CPUに安定した電力を供給する、マザーボード上の重要な部品。
VRM(Voltage Regulator Module: 電圧レギュレータモジュール)は、マザーボード上でCPUなどの主要コンポーネントに適切な電圧を供給する役割を担う部品群です。PCの電源ユニットから供給される12Vなどの電圧を、CPUが動作に必要な低い電圧(例:1.2V)に変換し、安定的に供給します。近年高性能化が進むCPUは、動作クロックの上昇やコア数の増加に伴い、消費電力が増大しています。そのため、VRMの性能はCPUの安定動作、特にオーバークロックを行う際に非常に重要になります。
VRMは、大きく分けてPWMコントローラ、MOSFET、チョークコイル、コンデンサで構成されています。PWMコントローラは、CPUが必要とする電力に応じてMOSFETのスイッチングを制御します。MOSFETは、電源からの電流をオン/オフすることで電圧を調整します。チョークコイルは、電流の変動を抑制し、電圧を安定化させます。コンデンサは、電圧の変動をさらに抑え、より安定した電力を供給します。
VRMの性能は、主にフェーズ数やMOSFETの品質、冷却機構などによって決まります。フェーズ数が多いほど、各フェーズにかかる負荷が分散され、より安定した電力を供給できます。MOSFETの品質が高いほど、効率的に電力を変換し、発熱を抑えることができます。VRMの冷却機構(ヒートシンクなど)が優れているほど、VRMが高温になるのを防ぎ、安定した動作を維持できます。
例えば、オーバークロックを頻繁に行う場合は、高品質なVRMを搭載したマザーボードを選ぶことが重要です。ASUSのROGシリーズや、MSIのMEGシリーズなど、ハイエンドマザーボードには、高フェーズ数や高品質なMOSFET、強力な冷却機構を備えたVRMが搭載されています。一方、省電力CPUを使用する場合や、オーバークロックを行わない場合は、VRMの性能はそれほど重要ではありませんが、最低限の品質は確保されたものを選ぶべきです。
関連用語として、マザーボード、CPU、電源ユニットなどが挙げられます。マザーボードはVRMを搭載するプラットフォームであり、CPUはVRMによって電力が供給される主要コンポーネントです。電源ユニットは、VRMに電力を供給する源となります。VRMの性能不足は、CPUの動作不安定やパフォーマンス低下、最悪の場合、故障の原因となるため、自作PCを組む際は、CPUの消費電力やオーバークロックの有無などを考慮して、適切なVRMを搭載したマザーボードを選ぶことが重要です。