セキュリティ
中級

TPMチップ(ティーピーエムチップ)

Trusted Platform Module 2.0専用セキュリティチップ。Infineon OPTIGA TPM SLB 9672・Nuvoton NPCT75x・STMicro ST33KTPM・fTPM(CPU統合・AMD Secure Processor/Intel Management Engine)・dTPM(ヘッダ装着Asus/MSI/Gigabyte対応)が代表、Windows 11必須+BitLocker+Secure Boot用途。

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2026/4/25 更新
関連タグ
TPM 2.0
Infineon SLB 9672
fTPM
Windows 11

概要

TPM(Trusted Platform Module)とは、PCの起動時にハードウェアレベルで暗号鍵を生成・保管し、OSやアプリケーションの整合性を検証するセキュリティチップです。
Windows 11 では TPM 2.0 が必須要件となり、BitLocker でのディスク暗号化や Secure Boot でのブートローダ検証に不可欠です。
代表的な製品には Infineon OPTIGA TPM SLB 9672、Nuvoton NPCT75x、STMicro ST33KTPM、CPU 統合型 fTPM(AMD Secure Processor/Intel Management Engine)、Asus/MSI/Gigabyte 製 dTPM があります。

主な特徴・仕組み

  • ハードウェアベースの鍵管理により、ソフトウェア攻撃から保護
  • TPM 2.0 では 2.0 というバージョン番号で拡張性を確保
  • 1.2GHz で動作する CPU でも 1.5GHz まで上げられる高速処理
  • 64GB のメモリと 256GB の SSD で構成されるシステムでも安定動作
  • 物理的に分離された暗号演算ユニットにより、鍵漏洩リスクを低減
  • Secure Boot ではブートローダのデジタル署名を検証し、改ざんを防止
  • BitLocker ではディスク全体を暗号化し、起動時に TPM で鍵を復号
  • fTPM は CPU 内蔵で追加ハードウェア不要、dTPM はマザーボード上に設置
  • 2.0 以降の仕様で、プラットフォームの信頼性を証明するデジタル証明書を扱える
  • 2025年に予定される Windows 11 のアップデートでは TPM 2.0 の機能拡張が追加予定

スペック/製品比較表

製品名主要機能物理サイズ価格帯対応OS
Infineon OPTIGA TPM SLB 9672高速暗号演算、AES 25610×10×2.5mm¥3,200Windows 11
Nuvoton NPCT75x低消費電力、AES 1288×8×2.0mm¥2,800Windows 11
STMicro ST33KTPM物理的分離、AES 25612×12×3.0mm¥3,500Windows 11
fTPM (AMD Secure Processor)CPU 統合、AES 256なし無料Windows 11
dTPM (Asus)マザーボード設置、AES 25615×15×3.5mm¥4,000Windows 11

具体例・対応製品

  • Asus ROG Strix Z690-E Gaming:dTPM が標準装備、Windows 11 で BitLocker が即時有効
  • MSI MPG B550 Gaming Plus:dTPM 付き、CPU は AMD Ryzen 5 5600X(3.7GHz)
  • Gigabyte Z590 AORUS Master:dTPM あり、Intel Core i7 12700K(3.6GHz)
  • Intel Core i9 12900K:fTPM 内蔵、Secure Boot で起動時検証
  • AMD Ryzen 9 7950X:fTPM 内蔵、AES 256 で高速暗号化

自作PCでの選び方・注意点

  • マザーボードの TPM スロット:dTPM が標準装備か、スロットがあるか確認
  • CPU の fTPM サポート:AMD Secure Processor/Intel Management Engine が有効か
  • BIOS 設定:TPM を有効化し、Secure Boot をオンにする
  • 電源供給:TPM は 3.3V で動作するため、安定した電源ラインが必要
  • 冷却:暗号演算は CPU への負荷が大きくなるため、十分な冷却を確保
  • OS の互換性:Windows 11 以外でも TPM 2.0 をサポートする Linux ディストリビューションが増えている
  • アップデート:BIOS と TPM ファームウェアを定期的に更新し、セキュリティパッチを適用
  • バックアップ:TPM 内の鍵は物理的に復元不可。鍵のバックアップは別途暗号化ストレージで行う
  • コスト対効果:高性能な TPM は 3,000〜4,000円程度。自作 PC では 1,000円以内の fTPM で十分
  • 将来性:2026年に予定される Windows 11 のアップデートで TPM 2.0 の機能拡張が予定されているため、最新規格に対応したチップを選択

関連用語との違い

  • TPM 1.2:古い規格で、AES 128 までしかサポートせず、Windows 10 以降は非推奨
  • TPM 2.0:AES 256、RSA 2048、ECC 256 をサポートし、Windows 11 で必須
  • fTPM:CPU 内蔵型で追加ハードウェア不要。物理的に分離されていないため、完全なハードウェア隔離はできない
  • dTPM:マザーボード上に設置される外部チップ。物理的に分離され、完全なハードウェア隔離が可能
  • TPM 2.0 以外の暗号化:BitLocker などは TPM なしでも動作するが、セキュリティレベルが低下

よくある質問

Q1. TPM 2.0 が無いと Windows 11 は起動できませんか?
A1. はい、Windows 11 のインストール時に TPM 2.0 が検出されないとインストールがブロックされます。

Q2. fTPM と dTPM の違いは何ですか?
A2. fTPM は CPU 内蔵で追加ハードウェア不要、dTPM はマザーボード上に設置される外部チップで物理的に分離されます。

Q3. TPM の鍵はどうやってバックアップしますか?
A3. TPM 内の鍵は物理的に復元できないため、鍵のバックアップは別途暗号化ストレージにエクスポートして保存します。

まとめ

TPM 2.0 は Windows 11 でのセキュリティ基

この記事について
カテゴリーセキュリティ
難易度中級
作成日2026/4/20