミュレータ環境では、Yabause(オープンソース、クロスプラットフォーム)・Mednafen + Saturn コア(高精度)・SSF(Windows、最も完成度高)などが利用可能で、レトロ Saturn ゲーム体験を現代 PC で再現できます。Saturn 本体 BIOS + CD-ROM の合法な ISO 化は、自身のオリジナルディスクから行うのが基本です。
Q1: なぜ Saturn は PS1 に負けたのですか? A: 主因は 3 つ。(1)3D 性能で PS1 に劣る + デュアル SH-2 + デュアル GPU 並列処理プログラミングが困難、(2)1995 年北米発売前倒し戦略でサードパーティ + 小売業者を混乱、(3)$399 の高価格(PS1 $299 比)で米国市場で苦戦、です。日本市場では Saturn が PS1 と互角でしたが、北米 + 欧州市場で大敗しました。
Q2: なぜ 2D 性能では Saturn が PS1 を上回ったのですか? A: VDP2 の専用背景レイヤ + 半透明処理 + 大量スプライト処理機能 + デュアル GPU 構成が、同時代の格闘ゲーム + 2D アクションゲームで PS1 を凌駕する性能を発揮したためです。「ヴァンパイアハンター」「リアルバウト 餓狼伝説」「ストリートファイター ZERO 3」等の 2D 格闘ゲームで Saturn 移植版が PS1 版より高品質な実績があります。
Q3: シェンムーは Saturn で出る予定だったのは本当ですか? A: 本当です。鈴木裕プロデューサーが 1995 年から Saturn 用「Project Berkley」(後のシェンムー)として企画、Saturn のハード性能限界 + Saturn の商業失敗で 1998 年に Dreamcast 用に変更されました。Dreamcast 版「シェンムー」(1999)は開発費 50 億円超の大作で発売されました。