3-2-1バックアップ(スリーツーワンバックアップ)
US-CERT推奨データ保全手法。3コピー(オリジナル+2コピー)・2メディア(HDD+クラウド)・1オフサイト(地理的分離)・+1Air Gap(3-2-1-1-0 evolution)・Backblaze B2・Wasabi Cloud・Acronis True Image・Veeam Backup for Microsoft 365・ランサムウェア対策も兼ねる、2026年データ消失対策標準。
概要
3-2-1バックアップは、US‑CERT が推奨するデータ保全手法である。
「3コピー(オリジナル+2コピー)」「2メディア(HDD+クラウド)」「1オフサイト(地理的分離)」という三要素を組み合わせ、さらに「+1Air Gap(3‑2‑1‑1‑0 evolution)」を加えることで、ランサムウェア対策も兼ね備えた 2026 年版の標準策となっている。
この構成は、データ消失リスクを 99.999% 以上に低減し、業務継続性を確保するために設計された。
主な特徴・仕組み
- 3コピー
- オリジナルデータ
- 1 つ目のローカルコピー(HDD)
- 1 つ目のクラウドコピー(Backblaze B2 等)
- 2メディア
- 物理メディア(1 TB HDD)
- クラウドストレージ(10 TB Wasabi Cloud)
- 1オフサイト
- 地理的に離れたデータセンターに配置
- +1Air Gap
- 物理的に接続されない環境(USB ストレージ等)
- +0演算
- すべてのコピーを定期的に検証し、破損を検知
- ランサムウェア対策
- 変更検知機能付き Acronis True Image
- Veeam Backup for Microsoft 365 の暗号化
- 最新技術
- 2025 年に導入された次世代暗号化アルゴリズム
- 2026 年版の自動復元機能
スペック/製品比較表
| 製品名 | クラウド容量 | 料金 | 暗号化 | 追加機能 |
|---|---|---|---|---|
| Backblaze B2 | 10 TB | ¥0.005/GB/月 | AES‑256 | バージョニング |
| Wasabi Cloud | 12 TB | ¥0.0045/GB/月 | AES‑256 | 24 時間 SLA |
| Acronis True Image | 5 TB | ¥3,200/年 | AES‑256 | 変更検知 |
| Veeam Backup for Microsoft 365 | 8 TB | ¥4,500/年 | AES‑256 | 365 連携 |
| Acronis Cyber Protect | 4 TB | ¥5,000/年 | AES‑256 | エンドポイント保護 |
具体例・対応製品
- Backblaze B2
- 1 TB HDD + 10 TB B2 で 3‑2‑1 を実現
- Wasabi Cloud
- 1 TB HDD + 12 TB Wasabi で 3‑2‑1 を実現
- Acronis True Image
- 1 TB HDD + 5 TB True Image で 3‑2‑1 を実現
- Veeam Backup for Microsoft 365
- 1 TB HDD + 8 TB Veeam で 3‑2‑1 を実現
- Acronis Cyber Protect
- 1 TB HDD + 4 TB Cyber Protect で 3‑2‑1 を実現
自作PCでの選び方・注意点
- HDD の選択
- 1 TB 以上の容量を持つ SATA III 3.5" HDD を推奨
- 7200 RPM で 3.5 GB/s の転送速度を確保
- クラウドサービスの選定
- 料金は GB/月 で比較し、10 TB 以上の容量を持つものを選択
- 24 時間 SLA と 99.9% の稼働率を確認
- Air Gap の設置
- USB 3.0 で 512 GB の外付け SSD をオフサイトに保管
- 物理的に接続されないように別の部屋に設置
- バックアップ頻度
- 週 1 回のフルバックアップ、日次の増分バックアップを設定
- 検証
- 毎月 1 回、復元テストを実施し、破損がないか確認
- 暗号化
- AES‑256 を標準に設定し、キーは別途安全に保管
- 電源対策
- UPS で 30 分以上の電源供給を確保
- ネットワーク
- 1 Gbps の LAN 接続でクラウド転送速度を最大化
- ソフトウェア
- Acronis True Image でローカルとクラウドを統合管理
- ドキュメント化
- バックアップ手順を 1 ページにまとめ、保管場所を明示
関連用語との違い
- 3‑2‑1
- 3 コピー、2 メディア、1 オフサイトを指す
- Air Gap
- 物理的に接続されない環境を追加した 3‑2‑1‑1
- 3‑2‑1‑1‑0 evolution
- さらに自動検証(+0)を加えた進化版
- オフサイト
- 地理的に離れた場所に保管すること
- クラウド
- インターネット経由で提供されるストレージサービス
よくある質問
Q1: 3‑2‑1 の「2メディア」とは具体的に何を指しますか?
A1: 物理 HDD とクラウドストレージの 2 種類を同時に使用することです。
Q2: Air Gap は必須ですか?
A2: 2026 年版では推奨されます。ランサムウェアからの完全防御を目的としています。
Q3: どのくらいの頻度で復元テストを行うべきですか?
A3: 毎月 1 回の復元テストが推奨され、データ整合性を確認します。
まとめ
3‑2‑1バックアップは、オリジナルデータを 3 つ、2 種類のメディアに 1 つずつ保存し、さらに 1 つのオフサイトに保管することで、データ消失リスクを大幅に低減する手法である。
2025 年に導入された次世代暗号化と 2026 年版の自動検証機能により、ランサムウェア対策も強化され、業務継続性を確保できる。
自作PC で実装する際は、1 TB 以上の HDD、10 TB 以上のクラウド容量、USB 3.0 の Air Gap ストレージを組み合わせ、定期的な検証と暗号化を徹底することで、最新のデータ保全標準に準拠できる。