ケーブルレースウェイ(ケーブルレースウェイ)
壁面や天井に沿ってケーブルを通すための樹脂製・金属製のカバー付き配線ダクト。モールとも呼ばれ、露出配線を隠しつつ保護する目的で使用される。
ケーブルレースウェイとは
ケーブルレースウェイ(Cable Raceway)は、壁面・天井・床面に沿ってケーブルを通すための配線用ダクトである。日本では「配線モール」や「ワイヤーダクト」とも呼ばれる。自作PC環境では、デスクから壁のコンセントまでの露出ケーブルを隠す用途や、モニターのHDMI/DPケーブルを壁沿いに這わせてウォールマウントディスプレイの配線を美しくする用途で広く使われている。
レースウェイの種類と特徴
角型モール(スクエアタイプ)
最も一般的なタイプ。断面が四角形で、上蓋をパチッと嵌めてケーブルを覆う。エレコム LD-GAF シリーズやマサル工業 エフモールが定番。幅15mm〜60mmまでサイズ展開があり、通すケーブルの本数に応じて選択する。
丸型モール(ラウンドタイプ)
断面が半円形で、壁との一体感が高い。LANケーブル1〜2本程度の細い配線に適しており、壁色に合わせた白・ベージュ・茶色のバリエーションがある。
コーナー用(L字/T字)
壁の角やT字分岐に対応する接続パーツ。直線モールと組み合わせて、部屋のコーナーを曲がりながら配線する際に使う。メーカー純正のコーナーパーツを使うと仕上がりが美しい。
素材と用途
| 素材 | 特徴 | 用途 | 価格帯(1m) |
|---|---|---|---|
| PVC(塩ビ)樹脂 | 軽量・カット容易・色豊富 | 家庭用・オフィス | 200〜500円 |
| ABS樹脂 | PVCより硬質・耐衝撃 | 店舗・商業施設 | 400〜800円 |
| アルミ | 高耐久・放熱性・高級感 | サーバールーム・高級オフィス | 1,000〜3,000円 |
| スチール | 最高耐久・防火性能 | 工場・データセンター | 2,000〜5,000円 |
取り付け方法
両面テープ(最も手軽)
壁紙の上から貼り付ける方法。賃貸住宅で最も使われるが、耐荷重が低く(0.5〜1kg/m程度)、太いケーブルを多数通すと剥がれることがある。3Mの強力両面テープ(VHBシリーズ)を使えば耐久性が向上する。
ネジ止め
最も確実な固定方法。石膏ボード壁にはアンカーを併用する。賃貸では退去時に補修が必要になるため注意。
マグネット
スチール製の壁面やラックにはマグネット付きモールが便利。サーバーラックの側面にLANケーブルを這わせる用途で定番。
サイズ選びの目安
| モール幅 | 収容ケーブル数(目安) | 適した用途 |
|---|---|---|
| 15mm | 1〜2本 | LANケーブル1本・電話線 |
| 26mm | 2〜4本 | HDMI+電源2本 |
| 40mm | 4〜6本 | モニター周り複数ケーブル |
| 60mm | 6〜10本 | デスク裏の幹線ルート |
主要メーカー・製品
| メーカー | シリーズ名 | 特徴 |
|---|---|---|
| マサル工業 | エフモール | 国内シェアNo.1、色・サイズ展開が最も豊富 |
| エレコム | LD-GAFシリーズ | PC周辺機器メーカーならではのサイズ感 |
| PANDUIT | LD/LDPHシリーズ | 北米標準、データセンター向け高品質 |
| サンワサプライ | CA-Rシリーズ | コスパ重視、Amazon入手性◎ |
FAQ
Q1: 賃貸でもレースウェイを使える?
A1: 使える。両面テープ式を選べば壁に穴を開けずに設置可能。退去時は温風ドライヤーで粘着を弱めてから剥がすと壁紙を傷つけにくい。3M コマンドシリーズの剥がせる両面テープを使えばさらに安心。
Q2: レースウェイの中を何本もケーブルを通してもいい?
A2: ケーブル容量の60%程度を上限にするのが推奨。ギチギチに詰め込むとケーブルの曲げ半径が確保できず信号品質が低下する(特にカテゴリ6A以上のLANケーブル)。電源ケーブルとデータケーブルは別のレースウェイに分けるのが理想。
Q3: レースウェイを壁と同じ色にできる?
A3: PVC製モールは白・アイボリー・ベージュ・ブラウン・グレー・ブラックが標準色で揃っている。壁色と完全に一致しない場合は、水性塗料で塗装することも可能。マサル工業のエフモールは10色以上の展開がある。