セキュリティ
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BitLocker(ビットロッカー)

Windows全体ディスク暗号化。AES-128/AES-256 XTS・TPM 2.0連携・Network Unlock・BitLocker To Go・Windows 11 24H2以降は個人アカウントでも自動有効化、Microsoft Account Recovery Key・Active Directory/Entra ID Recovery Key保管、2026年Windows 11 Pro/Enterprise標準暗号化強化。

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2026/4/25 更新
関連タグ
XTS-AES
TPM 2.0
Recovery Key
Automatic 24H2

概要

BitLocker(ビットロッカー)は、Windows 10以降に標準搭載されているディスク全体暗号化機能である。AES-128またはAES-256 XTSモードを採用し、TPM 2.0と連携して起動時に自動復号を実現する。Windows 11 24H2以降では、個人アカウントでも自動有効化が可能になり、Microsoft Account Recovery Key が生成される。2026年にリリースされるWindows 11 Pro/Enterpriseでは、標準暗号化強化が施され、管理者はActive Directory/Entra ID Recovery Key を一元保管できるようになる。

主な特徴・仕組み

  • AES-XTS 暗号化:AES-128/256 XTS は 128bit ブロックサイズと 256bit キー長を組み合わせ、データとインデックスを同時に暗号化。
  • TPM 2.0 連携:TPM 2.0 のセキュアチャネルを利用し、暗号鍵をハードウェアレベルで保護。起動時に TPM が鍵を返却し、OS が復号。
  • Network Unlock:ドメイン環境で、ネットワーク上の認証サーバーから鍵を取得し、起動時に自動復号。
  • BitLocker To Go:USBメモリや外付けSSDに対しても同様に暗号化を適用。
  • 自動有効化(24H2):個人アカウントでログインすると、設定ウィザードなしで暗号化が開始。
  • Recovery Key 管理:Microsoft Account Recovery Key、Active Directory/Entra ID Recovery Key をクラウドに保管。
  • 暗号化強化:2026年版では、AES-256 XTS のみを標準化し、TPM 2.0 のセキュリティレベルを上げる。

スペック/製品比較表

FeatureBitLockerVeraCryptFileVault
暗号モードAES-128/256 XTSAES-256 CBCXTS-AES 256
TPM 連携あり(TPM 2.0)なしあり(TPM 2.0)
自動復号あり(24H2)なしあり(Apple ID)
Recovery Key 保管Microsoft/ADUSBiCloud

具体例・対応製品

  • Intel Core i9 13900K(3.0GHz / 5.8GHz)搭載マザーボードに TPM 2.0 を内蔵した ASUS ROG Strix Z790-E で BitLocker を有効化。
  • AMD Ryzen 9 7950X(4.5GHz / 5.7GHz)搭載 MSI MPG B650 Tomahawk では、TPM 2.0 モジュールを外付けで接続し、BitLocker を設定。
  • Samsung 980 PRO 1TB(PCIe 4.0 x4)SSD を BitLocker To Go で暗号化し、USB 3.2 Gen 2 で高速転送。
  • Dell XPS 15 9500(16GB DDR5-4800 / 512GB SSD)では、Windows 11 24H2 で自動有効化がデフォルト。
  • HP Spectre x360 14(32GB DDR5-5200 / 2TB SSD)では、Network Unlock を有効にして社内 VPN で起動時に復号。

自作PCでの選び方・注意点

  • TPM 2.0 の有無:マザーボードに TPM 2.0 が内蔵されているか、外付けモジュールを追加できるかを確認。
  • CPU の TDP:TPM 2.0 の電力消費は 1.5W 程度。高TDP CPU(120W 以上)では電源容量を確保。
  • SSD の NVMe 速度:暗号化は I/O を増加させるため、PCIe 4.0 x4 以上の NVMe SSD(例:Samsung 980 PRO 1TB)を選択。
  • BIOS の TPM 設定:Secure Boot と TPM を同時に有効にし、起動時に暗号化をブロックしないように設定。
  • Recovery Key の保管場所:USB スティックに保存する場合は、別の PC で暗号化し、物理的に分離。
  • バックアップ:暗号化されたドライブをバックアップする際は、復号後に別ドライブへコピー。
  • ファームウェア更新:TPM 2.0 ファームウェアは定期的に更新し、脆弱性を修正。
  • 電源管理:BitLocker は起動時に TPM へのアクセスを行うため、AC アダプタが接続されていることを推奨。
  • OS バージョン:Windows 10 Pro/Enterprise 以降でのみ BitLocker が利用可能。
  • 管理者権限:BitLocker の設定変更は管理者権限が必要。

関連用語との違い

  • BitLocker vs VeraCrypt:VeraCrypt はオープンソースで多様な暗号アルゴリズムを提供するが、TPM 連携は標準装備されていない。
  • BitLocker vs FileVault:FileVault は macOS 専用で、Apple ID で Recovery Key を管理。BitLocker は Windows 専用で Microsoft Account で管理。
  • BitLocker vs Full Disk Encryption (FDE):FDE は一般的な概念で、BitLocker はその実装例。

よくある質問

Q1. BitLocker を有効にすると起動時間はどれくらい遅くなりますか?
A1. TPM 2.0 連携時は平均 1〜2 秒程度。Network Unlock ではネットワーク遅延により 5 秒程度増加することがあります。

Q2. 2026年版 Windows 11 Pro で暗号化キーはどこに保管されますか?
A2. Active Directory/Entra ID Recovery Key が自動でクラウドに保管され、管理者が一元管理できるようになります。

Q3. BitLocker To Go を外付け SSD に設定した場合、USB 3.2 Gen 2 での転送速度はどれくらいですか?
A3. 暗号化オーバーヘッドを除けば、NVMe 980 PRO 1TB の 3,500 MB/s 近辺が期待できます。

まとめ

BitLocker は Windows 環境におけるディスク全体暗号化の標準であり、TPM 2.0 連携と自動復号機能により、ユーザーは手間なくデータ保護を実現できる。2025年から2026年にかけての Windows 11 24H2 以降のアップデートで、個人アカウントでも自動有効化が可能になり、Microsoft Account Recovery Key が生成される点が大きな進化である。自作PCを構築する際は、TPM 2.0 の有無、SSD の NVMe 速度、BIOS 設定を確認し、Recovery Key の安全な保管を徹底することで、次世代のセキュリティ基準に対応できる。

この記事について
カテゴリーセキュリティ
難易度上級
作成日2026/4/20