Samsung 840 EVO(サムスンハチヨンマルイーボ)
Samsung 2013年7月発売のTLC NAND 採用 SATA SSD。120GB-1TB・$0.50/GB・累計1,000万台販売・SSD コンシューマ普及の決定打。
概要
Samsung 840 EVO は Samsung Electronics が2013年7月発売したTLC (Triple Level Cell) NAND 採用の SATA SSD。120GB ($120)・250GB ($170)・500GB ($300)・750GB ($430)・1TB ($550) のラインナップ・$0.50/GB という当時革新的な低価格で SSD コンシューマ普及を決定づけた歴史的機種。Samsung MEX コントローラ + 19nm Toggle DDR 2 NAND 採用。累計1,000万台販売推定で2010年代前半のコンシューマ SSD 市場を独占し、HDD → SSD 移行の起爆剤となった。TurboWrite 機能で TLC のライトキャッシュとして SLC モードを部分使用し、書き込み速度をMLC 並みに高速化した革新技術。SATA 3.0 (6Gbps) 帯域上限近くの 540MB/s 連続読み込み + 520MB/s 連続書き込みを実現。
主な特徴・仕組み
- 発売: Samsung・2013年7月22日
- インタフェース: SATA 3.0 (6Gbps)
- NAND: Samsung 19nm Toggle DDR 2 TLC
- コントローラ: Samsung MEX (3コア・ARM)
- DRAM キャッシュ: 256MB-1GB LPDDR2
- TurboWrite: SLC モード ライトキャッシュ (3-12GB・容量別)
- 連続読み込み: 540MB/s
- 連続書き込み: 520MB/s
- ランダム IOPS: 98K (READ)・90K (WRITE)
- MTBF: 1,500,000時間
- TBW: 75 (250GB)・150 (500GB)・300 (750GB)・1,000 (1TB)
- 価格: $120 (120GB)・$170 (250GB)・$300 (500GB)・$550 (1TB)
- 後継: Samsung 850 EVO (2014年・3D V-NAND 採用)
スペック比較表
| モデル | 発売年 | NAND | 連続R/W |
|---|---|---|---|
| Samsung 840 (前世代) | 2012 | 21nm TLC | 530/410 MB/s |
| Samsung 840 EVO | 2013/7 | 19nm TLC | 540/520 MB/s |
| Samsung 840 PRO | 2012 | 21nm MLC | 540/520 MB/s |
| Samsung 850 EVO | 2014/12 | 32-layer 3D V-NAND | 540/520 MB/s |
| Crucial M500 | 2013/4 | 20nm MLC | 500/400 MB/s |
具体例・対応製品
- Samsung 840 EVO 250GB (2013/7・$170): 主流ミドル機種・コスパ最強
- Samsung 840 EVO 500GB (2013/7・$300): 主流大容量
- Samsung 840 EVO 1TB (2013/7・$550): 大容量フラッグシップ
- Samsung Magician Software (Windows・無料): SSD 管理ツール
- 後継: Samsung 850 EVO (2014/12)
自作PCでの選び方・注意点
Samsung 840 EVO は2026年現在 完全に historical SSD で実用無し。eBay/メルカリで中古 250GB ($20-$40)・500GB ($30-$60)で流通だが、2013年製で寿命限界 + Samsung 公式 Performance Restoration Tool で性能回復必要 (TLC NAND 経年劣化問題で 2014-2015年大幅性能低下が話題)。自作レトロ PC で2013-2015年構成を再現する場合、Samsung 840 EVO + Sandy Bridge (Core i7-2600K) + DDR3 + Z77 マザーボード + Windows 7/8 で当時の SSD 体験を再現可能。重要な歴史的価値: SSD コンシューマ普及の決定打 + TLC NAND 採用 + TurboWrite 革新で自作 PC + Mac/Linux ユーザの SSD 標準化を加速した機種。Samsung 公式 Performance Restoration Tool(2014年9月) は累計1,000万台に向けて配布され、TLC NAND 経年劣化対策で当時話題になった。現代用途では Crucial MX500 (2018) や Samsung 870 EVO (2021) 等の現行 SATA SSD が圧倒的にコスパ + 性能 + 信頼性で勝、840 EVO はホビー懐古目的のみ。
関連用語との違い
- Samsung 840 PRO: 2012年・21nm MLC・SLC ライトキャッシュなし・耐久性勝。
- Samsung 850 EVO: 2014年後継・32-layer 3D V-NAND・性能 + 耐久向上。
- Crucial M500: 2013年競合・20nm MLC・耐久性高だが速度劣勢。
よくある質問(FAQ)
Q1: TLC NAND 経年劣化問題とは? A: 2014-2015年に多くの 840 EVO で 1ヶ月前データ読み込み速度大幅低下 (200MB/s → 50MB/s 程度) が報告された。Samsung が Performance Restoration Tool で対策配布。
Q2: 840 と 840 EVO の違い? A: 840 (2012) は SLC キャッシュなし・840 EVO (2013/7) は TurboWrite SLC キャッシュ + 19nm 微細化で性能 + 価格性能比向上。EVO が SSD 普及機種となった。
Q3: 現代で動く? A: 動くが寿命限界。SATA 3.0 マザーボード + Windows 7/10/11 で読み書き可能だが、2013年製 SSD で TBW 限界近い+性能経年劣化済み。