AI・機械学習
上級

LMDeploy 推論デプロイツール(エルエムデプロイ スイロンデプロイツール)

Shanghai AILabが開発したLLM推論・デプロイフレームワーク。TurboMind推論エンジンを搭載しvLLM比で最大1.8倍のスループットを実現。Quantization(AWQ/GPTQ/W4A16/W8A8)・INT4/INT8キャッシュ量子化・Infight Batching・Prefix Cachingを統合した商用グレードのサービング基盤。

0 回閲覧
0 いいね
2026/6/1 更新
関連タグ
LMDeploy
TurboMind
AWQ量子化
Tensor Parallelism
Continuous Batching
OpenMMLab
InternLM

LMDeployとは

LMDeploy(Language Model Deployment)は、上海AIラボ(Shanghai AI Laboratory)が開発したオープンソースのLLM推論・デプロイフレームワークです。同ラボが開発するInternLMシリーズの本番サービングで培ったノウハウが凝縮されており、商用グレードの信頼性と高パフォーマンスを特徴とします。

TurboMindエンジン

LMDeployの中核であるTurboMindはC++/CUDAで実装された高性能推論エンジンです。

主な最適化技術:

  • Paged KV Cache: 非連続メモリ管理でKVキャッシュのフラグメンテーション排除
  • Continuous Batching: リクエスト単位のバッチ動的構築で GPU稼働率最大化
  • Flash Attention 2: メモリI/O最適化アテンション計算
  • Tensor Parallelism: 最大8 GPU横断のモデル並列
  • Prefix Caching: システムプロンプトのKVキャッシュ再利用で初回遅延90%削減

vLLMとのスループット比較

モデルHWバッチサイズvLLM (tok/s)LMDeploy (tok/s)改善率
Llama 3.1 8BA100×11284,1005,300+29%
Llama 3.1 70BA100×41281,8003,200+78%
InternLM2-20BA100×1642,6003,100+19%
Qwen2.5-7BRTX 4090×1643,8004,500+18%

※ W4A16量子化適用時。数値は公開ベンチマーク・各社報告値からの参考値。

量子化サポート

手法精度メモリ削減品質損失対応GPU
W4A16 (AWQ)4bit重み/16bit活性約75%<1%CUDA 8.0+
W8A88bit重み・活性両方約50%<0.5%Ada Lovelace以降
INT4 KV CacheKVキャッシュ4bit20〜30%微小CUDA 8.0+
INT8 KV CacheKVキャッシュ8bit10〜15%極小CUDA 8.0+

インストールと起動

pip install lmdeploy

# モデルを変換(Hugging Face → TurboMind形式)
lmdeploy convert llama3 meta-llama/Meta-Llama-3.1-8B-Instruct \
  --tp 1 --quant-policy 4

# OpenAI互換サーバー起動
lmdeploy serve api_server \
  meta-llama/Meta-Llama-3.1-8B-Instruct \
  --backend turbomind \
  --tp 1 \
  --quant-policy 4 \
  --server-port 23333

Python APIで直接推論

from lmdeploy import pipeline, TurbomindEngineConfig

pipe = pipeline(
    "meta-llama/Meta-Llama-3.1-8B-Instruct",
    backend_config=TurbomindEngineConfig(
        tp=2,           # 2 GPU Tensor Parallel
        quant_policy=4, # W4A16 AWQ量子化
        cache_max_entry_count=0.8,  # KVキャッシュ用VRAM 80%割当
    )
)

response = pipe(["LMDeployの特徴を教えてください"])
print(response[0].text)

InternLMシリーズとの親和性

LMDeployはInternLM2/InternLM2.5/InternVL等、上海AIラボのモデルで最高のパフォーマンスを発揮するよう最適化されています。特にInternVL2(マルチモーダル)のバッチ画像処理でvLLM比2.1倍のスループットが報告されています。

FAQ

Q1: vLLMとどちらを選ぶべきですか? A: vLLMは汎用性・コミュニティの大きさが強みです。LMDeployはInternLM/Qwen系で高スループットが必要な場合、またはW8A8量子化(Ada Lovelace GPU必要)を使いたい場合に優位です。

Q2: マルチモーダル対応はありますか? A: InternVL2・LLaVA・Qwen-VLをサポートしています。画像入力はOpenAI Vision API互換フォーマットで送信できます。

Q3: AMD GPUは使えますか? A: 公式はNVIDIA CUDA専用です。AMD対応はコミュニティフォークで実験的サポートがあります。

Q4: ライセンスは何ですか? A: Apache 2.0ライセンスで商用利用可能です。

まとめ

LMDeployはTurboMindエンジンによる高スループットとW4A16/W8A8量子化の組み合わせで、vLLM比最大1.8倍の性能を発揮する商用グレードLLMサービングフレームワークです。InternLM/Qwen/Llama系モデルの本番デプロイに特に適しており、OpenAI互換APIで既存システムへの統合も容易です。

この記事について
カテゴリーAI・機械学習
難易度上級
作成日2026/6/1