Samsung / Amazon Video / 20th Century Fox / Panasonic 共同策定 (2017) のHDR10 動的メタデータ拡張規格。Dolby Vision 対抗の無料オープン規格。
HDR10+ はSamsung と Amazon Video が2017年4月20日に共同発表、20th Century Fox / Panasonic 加わり「HDR10+ Technologies」として規格化された動的メタデータHDR規格。HDR10 (2015) の静的メタデータ (1コンテンツ1組) をシーン単位の動的メタデータ (SMPTE ST 2094-40) に拡張、シーンごとに最適化したトーンマッピングを実現する。Dolby Vision (有料ライセンス) 対抗の無料オープン規格。
| 項目 | HDR10 | HDR10+ |
|---|---|---|
| 色深度 | 10bit | 10bit |
| 色域 | Rec.2020 | Rec.2020 |
| ガンマカーブ | PQ | PQ |
| メタデータ | 静的 (1組/コンテンツ) | 動的 (シーン毎) |
| メタデータ規格 | - | SMPTE ST 2094-40 |
| トーンマッピング | テレビ依存 | コンテンツ指定 |
| ライセンス | 無料 | 無料 |
| 認証費 | なし | わずか ($10K 以下) |
| 提唱 | CTA | Samsung / Amazon |
HDR10 の静的メタデータでは「映画全体の最大輝度」のみ伝送、明るいシーンと暗いシーンで同じトーンマッピングが適用される。HDR10+ はシーン単位 (Scene) で:
を動的伝送、シーンごとに最適なHDR表現を実現する。
Samsung は2016年Dolby Vision 採用を拒否、HDR10+ を独自陣営として発展。世界最大のテレビメーカ (シェア20%+) のため、HDR10+ は2020年代以降急速に採用拡大。Sony は2017年からDolby Vision 採用継続中で対立構造。
| カテゴリ | 対応 |
|---|---|
| Samsung テレビ | 全HDR モデル (2017-) |
| Panasonic テレビ | 主要モデル |
| TCL / Hisense | 中位以上HDR モデル |
| LG | 2024年以降一部対応 (それ以前はDolby Vision のみ) |
| Sony | 非対応 (Dolby Vision のみ・2025年現在も) |
| Amazon Prime Video | 数千HDR10+ タイトル |
| YouTube | 一部HDR10+ コンテンツ |
| Apple TV+ | HDR10+ + Dolby Vision 両対応 (2024-) |
| Disney+ | 非対応 (Dolby Vision のみ) |
| Netflix | 非対応 (Dolby Vision のみ) |
Q1: HDR10 と HDR10+ の体感差? A: 明暗差の大きいシーン (夜空 ↔ 室内照明) で違いが顕著。動的メタデータでシーン毎に最適化、黒つぶれ・白とびが減る。
Q2: HDR10+ Adaptive とは? A: 2022年Samsung 拡張機能。視聴環境の周囲光をテレビが検知し、シーン毎メタデータと組み合わせて最適化。
Q3: なぜLG / Sony は対応しないか? A: Dolby Vision (有料・12bit・フレーム単位) 既採用で重複感あり。LGは2024年から一部対応開始、Sony は依然Dolby Vision のみ。