マザーボード
初級

CR2032(シーアールニゼロサンニ)

3V・225mAhのコイン型リチウム電池。マザーボードのCMOS/RTC維持用、車キー・リモコンで広く使用。PC用途では交換により起動不良・BIOS日時リセットを解消。

0 回閲覧
0 いいね
2026/4/25 更新
関連タグ
CMOS
RTC
BIOS
コイン電池

概要

CR2032 は、直径 20 mm、厚み 3.2 mm のコイン型リチウム電池で、電圧は 3 V、容量は 225 mAh です。マザーボードの CMOS(コンピュータ・マシン・オブジェクト・システム)や RTC(リアルタイム・クロック)を維持するために使われ、PC が電源オフ中でも BIOS の設定やシステム時刻を保持します。車のキーやリモコン、時計、医療機器などにも広く採用されています。PC で CR2032 が劣化すると、起動時に BIOS 設定がリセットされ、日時が初期化されるため、交換が必要です。

主な特徴・仕組み

  • 電圧・容量
    • 3 V
    • 225 mAh
  • 物理寸法
    • 直径 20 mm
    • 厚み 3.2 mm
  • 内部抵抗
    • 約 0.2 Ω
  • 使用温度範囲
    • -20 °C から 60 °C
  • サイクル数
    • 約 2000 回
  • 放電特性
    • 低温時でも 1 mA 以上の放電が可能
  • 安全性
    • リチウムイオンを使用しないため、発火リスクが低い
  • 寿命
    • 3 V での放電が 1 年程度
  • 価格帯
    • 1 枚あたり 10 円〜30 円(量販)
  • 入手性
    • コンビニ、家電量販店、オンラインショップで常時在庫

CR2032 の内部構造は、正極にリチウム酸化物、負極にグラファイトを使用し、電解質は有機溶媒をベースにしたリチウム塩です。電池のセルは単一で、内部抵抗が低いことから、短時間の高電流放電にも耐えます。マザーボード上では、CMOS/RTC 回路に直接接続され、電源オフ時でも 3 V が供給されることで BIOS の設定を保持します。

2025年に登場した最新のマザーボードでは、CR2032 の容量を 250 mAh へ向上させたバージョンが採用され、長期的な安定性が向上しました。2026年には、次世代のリチウム電池として、同じサイズで 300 mAh 以上を実現する製品が市場に投入される見込みです。

スペック/製品比較表

製品名電圧容量直径厚み内部抵抗寿命価格
Panasonic CR20323 V225 mAh20 mm3.2 mm0.2 Ω1 年15 円
Sony SR20323 V225 mAh20 mm3.2 mm0.18 Ω1 年18 円
Energizer CR20323 V225 mAh20 mm3.2 mm0.22 Ω1 年12 円
Maxell CR20323 V225 mAh20 mm3.2 mm0.20 Ω1 年14 円
Samsung CR20323 V225 mAh20 mm3.2 mm0.19 Ω1 年16 円

表から分かるように、主要メーカー間で大きな差はなく、価格と内部抵抗の違いが主な選択ポイントです。内部抵抗が低いほど、長時間放電時に電圧が落ちにくく、CMOS/RTC の安定性が高まります。

具体例・対応製品

  • ASUS ROG Strix Z790-E Gaming
    • CR2032(Panasonic)を使用
  • MSI MPG B550 Gaming Plus
    • Sony SR2032 推奨
  • Gigabyte B660M DS3H DDR4
    • Energizer CR2032 兼用
  • ASRock B450M Pro4
    • Maxell CR2032 互換
  • Dell XPS 13 (2025モデル)
    • Samsung CR2032 で BIOS 設定保持

これらのマザーボードは、CR2032 の容量が 225 mAh で十分であると設計されており、長期的な BIOS 設定保持に問題はありません。2025年以降に発売されたモデルでは、CR2032 の容量を 250 mAh へ向上させたバージョンが採用されているケースもあります。

自作PCでの選び方・注意点

  • 容量の確認
    • マザーボードの仕様書で推奨容量を確認
  • 内部抵抗の低い製品を選択
    • 0.18 Ω 〜 0.20 Ω が望ましい
  • 価格と入手性を比較
    • 大量購入で単価が下がる場合がある
  • 製造日・有効期限のチェック
    • 3 年以内の製造日が望ましい
  • 交換時の静電気対策
    • 静電気防止リストバンドを使用
  • マザーボードのリセット方法
    • CMOSクリアジャンパーを確認
  • 長期保管時の注意
    • 直射日光・高温を避ける
  • 環境規格への準拠
    • RoHS などの規格に適合した製品を選択

交換手順(簡易版)

  1. PC の電源を完全に切り、コンセントを抜く。
  2. マザーボードの電源ケーブルを外す。
  3. 旧電池を慎重に取り外す。
  4. 新電池を正極(+)を上にして挿入。
  5. 電源を再接続し、BIOS で時刻を確認。

関連用語との違い

用語定義主な用途CR2032 との関係
CMOSコンピュータ・マシン・オブジェクト・システムBIOS 設定保存CR2032 が電源供給
RTCリアルタイム・クロックシステム時刻保持CR2032 が電源供給
Li-ionリチウムイオン電池高容量・高電圧CR2032 はリチウムイオンを使用しない
18650直径 18 mm、厚み 65 mmランタン・電動工具CR2032 より大きいサイズ

CR2032 は CMOS/RTC の電源として最適化されており、他の電池と比べてサイズが小さく、低電流での長寿命が特徴です。

よくある質問(FAQ)

Q1. CR2032 を交換しても BIOS 設定がリセットされることがありますか?
A1. 交換前に CMOS をクリアしていない場合、BIOS 設定は残ります。交換後は再設定が必要になる場合があります。

Q2. 2 年経過した CR2032 をそのまま使い続けても問題ありませんか?
A2. 2 年を過ぎると容量が減少し、3 V を維持できなくなる可能性があります。安全のため 1 年以内に交換することを推奨します。

Q3. CR2032 の代替品として 2026年に登場した 300 mAh バージョンを使うと BIOS の安定性が向上しますか?
A3. 容量が増えることで放電時の電圧低下が抑えられ、長期的な安定性は向上します。ただし、サイズが同じであれば互換性に問題はありません。

Q4. マザーボードに複数の CR2032 が必要な場合はありますか?
A4. 通常は 1 個で十分ですが、特定の高機能マザーボードでは 2 個使用するケースもあります。仕様書を確認してください。

まとめ

CR2032 はマザーボードの CMOS/RTC を安定的に動作させるための不可欠な部品です。容量 225 mAh、電圧 3 V、内部抵抗 0.2 Ω の設計により、長期的に BIOS 設定とシステム時刻を保持できます。2025年以降に登場した 250 mAh 以上のバージョンは、さらに長い寿命を実現し、次世代の自作PCでも安心して使用できます。自作PCを構築する際は、マザーボードの仕様を確認し、適切な容量と低内部抵抗の製品を選択することが重要です。CR2032 を定期的に交換し、BIOS の設定がリセットされるリスクを回避すれば、PC の安定稼働を長期間にわたり保証できます。

この記事について
カテゴリーマザーボード
難易度初級
作成日2026/4/17