AM5/sTR5/SP5 ソケット比較(エーエムファイブソケット)
AMD現行ソケット対比。AM5(1718 pin LGA・Ryzen 7000-9000・DDR5 Dual・Consumer)・sTR5(4844 pin LGA・Threadripper 7000 Non-PRO・TRX50・Quad DDR5)・sTRX5(4844 pin・Threadripper Pro 7000・WRX90 Octa-channel DDR5)・SP5(6096 pin・EPYC 9004/9005 Genoa/Bergamo/Turin)・SP6(4844 pin・EPYC 8004 Siena・省電力)・共通 PGA→LGA移行、2026年AM5継続+Zen 6対応予定。
概要
AMD は 2025 年に登場した AM5 を中心に、CPU ソケットを LGA へ統一した。AM5 は 1718 pin の LGA で、Ryzen 7000 系(Ryzen 9 7950X、Ryzen 9 7950X3D)や Ryzen 9000 系に対応し、DDR5 を 2 つのチャネルで提供する。
一方、サーバー・ワークステーション向けに設計された sTR5 は 4844 pin の LGA で、Threadripper 7000 系(Threadripper Pro 7900X)や TRX50 をサポート。DDR5 は 4 チャネルで、最大 32GB まで拡張可能。
さらに、EPYC 9004 系(EPYC 9004 2.0)や EPYC 8004 系(EPYC 8004 2.0)では、SP5 と SP6 という別の LGA を採用し、SP5 は 6096 pin、SP6 は 4844 pin で、DDR5 を 8 チャネル(SP5)または 4 チャネル(SP6)で提供する。
主な特徴・仕組み
- LGA への統一:PGA から LGA へ移行し、熱設計と信頼性を向上。
- ピン数の差別化:AM5 は 1718 pin、sTR5/SP6 は 4844 pin、SP5 は 6096 pin。ピン数が増えるほど、電力供給と信号品質が向上。
- DDR5 チャネル数:AM5 は 2 チャネル、sTR5 は 4 チャネル、SP5 は 8 チャネル。
- クロック帯域:AM5 で最大 5.0 GHz、sTR5 で 4.5 GHz、SP5 で 3.8 GHz。
- 電力設計:SP6 は 250W TDP、SP5 は 450W TDP。
- 拡張性:AM5 は 64GB DDR5、sTR5 は 128GB DDR5、SP5 は 256GB DDR5。
スペック/製品比較表
| ソケット | ピン数 | 対応 CPU | DDR5 チャネル | 最大メモリ | TDP | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| AM5 | 1718 | Ryzen 9 7950X | 2 | 64GB | 170W | コンシューマ |
| sTR5 | 4844 | Threadripper Pro 7900X | 4 | 128GB | 250W | ワークステーション |
| SP5 | 6096 | EPYC 9004 2.0 | 8 | 256GB | 450W | データセンター |
| SP6 | 4844 | EPYC 8004 2.0 | 4 | 128GB | 250W | 省電力サーバー |
具体例・対応製品
- Ryzen 9 7950X(AM5、3.5 GHz 基本、4.0 GHz ブースト、64GB DDR5 4800)
- Ryzen 9 7950X3D(AM5、3.8 GHz 基本、4.5 GHz ブースト、64GB DDR5 5200)
- Threadripper Pro 7900X(sTR5、3.5 GHz 基本、4.0 GHz ブースト、128GB DDR5 5200)
- EPYC 9004 2.0(SP5、3.8 GHz 基本、4.2 GHz ブースト、256GB DDR5 6000)
- EPYC 8004 2.0(SP6、3.5 GHz 基本、3.9 GHz ブースト、128GB DDR5 5200)
自作PCでの選び方・注意点
- 用途に合わせたピン数選択:高負荷のワークステーションなら sTR5、サーバーなら SP5/SP6。
- メモリ容量とチャネル数:2 チャネルで十分な場合は AM5、4 チャネル以上が必要なら sTR5/SP6。
- 電源容量:TDP を確認し、750W 以上の電源を推奨。
- 冷却設計:LGA の熱設計に合わせ、CPU クーラーは 120mm 以上のファンを備える。
- マザーボードの BIOS:最新 BIOS で 2026 年版 CPU をサポートしているか確認。
- PCIe 5.0:AM5 では PCIe 5.0 x16 をサポート、sTR5/SP5 では PCIe 5.0 x32 も可能。
- 拡張スロット:RAM スロット数が多いほど将来のアップグレードが容易。
- 価格帯:AM5 は 30,000 円前後、sTR5 は 80,000 円、SP5 は 150,000 円以上。
- 互換性:AM5 のマザーボードは Ryzen 7000 系のみ、sTR5 は Threadripper 7000 系専用。
- 保証期間:メーカー保証は 3 年以上が標準。
関連用語との違い
- AM4:旧世代 LGA で 1331 pin、DDR4 を使用。
- TRX40:sTR5 と同じピン数だが、DDR4 を採用。
- WRX90:sTRX5 のマザーボード規格で、8 チャネル DDR5 を最大 512GB まで拡張。
- LGA 1700:Intel の 12 世代 Core に対応、ピン数 1700。
よくある質問
Q1. AM5 で Ryzen 9 7950X を使うとき、DDR5 の速度は何 MHz まで可能ですか?
A1. AM5 のマザーボードによりますが、DDR5‑5200 までが一般的で、オーバークロックで DDR5‑6000 も実現可能です。
Q2. sTR5 と SP5 の違いは何ですか?
A2. sTR5 は Threadripper 7000 系向けで 4 チャネル DDR5、SP5 は EPYC 9004 系向けで 8 チャネル DDR5 をサポートし、ピン数も 6096 に増加しています。
Q3. 2026 年に AM5 が継続すると聞きましたが、Zen 6 への対応はいつですか?
A3. 2026 年初頭にリリース予定の AM5 マザーボードが Zen 6 をサポートし、DDR5‑6000 までの高速化が期待されます。
まとめ
AMD の AM5、sTR5、SP5 はそれぞれ異なるピン数と DDR5 チャネル数で、用途別に最適化されたソケット設計を実現しています。コンシューマ向けの AM5 は 1718 pin で 2 チャネル DDR5、ワークステーション向け sTR5 は 4844 pin で 4 チャネル、データセンター向け SP5 は 6096 pin で 8 チャネルを提供。自作 PC では用途と予算に合わせてピン数・メモリ容量・電源容量を検討し、最新 BIOS と冷却設計を整えることで、2025 年以降の次世代 CPU へもスムーズに移行できます。