Microsoft DirectStorage 1.2(ダイレクトストレージ)
Windows DirectStorage API(2022年-・Xbox Series X由来)。DirectStorage 1.0(2022年・DX12U)・DS 1.1(GPU圧縮 CPU bypass)・DS 1.2(2023年 HDD対応)・Loading time短縮(Ratchet & Clank 2s・Forspoken 2s)・NVMe SSD + Windows 11 required・GPU GDeflate(RTX/Radeon/Arc native)・Final Fantasy XVI/Avatar Frontiers対応・Unreal Engine 5.4統合・DLSS 3/FSR 3併用・2026年 AAA新作対応標準、SSD必須化推進。
概要
Microsoft DirectStorage 1.2 は、Windows 11 と NVMe SSD を組み合わせることで、ゲームやアプリケーションのロード時間を大幅に短縮する低レイテンシストレージAPIです。2023 年にリリースされたバージョンは、HDD からのデータ転送も最適化し、従来の DirectStorage 1.0 と比べて最大 2 秒のロード時間削減を実現しています。さらに、GPU での GDeflate 圧縮と CPU バイパス機能を統合し、DX12U 以外の環境でも高速化を実感できます。2025 年には AAA タイトル「Final Fantasy XVI」や「Avatar Frontiers」が公式に DirectStorage 1.2 を採用し、2026 年には Unreal Engine 5.4 が完全統合され、DX12U 以外の GPU でも安定動作が保証されます。
主な特徴・仕組み
- NVMe SSD 必須:PCIe 4.0/5.0 NVMe SSD で 2000–2500 MB/s の転送速度を前提に設計。
- GDeflate 圧縮:RTX 5090、RTX 4090、Radeon RX 7900 XTX などの GPU がネイティブにサポート。
- CPU バイパス:CPU へのコピーを省き、GPU へ直接データストリーム。
- HDD 互換性:2023 年版から SATA HDD も 2 GB/s の読み込みに最適化。
- ロード時間短縮:Ratchet & Clank で 2 秒、Forspoken で 2 秒の短縮を実証。
- メモリ使用量削減:GDeflate により 30 % 以上の圧縮率。
- Windows 11 20H2 以降:API は Windows 11 の最新更新で標準化。
- DLSS 3 / FSR 3 併用:RTX 4090 で 2 fps の追加フレーム生成。
- 2025 年 AAA タイトル:新作タイトルは DirectStorage 1.2 を前提に設計。
- 2026 年 GPU 標準化:RTX 5090、RTX 3090、Radeon RX 7900 XTX などで GDeflate が必須になる見込み。
スペック比較表
| 項目 | DirectStorage 1.0 | DirectStorage 1.1 | DirectStorage 1.2 |
|---|---|---|---|
| 対応ストレージ | NVMe SSD (PCIe 4.0) | NVMe SSD (PCIe 4.0) | NVMe SSD + SATA HDD |
| 圧縮方式 | なし | GDeflate (GPU バイパス) | GDeflate (GPU バイパス) |
| 推奨 SSD スループット | 2000 MB/s | 2000 MB/s | 2500 MB/s |
| CPU バイパス | なし | あり | あり |
| 主要 GPU | RTX 3090 | RTX 4090 | RTX 5090, RTX 4090, Radeon RX 7900 XTX |
具体例・対応製品
- RTX 5090 – 24 GB GDDR6X、350 W TDP、GDeflate で 30 % 圧縮率。
- Radeon RX 7900 XTX – 20 GB GDDR6、450 W TDP、GDeflate で 28 % 圧縮率。
- Samsung 980 Pro 1 TB – PCIe 4.0 NVMe、最大 7 000 MB/s。
- Seagate FireCuda 530 2 TB – PCIe 4.0 NVMe、2500 MB/s。
- Western Digital Black SN850X 4 TB – PCIe 5.0 NVMe、7000 MB/s。
自作PCでの選び方・注意点
- ストレージ:PCIe 5.0 NVMe SSD を選択し、2500 MB/s 以上のスループットを確保。
- GPU:RTX 5090 以上、または Radeon RX 7900 XTX 以上で GDeflate がネイティブ。
- マザーボード:PCIe 5.0 レーンを 16× 以上搭載したものを選ぶ。
- 電源:RTX 5090 の 450 W TDP を考慮し、750 W 以上の 80+ Platinum PSU 推奨。
- 冷却:高 TDP GPU 用の AIO 240 mm 以上を推奨。
- BIOS:NVMe SSD の AHCI モードを UEFI で有効化。
- Windows 11:最新の 21H2 以降をインストールし、DirectStorage 1.2 ドライバを更新。
関連用語との違い
- DirectX 12 Ultimate (DX12U):GPU の機能拡張を提供する API。DirectStorage はストレージアクセスを最適化する別カテゴリ。
- NVMe 1.4:ストレージ規格。DirectStorage は NVMe の高速転送を利用するが、規格そのものではない。
- GDeflate:圧縮アルゴリズム。DirectStorage 1.2 で GPU が直接デコード。
- Xbox Series X:DirectStorage の原型。PC 版は Windows 11 で同等の機能を提供。
よくある質問(FAQ)
Q1. DirectStorage 1.2 を利用するにはどんなハードウェアが必要ですか?
A1. NVMe SSD(PCIe 4.0/5.0、2500 MB/s 以上)と、RTX 5090、RTX 4090、Radeon RX 7900 XTX など GDeflate をサポートする GPU が必須です。CPU は 8 コア 3.0 GHz 以上であれば十分です。
Q2. HDD だけで DirectStorage 1.2 を使えますか?
A2. はい。2023 年版から SATA HDD もサポートされ、最大 2 GB/s の読み込み速度で 2 秒程度のロード時間短縮が可能です。ただし、SSD と比べて実際の速度は大幅に低下します。
Q3. DirectStorage 1.2 を使っていないゲームはどのくらい遅くなりますか?
A3. DirectStorage を利用しない場合、従来のファイル I/O に依存し、ロード時間は 10–15 秒程度になることが多いです。DirectStorage 1.2 で 2 秒短縮した場合、相対的に約 20 % の高速化になります。
まとめ
DirectStorage 1.2 は、NVMe SSD と GDeflate を組み合わせることで、ロード時間を 2 秒以上短縮し、AAA タイトルのゲーム体験を劇的に向上させます。2025 年以降は主要タイトルが標準採用し、2026 年には GPU ベンダーが GDeflate を必須化する見込みです。自作 PC を構築する際は、PCIe 5.0 NVMe SSD と GDeflate 対応 GPU、十分な電源と冷却を確保し、Windows 11 の最新更新を適用することで、DirectStorage 1.2 の恩恵を最大限に引き出せます。