Nvidia、A100をマイニング用GPUに変身させると報道、ハッシュレートは210MH/sに

GA100シリコンをベースにしたNvidiaのA100アクセラレータは、会社が期待していた販売数を達成していないかもしれません--あるいは、会社は別の市場でより大きな販売の余地があると考えているのかもしれません。ハードウェア・リーカーのkopite7kimi氏は、Ampereのリークで確かな実績を持っており、NvidiaがA100を暗号通貨パワーハウスに変えようとしているニュースを伝えました。

明らかに、Ampereグラフィックスカードは、プロのマイニングのために作られたNvidiaの暗号通貨マイニングプロセッサ（CMP）シリーズの下で発売されるので、Nvidiaの反マイニングハッシュレートのおふざけを心配する必要はありません。kopite7kimi氏は、パフォーマンスの数値は明らかにしませんでしたが、「マイニングのモンスター」になると主張しており、A100の印象的な仕様を考えれば、彼の主張を疑う余地はないでしょう。

同じくハードウェアのリーク情報を提供しているI_Leak_VN氏は、A100がCMP 220HXとしてデビューし、最大210MH/sという驚異的なハッシュレートを実現すると確信しています。CMPはイーサリアム用に開発されているため、この数字はイーサリアムをマイニングする際のデバイスの性能に相当すると考えられます。この数字が正確であれば、220HXは、市場で最も高速なマイニング用グラフィックスカードの1つであるGeForce RTX 3090の2倍ものイーサリアム性能を発揮することになります。

A100 PCIeは、暗号通貨のマイニング用パーツとしての条件をすべて満たしており、Nvidiaが220HXをそのイメージで製造していると報じられているのもそのためでしょう。まず第一に、このアクセラレータはデュアルスロットデザインとパッシブクーリングを採用しているので、マイナーは熱を心配する必要がありません。さらに言えば、A100 PCIeの定格電力は250Wなので、電気代の抑制にも役立つはずです。

Nvidia CMP 220HXのスペック

*仕様は未確認です。

イーサリアムはメモリの帯域幅に依存しており、A100が最も優れているのは間違いなくこの部分です。220HXがどこまでA100に近づけるかは不明ですが、A100の何分の1かでも220HXはイーサリアムを噛み砕く野獣になるはずです。

A100のPCIeには40GBのHBM2eメモリが搭載されており、5,120ビットのメモリインターフェイスで2.4 Gbpsで動作します。計算してみると、理論上の最大メモリ帯域幅は1,555 GBpsになります。しかし、イーサリアムにはそれだけのメモリは必要ありませんから、220HXにそれだけのメモリが搭載されると考えるのは甘いでしょう。Nvidiaは、グラフィックカードの価格をより魅力的なものにするために、メモリの一部を切り捨てるでしょう。

PCIeフォーマットのA100の小売価格は1万ドルをはるかに超えています。I_Leak_VNによると、220HXは3,000ドル前後になる可能性があるとのことです。比較のために、GeForce RTX 3060と6ドルのHDMIダミープラグの組み合わせで、Ethereum上で192MH/sの速度を出すことができます。Nvidiaの329ドルの希望小売価格でGeForce RTX 3060を手に入れるには、基本的にはあり得ないことは承知しているが、完璧な世界では、4ウェイのGeForce RTX 3060のセットアップは1,316ドルで済み、多少の改造をすれば、220HXの噂されているイーサリアムのパフォーマンスに追いつくことができるだろう。しかし、220HXは、4台ではなく1台で同じ性能を得ることができるプロのマイニングファームにとっては、非常に意味のあるものです。

NvidiaのCMP HX製品の価格は謎に包まれていますが、海外ではCMP 30HXが723ドルで販売されています。220HXの3,000ドルという価格設定が維持されるかどうかは興味深いところです。もちろん、マイニングファームは1台だけを購入するわけではありませんから、Nvidiaは大量注文に対して魅力的な割引を提供したいと考えているかもしれません。2021年第4四半期のチップメーカーの収益のうち、1億ドルから3億ドルが仮想通貨マイナーへの販売によるものであり、非常に有益なビジネスであることを忘れてはなりません。