【i9 10850K、RTX3090】BTOになるべく近い構成、なるべく近い価格で組んでみるPart.7【OMEN 30L Desktop RTX3090】
同じ価格帯のBTOパソコン
パーツリスト
GeForce RTX 3090 | GDDR6X 24GB
x1
容量 1TB | TLC | M.2 (Type2280) | PCI-Express Gen3
x1
容量 2TB | 3.5インチ | 5400 rpm | Serial ATA600 | 2019-04-01発売
x1
その他
Windows11 home
OS
¥16,800
x1
総計
電源 572W/推奨 858W 以上
推奨 858W 以上
¥440,605
BTOになるべく近い構成で組んでみる企画第七弾です。(この企画の記事まとめはこちら。私の現在のメイン構成はこちら。)
今回取り上げるのはOMEN 30L DesktopのRTX3090モデルです。型番はGT13-0827jpとなっています。
この企画でRTX3090モデルを取り上げるのは初めてですが、動機は単純で、RTX3090を使っててこの値段は安すぎるので、単純に自作で組んでみてどのぐらいの価格差になるのかが気になったという感じです。
11月28日現在で価格は406,800円です。RTX3090が軒並み30万円台であることを考えれば格安です。OMEN30Lの他のモデルもハイエンドのグラフィックボードを採用しているにもかかわらず軒並み安いので、その安さのどの辺に秘密があるのかちょっと知りたくなったというのもあります。
では実際にパーツを選んでみて、どの辺が削られているのかを見ていきます。
❶CPU:Intel Core i9 10850K
ここは少し抑え目で、第10世代インテルのハイエンドCPUが搭載されています。
10850Kは10900Kが登場した少し後に突如発表された型番ですが、クロックが若干10900Kを下回っているだけでほとんど性能が変わらず、お安く手に入るということで、登場時期さえ早ければもう少し売れていたであろうCPUだと思います。
巷では10900Kの選別落ちだけど10700Kに下げるには質が良すぎる、という感じの辺りのものが一定量存在したことで登場したものとも言われています。それが本当であれば、それだけ10900Kの基準がシビアだったということにもなりますね。
10コア20スレッドで、いまでもゲーミングその他使い勝手の良いCPUと言えます。
❷GPU:GeForce RTX 3090 → Palit NED3090019SB-132BA (GeForce RTX 3090 GamingPro 24GB)
メーカー表記がなかったので、3090の中でも最安値に近いPalit製を代替品として選択しました。
エンスージアスト向け、VRAM24GBでTDP350Wの化け物です。VRAM量ですらライバルのRadeon RX6900XTを上回ります。
レベルを上げて物理で殴る的な発想で、ぼくのかんがえたさいきょうのGPUを目指して詰め込める分だけ詰め込んだみたいなやつです。
特にVRAMの発熱が高いようですが、それさえどうにかなれば現状でこいつに不満を持つことはないでしょう。
不満がもし出てしまったら、SLIでもう一つ買うというだけですね(笑)。
❸マザーボード:表記なし → MSI MPG Z490M GAMING EDGE WIFI
マザーボードは表記がなかったので、ハイエンドチップセットの中で各種装備が近くかつコスパのよいGaming Edgeを選択しました。
定格で動かす分には全く問題ないはずです。
表記なしのここは、価格を抑えるために機能を落とし、電源回路などが安めのものになっていると思われます。
❹CPUクーラー:Cooler Master 水冷クーラー RGB → Deepcool AK620 R-AK620-BKNNMT-G
ここは悩みましたが、120mm水冷を選ぶよりは空冷の強いやつだろうという先入観に則って、価格を抑えるためということもあり、最近ディープクールから発売された120mmのデュアルタワー空冷式を選択しました。
AS500plus以上AssassinⅢ未満という性能で非常に優秀です。ただ、10850Kは10900Kと遜色ない熱を発するので、放熱は問題ないかもしれませんが、瞬間的な熱の処理にはちょっと苦労するかもしれません。
❺メモリ: Kingston Fury DDR4 シリーズ OCメモリー(DDR4-3200 CL16-18-18)16GB × 2
これは恐らくですが表記通りのメモリーです。この企画で初めてOCメモリーを選択しました。
RTX3090に10850K、おまけにOCメモリーを使ってガンガンゲーム用に回すというのがこのOMEN30Lのコンセプトになっているかと思われます。
ただ、後述しますが、その割に電源が……。
❻SSD:Western Digital WD_Black 1TB M.2 SSD (PCIe NVMe) → Western Digital WD Blue SN570
いまはGen3の最高性能を発揮できるSSDがけっこうな数出回るようになっていて、かつ値段もかつてのGen3スタンダードクラスにまで落ちてきているので、Blackと並ぶ性能でかつ今後のWDのスタンダードSSDになるだろうと思われるSN570を選択。
最近はSSDとメモリーの価格が落ちてきているので、価格を抑えるという意味ではいい時期になってきています。
❼HDD:2TB ハードドライブ (SATA, 7200回転) → Western Digital WD20EFAX-RT
メーカー表記がなかったので、SSDと揃える形でWD製を選択。
バックアップ+データ倉庫として使うのなら、7200回転よりは5400回転のほうが良いだろうし、まあ赤かな、という程度でこれを選びました。
ただこの機種、たぶんSMRかも……。余裕があればred proかblueのCMR品を探した方がいいかもしれません。
❽PCケース:メーカー純正 → Antec DF700 FLUX
価格を抑えつつハイエンドクラスに合う見栄えというコンセプトで、おなじみのAntecの最新モデルを選択。
コスパ的にAntecの良いところは、標準で追加のファンが要らない程度のファン数を揃えてくれているところです。
その代わり、なのかはわかりませんが、頑なにフロントにUSB-Cの口を付けないところが唯一の難点。
❾電源:Cooler Master 内蔵750W ATX電源、80PLUS Platinum → Corsair RM850x 2021 CP-9020200-JP
先ほどメモリの項目でもちょっとだけ言いましたが、この構成で750W電源は正直ギリギリです。
本当は1000Wぐらいあれば安心だと思われますが、少々余裕があるので、850Wで最近リニューアルされたコルセア電源のRMx850Wを選択しました。
BTOではBiosを弄ったりして性能を抑え、無理やり750W内に収めることも可能ですが、自作する際、電源には余裕をもったものを購入するべきだと思います。
❿総評
というわけで、CPUやGPUの性能をちゃんと発揮させるとしたら、という構成で組んでみました。
総額は477,171円で、OMENより8万円弱高いです。
OSは別としても、6万円ぐらいは自作する方が高いですね。OMENはこのお得感が売りとなっています。セールだともっと安いので、時期を見て購入すれば自作比で10万円以上安いものが手に入る可能性もあります。
では、どこを抑え目にしたのか、ということですが、見た感じではマザーボードと電源、HDD、ケース、CPUクーラーといったところでしょうか。もちろんBTOなので、各種部品の調達も市場価格より安く手に入れられているかもしれませんが、ぱっと見では個の辺しか落とせなさそうです。
これは私個人の感覚になるのですが、マザーボードや電源など、直接パーツに電気を送り込む役割を果たすものについてはなるべく標準以上のパーツを使いたいと考えているので、そうした意味で、私にとってはこのOMEN 30Lは選択肢にあげづらい製品となっています。
まあ差額分で電源もマザーボードも十分な製品が購入できるので、購入した後にパーツを部分的に入れ替えるという形で選択肢に上がるかもしれませんが、そうなると他のパーツも入れ替えたくなりますし、だったら自作でいいや、となります。
ただ、その辺の、パソコンで何を大事にするかは人によって違いますので、価格だけでなく製品の甲乙を見極めて納得できれば満足感の高い買い物ができるかと思います。
R20マルチコア
R20シングルコア
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