ジャンパーピン(ジャンパーピン)
基板上の2-3ピン間を小型コネクタでショートする設定手段。Clear CMOS(CLRTC/CLR_CMOS)・システムパネル・RGBヘッダで多用、ASUS ROG X870・MSI MEG Z890などでBIOSリセットに使用。
概要
ジャンパーピンは、マザーボード上で 2 〜 3 ピン間を小型コネクタで短絡させることで設定を変更できる手段である。
主に Clear CMOS(CLRTC/CLR_CMOS)、システムパネル、RGB ヘッダなどで利用され、BIOS のリセットや電源制御、LED の動作モード切替に使われる。
2025 年の最新マザーボードでは、USB‑C 3.2 Gen 2 のパネルヘッダにジャンパーピンが採用され、2026 年には次世代 DDR5‑7200 への対応が確認されている。
主な特徴・仕組み
- ピン配置:2 ピン(短絡)または 3 ピン(短絡+グランド)
- ピッチ:5 mm(標準)
- ピン幅:0.5 mm、厚さ 0.3 mm、許容誤差 ±0.1 mm
- 電流容量:最大 1.5 A、電圧 5 V / 12 V まで
- 抵抗値:10 Ω で短絡、10 kΩ でオープン
- 使用部位:CLRTC、CPU 電源ヘッダ、RGB コントロール、BIOS チップのリセットライン
- 操作方法:ジャンパーピンを接続(短絡)または切断(オープン)
- 安全性:短絡時に過電流保護付きトランジスタが組み込まれることが多い
- 設計上の注意点:ピンの接触不良は BIOS 設定が復元できない原因になる
- 互換性:ほぼ全ての ATX / E‑ATX マザーボードで使用可能
スペック/製品比較表
| 製品名 | ジャンパーピン数 | ピッチ | 電流容量 | 主要用途 |
|---|---|---|---|---|
| ASUS ROG X870 | 2 | 5 mm | 1.5 A | CLRTC, RGB |
| MSI MEG Z890 | 3 | 5 mm | 1.5 A | BIOS リセット, CPU 電源 |
| GIGABYTE Z790 AORUS Master | 2 | 5 mm | 1.5 A | CLRTC, USB‑C パネル |
| ASRock X299 Taichi | 3 | 5 mm | 1.5 A | BIOS リセット, RGB |
| ASUS TUF Gaming Z790-Plus | 2 | 5 mm | 1.5 A | CLRTC, システムパネル |
具体例・対応製品
- ASUS ROG X870:CLRTC ジャンパーは 2 ピンで、短絡すると BIOS が初期化。
- MSI MEG Z890:CPU 電源ヘッダに 3 ピンジャンパーがあり、短絡で CPU の電源制御モードを変更。
- GIGABYTE Z790 AORUS Master:USB‑C 3.2 Gen 2 のパネルヘッダに 2 ピンジャンパーを設置し、USB‑C の電源供給モードを選択。
- ASRock X299 Taichi:RGB コントロールヘッダに 3 ピンジャンパーがあり、LED の動作モードを切替。
- ASUS TUF Gaming Z790-Plus:CLRTC ジャンパーは 2 ピンで、短絡で CMOS をクリア。
自作PCでの選び方・注意点
- ピッチの確認:5 mm が標準だが、特殊設計の場合は 2.5 mm もある。
- ピン数の把握:2 ピンは短絡のみ、3 ピンは短絡+グランドが必要。
- 電流容量:1.5 A 以上が推奨。高電流が必要な場合は専用のジャンパーを選択。
- 接触不良対策:ジャンパーピンは金属コーティングが施されているものを選ぶ。
- リセット機能の確認:BIOS リセット用ジャンパーは必ず短絡で動作。
- ドキュメントの参照:マザーボードのマニュアルに記載されたピン配置図を必ず確認。
- 作業環境:静電気防止対策を行い、作業台に接地された作業用具を使用。
- ジャンパーの種類:標準ジャンパーは 0.5 mm 幅、特殊ジャンパーは 0.3 mm 幅。
- 長期保存:ジャンパーは常に接続状態で保管し、不要になった場合は取り外す。
- 更新情報:2026 年に発表された次世代 DDR5‑7200 対応マザーボードでは、ジャンパーのピッチが 4.5 mm に変更されているケースがある。
関連用語との違い
- クリア CMOS:ジャンパーピンを短絡させることで CMOS メモリを初期化する操作。
- CLR_CMOS:同義語で、ジャンパーピンの名称。
- BIOS:ジャンパーでリセットされるのは BIOS の設定情報。
- パネルヘッダ:ジャンパーはパネルヘッダの電源制御に使われるが、パネルヘッダ自体は USB‑C や HDMI などのインターフェースを接続するためのヘッダ。
よくある質問(FAQ)
Q1. ジャンパーピンを短絡したまま放置しても問題ないですか?
A1. ほとんどの場合は問題ないが、CLRTC 用ジャンパーは短絡後に 5 秒程度放置してから外すと安全。
Q2. 3 ピンジャンパーの中央ピンは何に接続しますか?
A2. 通常はグランドに接続され、短絡時に電源ラインを安定させる。
Q3. 2025 年の最新マザーボードでジャンパーピンが使われなくなる予定はありますか?
A3. 2025 年の最新モデルでも多くはジャンパーピンを採用している。将来的に 2026 年以降に完全に廃止される可能性は低い。
まとめ
ジャンパーピンは、マザーボード上で簡易的に設定を変更するための不可欠な要素である。
ピッチ・ピン数・電流容量などのスペックを把握し、マニュアルを参照して正しく接続することで、BIOS リセットや電源制御、RGB の動作モード切替を安全に行える。
2025 年、2026 年の最新マザーボードでも引き続き採用されており、次世代のハードウェア設計においても重要な役割を果たす。