サーマルパッド W/mK 規格(サーマルパッドワットパーメーター)
サーマルパッド熱伝導率。Generic 1.5-3 W/mK(Arctic TP-3・Gelid)・High-end 5-12 W/mK(Arctic TP-2.5・Thermalright Odyssey)・Premium 14-22 W/mK(Thermal Grizzly Minus Pad Extreme・Thermalright)・Graphite 70+ W/mK(KryoSheet)・PTM7950 Phase 8.5 W/mK・Thickness 0.5-3mm・Silicon base・電気絶縁性・VRAM/VRM用・2026年SSD Gen5 必須高伝導パッド。
概要
サーマルパッドはCPU・GPU・VRAM・VRM・SSD などの熱源とヒートシンク、または熱拡散板との間に挿入される電気絶縁性のシリコンベース素材です。熱伝導率(W/mK)が高いほど熱流束が増え、熱設計の余裕を削減できます。2025年に登場した RTX 5090 や Ryzen 9 9950X3D などの高TDPデバイスは、最大 450 W の発熱を持ち、熱管理は不可欠です。2026 年に標準化が進んだ SSD Gen5(最高 32 Gb/s)も、熱放散を確実にするために 70 W/mK 以上のサーマルパッドが必須になりました。
主な特徴・仕組み
- 熱伝導率
- Generic: 1.5 – 3 W/mK(Arctic TP‑3、Gelid)
- High‑end: 5 – 12 W/mK(Arctic TP‑2.5、Thermalright Odyssey)
- Premium: 14 – 22 W/mK(Thermal Grizzly Minus Pad Extreme、Thermalright)
- Graphite: ≥ 70 W/mK(KryoSheet)
- PTM7950: 8.5 W/mK(段階的相変化)
- 厚さ:0.5 – 3 mm(厚さが薄いほど熱抵抗が減少)
- 電気絶縁性:シリコンベースで 10⁶ Ω以上の絶縁抵抗
- 適用領域:CPU、GPU(RTX 5090 8 GB GDDR7)、VRAM/VRM、SSD Gen5(128 GB NVMe)、AI 推論ボード
- 高温耐性:最大 125 °C まで安定
- 環境対応:低揮発性、RoHS クリア
スペック比較表
| 製品 | 熱伝導率 (W/mK) | 厚さ (mm) | 主な用途 | 価格帯 (¥) |
|---|---|---|---|---|
| Arctic TP‑3 | 1.5 – 3 | 0.5 | 一般デスクトップ | 2,000 |
| Arctic TP‑2.5 | 5 – 12 | 0.75 | ハイエンドGPU | 4,500 |
| Thermalright Odyssey | 5 – 12 | 1.0 | 4K 映像処理 | 5,800 |
| Thermal Grizzly Minus Pad Extreme | 14 – 22 | 0.75 | RTX 5090 | 8,200 |
| KryoSheet | ≥ 70 | 0.5 | SSD Gen5 | 12,000 |
具体例・対応製品
- Arctic TP‑3
- 1.5 – 3 W/mK、0.5 mm
- 2025 年にリリースされた Ryzen 9 9950X3D の VRM に採用。TDP 450 W を 30 °C 以内に抑制。
- Thermalright Odyssey
- 5 – 12 W/mK、1.0 mm
- RTX 5090 の 8 GB GDDR7 へ直接接触。熱設計余裕 12 °C。
- KryoSheet
- ≥ 70 W/mK、0.5 mm
- 2026 年の SSD Gen5(128 GB NVMe)に必須。熱抵抗 0.1 °C/mm。
- Thermal Grizzly Minus Pad Extreme
- 14 – 22 W/mK、0.75 mm
- AI 推論ボード(NVIDIA H100)で 80 W の GPU を 28 °C 以内に保つ。
- PTM7950
- 8.5 W/mK、0.75 mm
- 低電力 IoT デバイスで相変化を利用し、熱波形を平滑化。
自作PCでの選び方・注意点
- 熱源のTDPと熱設計余裕
- TDP 450 W 以上のデバイスは 12 W/mK 以上のパッド推奨。
- 厚さとヒートシンクの設計
- ヒートシンクの接触面積が大きい場合は 0.5 mm で十分。逆に小さな面積なら 1.0 mm 以上を選択。
- 電気絶縁性
- VRM 近くでは 10⁶ Ω 以上の絶縁を確認。
- 温度上限
- 最高温度 125 °C を超える環境は避ける。
- 相変化パッドの使用
- PTM7950 のように相変化を持つパッドは、温度が急激に上がる時に熱拡散を安定化させる。
- 配線・クリーニング
- パッドは熱膨張で割れやすいので、取り付け時に過度の圧力は避ける。
- 将来のアップグレード
- 2025 年に登場した RTX 5090 のように TDP が増加する場合は、後から厚さを増すパッドに交換できる設計に。
関連用語との違い
- サーマルインサート:厚さ 0.1 mm 以内で、熱抵抗を 0.2 °C/mm 程度に抑える。
- サーマルパッド:厚さ 0.5 mm 以上、熱伝導率 1.5 – 70 W/mK。
- サーマルコンタクトシート:電気絶縁性が低く、主に電源ユニットで使用。
- サーマルペースト:液体状で、熱伝導率 4 – 10 W/mK。パッドより熱抵抗は高いが、薄くても高い熱伝導。
よくある質問(FAQ)
Q1. RTX 5090 で 8 GB GDDR7 の熱管理に最適なサーマルパッドは?
A1. Thermalright Odyssey(5 – 12 W/mK、1.0 mm)が推奨。熱設計余裕 12 °C で、GDDR7 の 450 W を 30 °C 以内に抑える。
Q2. SSD Gen5(128 GB NVMe)に必須のサーマルパッドは何ですか?
A2. KryoSheet(≥ 70 W/mK、0.5 mm)が標準。熱抵抗 0.1 °C/mm で、データ転送時の発熱を即時に拡散。
Q3. 低電力 IoT デバイスに PTM7950 は適していますか?
A3. はい。相変化機能により、温度が 30 °C を超えると熱拡散が自動的に増加し、安定した動作が可能。
まとめ
サーマルパッドは、CPU・GPU・SSD など高TDPデバイスの熱設計で欠かせない部品です。2025 年に登場した RTX 5090 や Ryzen 9 9950X3D のように、熱負荷が高まると同時に、2026 年の SSD Gen5 では 70 W/mK 以上のパッドが必須となります。熱伝導率、厚さ、電気絶縁性を総合的に判断し、用途に合わせた製品を選択することが、長期的な安定動作と性能維持に直結します。