Bambu Lab X1 Carbon(バンブーラボエックスワンカーボン)
BambuLabが2022年に発売した高速CoreXY方式FDM 3Dプリンター。最大500mm/sの印刷速度・マルチカラー・AIカメラ監視・全自動キャリブレーションを搭載する。
Bambu Lab X1 Carbon とは
Bambu Lab X1 Carbonは、中国Bambu Labが2022年7月にクラウドファンディングで登場させたFDM(熱溶解積層法)3Dプリンターのフラッグシップモデルです。KickstarterおよびIndiegogoで約600万ドルを調達し、発売前から業界に衝撃を与えました。
主要スペック
| 項目 | X1 Carbon | X1(無印) |
|---|---|---|
| 印刷速度(最大) | 500mm/s | 500mm/s |
| 加速度 | 20,000mm/s² | 20,000mm/s² |
| 造形サイズ | 256×256×256mm | 256×256×256mm |
| 筐体 | カーボンファイバー強化 | 標準プラスチック |
| LiDARセンサー | ○ | ○ |
| ハードウェアAI | ○(高性能チップ) | ○ |
| マルチカラー(AMS) | 最大16色(AMS×4台) | 最大16色 |
| 最高ノズル温度 | 300°C | 300°C |
| 最高ベッド温度 | 120°C | 120°C |
| 対応フィラメント | PLA/PETG/TPU/ABS/ASA/PA/CF/PEI等 | PLA/PETG/TPU/ABS/ASA |
| 本体価格(2025年) | 約¥159,000 | 約¥119,000 |
CoreXY + リニアレール構造
X1 CarbonはCoreXY運動系統を採用し、X軸とY軸の動作を2本のベルトで同時制御します。ヘッドのみが高速移動しベッドはZ軸のみ動くため、大型造形物でも寸法精度が劣化しません。
リニアレールにカーボンファイバー素材を組み合わせることで、500mm/sという高加速時の振動を0.05mm精度以内に抑制しています。同等速度のデルタ型プリンターと比べて造形品質が安定しています。
AI監視・自動キャリブレーション
- LiDARスキャン: 1層目印刷直後にレーザー測距でベッド平面度を0.01mm精度で自動補正
- AIカメラ: 印刷中にスパゲッティ状失敗(filament spaghetti)をAIが検知して自動停止
- 振動補正(Input Shaping): 加速時の共振をリアルタイム補正し、高速でもゴーストアーティファクトを抑制
- 全自動フローキャリブレーション: フィラメント径のばらつきを自動補正
AMS(Automatic Material System)マルチカラー
AMSは最大4色のフィラメントリールを収納するユニットで、X1 Carbon本体に最大4台のAMSを接続可能(計16色)。Bambu Studio(スライサー)でオブジェクト単位/面単位の色指定が可能で、色切替時のパージを自動管理します。
ABSやASAのような吸湿しやすいフィラメントはAMS内蔵の乾燥機能(相対湿度20%以下維持)で保管できます。
Bambu Studio との連携
Bambu Studioは同社独自のスライサーソフトウェアで、PrusaSlicerをフォークして開発されています。
- ネットワーク経由での印刷ジョブ送信
- クラウドストレージへの3Dモデル保存
- リモートカメラモニタリング
- 印刷統計とフィラメント残量管理
競合との比較(2025年)
| モデル | 速度 | 造形サイズ | マルチカラー | 価格帯 |
|---|---|---|---|---|
| X1 Carbon | 最大500mm/s | 256³mm | AMS 16色 | ¥159,000 |
| Prusa MK4S | 最大500mm/s | 250×210×220mm | なし | ¥130,000 |
| Creality K1 Max | 最大600mm/s | 300×300×300mm | オプション | ¥109,000 |
| AnkerMake M5C | 最大500mm/s | 220×220×250mm | なし | ¥69,800 |
よくある質問(FAQ)
Q1: PLA以外の素材は印刷できますか? A: はい。ノズル最高300°C・ベッド120°Cのため、ABS・ASA・ナイロン・TPU・カーボンファイバー配合フィラメントも対応します。ただしエンクロージャー密閉状態での運用が推奨されます。
Q2: AMS無しで購入できますか? A: はい。AMS Comboなしの単体モデル(¥129,000程度)も販売されており、後からAMSを追加購入・増設できます。
Q3: PrusaSlicerや他社スライサーは使えますか? A: PrusaSlicerおよびOrcaSlicerに対応プロファイルが存在します。ただし一部AI補正機能はBambu Studio経由でのみ動作します。