AI・機械学習
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Longformer スライディングウィンドウアテンション(ロングフォーマースライディングウィンドウアテンション)

Allen AIが2020年に提案した長文書処理向けトランスフォーマー。各トークンがローカルウィンドウ内のトークンとのアテンションを計算するスライディングウィンドウと、特定タスクトークンとのグローバルアテンションを組み合わせO(n)計算量を実現する。

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2026/6/6 更新
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Longformer とは

Longformer(Long Document Transformer)はAllen AI(AI2)のIz Beltagy、Matthew E. Peters、Arman Cohanが2020年に発表した長文書処理特化のトランスフォーマーモデル。BERTの512トークン制限を突破し、4,096〜16,384トークンの長文書を効率的に処理する。

標準アテンションの問題

標準のSelf-Attentionはシーケンス長nに対してO(n²)の計算量・メモリを必要とする。BERTの512トークン制限はこの制約から生まれており、学術論文・法的文書・コードベース等の長文書処理に根本的な課題があった。

Longformerのアテンション機構

スライディングウィンドウアテンション

各トークンは両側w/2トークンの局所ウィンドウ内のトークンとのみアテンション計算を行う。これによりO(n)の計算量を実現。ウィンドウサイズwを大きくすることでアテンション範囲と計算コストのトレードオフを調整できる。

グローバルアテンション

[CLS]トークン・質問トークン等の特定トークンに「グローバルアテンション」を付与。グローバルトークンは全トークンと双方向にアテンションを計算し、文書全体の情報を集約する役割を担う。

Dilated Sliding Window(拡張ウィンドウ)

上位レイヤーではギャップを設けた拡張スライディングウィンドウを使用。receptive fieldを広げつつ計算量の増加を抑制する。

計算量の比較

モデル計算量特徴
BERT(標準)O(n²)512トークン上限
LongformerO(n × w)4k〜16kトークン対応
GPT-2(標準)O(n²)1024トークン上限

代表的な使用例

Long Document Classification: arXiv論文・法的文書の分類タスクで[CLS]にグローバルアテンションを付与。

Extractive QA: SQuAD-likeタスクで質問トークンにグローバルアテンションを付与し、長文書からの回答抽出精度を向上。

Coreference Resolution: 長文書中の代名詞・名詞の照応関係解析に活用。

2025年における位置づけ

Longformerは長文書LLMの基礎概念を確立した先駆的研究として位置づけられる。NSA(DeepSeek Native Sparse Attention)やBigBirdなど後継技術はLongformerのウィンドウアテンション概念を発展・組み合わせている。現在はAI2のSemantic Scholarの実運用にも採用されている。

この記事について
カテゴリーAI・機械学習
難易度中級
作成日2026/6/6