Ryzen 5 4500は2025年でも現役で使えるCPUなのか?
「予算を抑えて自作PCを組みたいけど、Ryzen 5 4500ってまだ使えるの?」そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、Ryzen 5 4500は2025年でも予算重視の自作PCには十分な選択肢です。ただし、用途によっては限界もあります。筆者も実際にRyzen 5 4500でPCを組んだ経験がありますが、フルHDゲーミングや普段使いなら不満を感じる場面はほとんどありませんでした。
まず、この記事ではRyzen 5 4500の基本スペックから実際の性能、おすすめの組み合わせ構成、そして上位モデルとの比較まで、購入判断に必要な情報をすべてお伝えします。
Ryzen 5 4500の基本スペックを確認しよう
Ryzen 5 4500の主要スペックは以下の通りです。
| 項目 | スペック |
|---|
| アーキテクチャ | Zen 3 |
| コア数/スレッド数 | 6コア/12スレッド |
| ベースクロック | 3.6 GHz |
| ブーストクロック | 4.1 GHz |
| L3キャッシュ | 8MB |
| TDP | 65W |
| 対応ソケット | AM4 |
| 内蔵GPU | なし |
| 対応メモリ | DDR4-3200 |
| 発売時期 | 2022年4月 |
注目すべきポイントがいくつかあります。まず、Zen 3アーキテクチャを採用しているため、前世代のZen 2と比較してIPC(クロックあたりの処理性能)が約19%向上しています。次に、TDPが65Wと省電力で、大型のCPUクーラーを用意しなくても安定動作するのが嬉しい点です。
ただし、内蔵GPUを搭載していない点には注意が必要です。映像出力には必ず別途グラフィックボードが必要になります。また、L3キャッシュが8MBと、同世代のRyzen 5 5600(32MB)と比べて少ない点は正直気になるところです。
Ryzen 5 4500のベンチマークスコアと実力
実際のパフォーマンスを数値で見てみましょう。Cinebench R23でのスコア目安は以下の通りです。
| ベンチマーク | スコア目安 |
|---|
| Cinebench R23 シングル | 約1,180 |
| Cinebench R23 マルチ | 約7,800 |
| CPU-Z シングル | 約520 |
| CPU-Z マルチ | 約3,500 |
| Geekbench 5 シングル | 約1,450 |
| Geekbench 5 マルチ | 約6,800 |
シングルスレッド性能は正直なところ最新CPUには及びませんが、マルチスレッド性能は6コア12スレッドの恩恵でなかなか優秀です。日常使いや軽めのクリエイティブ作業であれば、ストレスを感じることはまずないでしょう。
筆者が実際に使った感想として、ウェブブラウジングやOffice作業はもちろん、Lightroomでの写真編集も問題なくこなせました。動画編集についてはフルHD素材なら快適ですが、4K素材になるとやや重さを感じる場面がありました。
Ryzen 5 4500のゲーム性能はどのくらい?
ゲーマーにとって気になるのがゲーム性能です。Ryzen 5 4500をRTX 4060と組み合わせた場合のフルHD(1920x1080)での主要タイトルのフレームレート目安をまとめました。
| ゲームタイトル | 画質設定 | フレームレート目安 |
|---|
| Apex Legends | 高設定 | 約120-140 fps |
| Fortnite | 高設定 | 約100-120 fps |
| Valorant | 高設定 | 約200+ fps |
| サイバーパンク2077 | 中設定 | 約60-70 fps |
| パルワールド | 中設定 | 約50-65 fps |
| FF14 | 最高品質 | 約100-120 fps |
フルHD解像度であれば、多くのタイトルで快適にプレイできるのがわかります。軽量な競技タイトルなら余裕がありますし、重めのAAAタイトルでも設定を調整すれば60fpsは確保できます。
ただし、WQHD以上の解像度ではCPUボトルネックが発生しやすい点は把握しておくべきです。L3キャッシュが8MBと少ないため、高解像度になるとフレームレートの低下が目立ちます。フルHD専用と割り切って使うのが賢い選択です。
Ryzen 5 4500のおすすめ組み合わせ構成
次に、Ryzen 5 4500を中心とした予算別のおすすめ構成を紹介します。
予算5万円台:最小限ゲーミング構成
| パーツ | おすすめ製品 | 価格目安 |
|---|
| CPU | Ryzen 5 4500(中古) | 5,000-7,000円 |
| マザーボード | B550M(中古/新品) | 8,000-12,000円 |
| GPU | RTX 3060 12GB(中古) | 18,000-22,000円 |
| メモリ | DDR4-3200 16GB(8GBx2) | 4,000-5,000円 |
| ストレージ | NVMe SSD 500GB | 4,000-5,000円 |
| 電源 | 550W 80PLUS Bronze | 5,000-7,000円 |
| ケース | MicroATXケース | 4,000-5,000円 |
この構成なら5万円台でフルHDゲーミングPCが組めます。中古パーツを活用することで、驚くほどコストパフォーマンスの高いPCが完成します。
予算7万円台:バランス型構成
| パーツ | おすすめ製品 | 価格目安 |
|---|
| CPU | Ryzen 5 4500(新品/中古) | 5,000-9,000円 |
| マザーボード | B550チップセット | 10,000-14,000円 |
| GPU | RTX 4060 / RX 7600 | 35,000-40,000円 |
| メモリ | DDR4-3200 16GB(8GBx2) | 4,000-5,000円 |
| ストレージ | NVMe SSD 1TB | 7,000-9,000円 |
| 電源 | 650W 80PLUS Bronze | 6,000-8,000円 |
| ケース | ATXミドルタワー | 5,000-7,000円 |
GPUにRTX 4060やRX 7600を組み合わせることで、フルHDゲーミングを存分に楽しめる構成になります。個人的にはこの価格帯ならRTX 4060を推します。DLSSによるフレームレート向上が大きいためです。
マザーボード選びのポイント
Ryzen 5 4500にはAM4ソケットのマザーボードが必要です。おすすめはB550チップセットで、以下の理由からです。
- PCIe 4.0対応でNVMe SSDの性能をフルに引き出せる
- USB 3.2 Gen2ポート搭載モデルが多い
- 価格が手頃で入手しやすい
- BIOSアップデートなしでRyzen 5000シリーズにも対応可能(将来のアップグレード路線)
A520チップセットでもRyzen 5 4500は動作しますが、拡張性を考えるとB550がおすすめです。
Ryzen 5 4500とRyzen 5 5500/5600の比較で見える違い
AM4プラットフォームで競合する3モデルを比較してみましょう。
| 項目 | Ryzen 5 4500 | Ryzen 5 5500 | Ryzen 5 5600 |
|---|
| アーキテクチャ | Zen 3 | Zen 3 | Zen 3 |
| コア/スレッド | 6C/12T | 6C/12T | 6C/12T |
| ベースクロック | 3.6 GHz | 3.6 GHz | 3.5 GHz |
| ブーストクロック | 4.1 GHz | 4.2 GHz | 4.4 GHz |
| L3キャッシュ | 8MB | 16MB | 32MB |
| PCIe | 3.0 | 3.0 | 4.0 |
| TDP | 65W | 65W | 65W |
| Cinebench R23 マルチ | 約7,800 | 約8,500 | 約10,500 |
| 新品価格(2025年) | 約9,000円 | 約12,000円 | 約16,000円 |
| 中古相場(2025年) | 約5,000-8,000円 | 約8,000-11,000円 | 約11,000-14,000円 |
最も大きな違いはL3キャッシュ容量です。Ryzen 5 4500の8MBに対し、5600は32MBと4倍の差があります。これはゲーム性能に直結する要素で、特にフレームレートの安定性に影響します。
予算が許すなら正直Ryzen 5 5600がベストです。しかし、中古で5,000円台から手に入るRyzen 5 4500のコスパは圧倒的です。「とにかく安くPCを組みたい」「フルHDで遊べればOK」という方には、4500で十分だと思います。
一方、Ryzen 5 5500は中途半端な立ち位置です。4500との価格差ほどの性能差がないため、予算を上げるなら5600まで一気にステップアップする方が満足度は高いでしょう。
Ryzen 5 4500の中古市場と購入時の注意点
2025年現在、Ryzen 5 4500の中古市場は以下のような状況です。
| 購入先 | 相場 | メリット | デメリット |
|---|
| フリマアプリ | 5,000-7,000円 | 最安値が狙える | 動作保証なし |
| 中古ショップ | 6,000-8,000円 | 動作確認済み・保証あり | やや割高 |
| Amazon新品 | 約9,000円 | メーカー保証あり | 在庫変動あり |
中古購入時に気をつけるべきポイントは以下の通りです。
- ピン曲がりを確認する: AM4はCPU側にピンがあるため、曲がっていないか写真でしっかり確認しましょう
- 付属クーラーの有無: Wraith Stealthクーラーが付属するモデルですが、中古では欠品していることもあります
- 使用期間と用途を確認する: マイニングに使われていたCPUは避けた方が無難です
個人的には、中古ショップでの購入をおすすめします。数百円の差で動作保証がつくなら、安心感が違います。
Ryzen 5 4500の弱点と購入前に知っておくべきこと
正直にデメリットもお伝えしておきます。
L3キャッシュの少なさ: 8MBというL3キャッシュは、ゲーム性能に影響します。特にオープンワールド系のゲームでは、上位モデルとのフレームレート差が顕著に出ます。
PCIe 3.0止まり: PCIe 4.0には非対応のため、最新のNVMe SSDの速度をフルに活かせません。ただし、体感での差はほとんど感じないレベルです。
内蔵GPUなし: 映像出力にはグラフィックボードが必須です。トラブルシューティング時にGPUなしで画面出力できないのは不便に感じる場面があります。
AM4プラットフォームの将来性: AM5が主流になりつつある2025年において、AM4は拡張の終着点に近い状態です。長期的なアップグレードパスは限られます。
最後に、これらのデメリットを理解した上で、「予算優先」「フルHDゲーミング」という目的が明確なら、Ryzen 5 4500は間違いなくコスパ最強クラスのCPUです。
Ryzen 5 4500に関するよくある質問
Q: Ryzen 5 4500にグラフィックボードは必須ですか?
はい、必須です。Ryzen 5 4500には内蔵GPU(iGPU)が搭載されていないため、映像出力には別途グラフィックボードが必要です。映像出力だけが目的であれば、GT 1030などの安価なGPUでも対応できます。
Q: Ryzen 5 4500で動画編集はできますか?
フルHD動画の編集であれば十分対応できます。ただし、4K動画の編集やエフェクトを多用する場合はエンコード時間が長くなる傾向があります。動画編集が主な用途なら、予算を上げてRyzen 5 5600を検討する方がよいでしょう。
Q: Ryzen 5 4500の付属クーラーで十分ですか?
通常の使用であれば付属のWraith Stealthクーラーで問題ありません。TDP 65Wの省電力設計なので、高負荷時でも70-80度程度に収まります。ただし、静音性を重視するなら3,000円程度のサードパーティ製クーラーへの交換も選択肢に入ります。
Q: Ryzen 5 4500はWindows 11に対応していますか?
はい、対応しています。Ryzen 5 4500はTPM 2.0に対応しており、Windows 11の動作要件を満たしています。実際に筆者もWindows 11で問題なく使用できています。
Q: Ryzen 5 4500のオーバークロックは可能ですか?
Ryzen 5 4500は倍率ロックされているため、従来のオーバークロックはできません。ただし、PBO(Precision Boost Overdrive)を有効にすることで、自動的にブースト動作の最適化が行われます。B550マザーボードであればBIOSからPBOの設定が可能です。
Q: メモリはDDR4-3200以上のものを使っても意味がありますか?
Ryzen 5 4500のメモリコントローラーはDDR4-3200が公式サポートです。DDR4-3600のメモリを使用しても動作はしますが、性能向上は限定的です。コスパを考えると[DDR4-3200の16GB(8GBx2のデュアルチャネル)が最適解です。
Q: Ryzen 5 4500はいつまで使える?寿命は?
CPU自体の物理的な寿命は10年以上と言われています。性能面では、フルHDゲーミングや一般用途なら2026-2027年頃までは十分に戦えると考えます。ただし、次世代ゲームや重いクリエイティブ作業では、徐々に力不足を感じるようになるかもしれません。
まとめ:Ryzen 5 4500は予算重視の自作PCに最適な選択肢
Ryzen 5 4500は、2025年においても予算重視の自作PCユーザーにとって非常に魅力的なCPUです。
改めてポイントを整理すると、Ryzen 5 4500は6コア12スレッドのZen 3アーキテクチャで基本性能は十分。フルHD解像度ならゲームも快適にプレイでき、中古なら5,000円台から購入可能というコスパの高さが最大の武器です。
一方で、L3キャッシュの少なさやPCIe 3.0対応、内蔵GPUなしといった制約もあるため、自分の用途と照らし合わせて判断することが大切です。
「とにかく安くゲーミングPCを組みたい」「フルHDで十分」「AM4の中古パーツを活用したい」という方には、自信を持っておすすめできるCPUです。浮いた予算をGPUやSSDに回すことで、トータルの満足度がぐっと上がるはずです。