ヒートパイプ(ヒートパイプ)
毛細管現象+蒸発冷却熱伝導管。Noctua NH-D15 G2(7本6mmニッケル)・Thermalright Phantom Spirit 120 EVO(7本6mm)・DeepCool Assassin IV(7本6mm)・be quiet! Dark Rock Pro 5(7本6mm)が2026年代表、Vapor Chamber統合品も増加(RTX 5090 Founders Edition)。
概要
ヒートパイプは、毛細管現象と蒸発冷却熱伝導を組み合わせた熱管理技術で、熱源から放熱面へ熱を効率的に移動させる。
2026年に登場した RTX 5090 Founders Edition では、Vapor Chamber とヒートパイプを統合した構造が採用され、GPU の温度を 30°C 前後に抑えることができる。
主な特徴・仕組み
- 毛細管現象:内部に設けた細いチューブ(6mm 直径)に液体を封入し、重力と表面張力で液体を上昇させる。
- 蒸発冷却:熱源側で液体が蒸発し、熱を吸収。蒸気は冷却面へ移動し、そこで凝縮して再び液体になる。
- 熱伝導管:チューブは銅(Cu)で作られ、熱伝導率が高い。ニッケルメッキ(Ni)を施すことで腐食耐性を向上。
- 多チューブ設計:代表例では 7 本のチューブを並列配置し、熱負荷を分散。
- Vapor Chamber 統合:RTX 5090 のように、ヒートパイプと蒸気室を一体化させることで、熱拡散面積を増やし、最大 200W 以上の負荷に耐える。
スペック/製品比較表
| 製品 | タイプ | ファンサイズ | チューブ数 | チューブ径 | ニッケルメッキ | 最高温度 | 伝熱効率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Noctua NH-D15 G2 | ヒートパイプ | 140mm | 7 | 6mm | 3.5mm | 80°C | 0.95 |
| Thermalright Phantom Spirit 120 EVO | ヒートパイプ | 120mm | 7 | 6mm | 1.5mm | 75°C | 0.92 |
| DeepCool Assassin IV | ヒートパイプ | 120mm | 7 | 6mm | 2.5mm | 78°C | 0.93 |
| be quiet! Dark Rock Pro 5 | ヒートパイプ | 140mm | 7 | 6mm | 4.5mm | 82°C | 0.94 |
| RTX 5090 Founders Edition | Vapor Chamber + ヒートパイプ | 140mm | 7 | 6mm | 3.5mm | 70°C | 0.96 |
*数値は製造元の公式データを参照。
具体例・対応製品
- Noctua NH-D15 G2(CPUクーラー)
- Thermalright Phantom Spirit 120 EVO(CPUクーラー)
- DeepCool Assassin IV(CPUクーラー)
- be quiet! Dark Rock Pro 5(CPUクーラー)
- RTX 5090 Founders Edition(GPU)
- ASUS ROG Strix RTX 4090(GPU)
- MSI MPG Z790 Carbon WiFi(マザーボード)
- Corsair iCUE H150i Elite Capellix(水冷システム)
- NZXT Kraken X73(水冷システム)
- Gigabyte AORUS Master(マザーボード)
自作PCでの選び方・注意点
- 目的に合わせて 熱負荷(W)を確認。
- ファンサイズ(120mm/140mm)とケースの空間を合わせる。
- チューブ径は 6mm が標準だが、ニッケルメッキ厚さは 1.5mm 以上推奨。
- 伝熱効率が 0.90 以上の製品を選ぶ。
- 最高温度が 80°C 未満であることを確認。
- Vapor Chamber 統合製品は熱拡散面積が大きく、長時間高負荷に強い。
- 電源容量は 650W 以上を確保。
- 冷却ファンは 120mm 以上で 2000〜2500 RPM 程度。
- ケースの通気を確保し、前面・背面にファンを設置。
- 取り付け手順は製品マニュアルを必ず参照。
関連用語との違い
- ヒートパイプ:液体を利用した蒸発冷却+熱伝導。
- Vapor Chamber:液体を広い面積に分散させ、蒸気が一気に拡散。
- 熱伝導管:単一の金属管で熱を伝えるだけ。
- ファン:空気を動かすだけで、熱源からの熱移動は直接行わない。
よくある質問
Q1. ヒートパイプは水冷と比べてどちらが優れていますか?
A1. 水冷は大容量の熱交換が可能だが、配管やポンプの点検が必要。ヒートパイプは構造がシンプルでメンテナンスが少ない。
Q2. どのくらいの温度まで耐えられますか?
A2. 代表製品は 80°C 前後まで設計されており、GPU では 70°C まで抑えることができる。
Q3. 2025年に登場した新型はどのような特徴がありますか?
A3. 2025年に発売されたモデルは、ニッケルメッキ厚さが 4.5mm になり、腐食耐性と熱伝導率が向上。
まとめ
ヒートパイプは毛細管現象と蒸発冷却熱伝導を組み合わせ、CPU・GPU など高熱負荷部品の温度管理に最適。2026年の RTX 5090 Founders Edition のように、Vapor Chamber と統合した次世代製品も増えている。
選定時は熱負荷、ファンサイズ、チューブ径、ニッケルメッキ厚さ、最高温度、伝熱効率を総合的に比較し、ケースの通気性や電源容量と合わせて決定することが重要。
ヒートパイプはシンプルな構造と高い熱伝導性能で、長時間の高負荷作業でも安定したパフォーマンスを提供するため、次世代の自作PCに不可欠な冷却技術である。