周辺機器
中級

LC3(エルシースリー)

Bluetooth SIG 2020年策定の次世代Bluetooth Audio コーデック。Auracast Broadcast+Bluetooth LE Audio+SBC後継+128-345kbps可変+補聴器+TWS新標準。

0 回閲覧
0 いいね
2026/5/10 更新
関連タグ
bluetooth
audio-codec
lc3
le-audio
auracast

概要

LC3 (Low Complexity Communication Codec) は Bluetooth SIG が2020年1月14日に策定した次世代Bluetooth Audio 規格 Bluetooth LE Audio の必須コーデック。Bluetooth 5.2 以降のチップに搭載され、従来 SBC コーデックを完全置換する設計。最大 345kbps (sample rate 8/16/24/32/44.1/48kHz・bit depth 16) で SBC の半分のビットレートで同等以上の音質を実現する高効率設計が特徴。Auracast Broadcast (公共放送音声受信機能) + マルチストリーム TWS + 補聴器対応 + 低消費電力 (-50%) という4本柱で Bluetooth Audio の世代交代を主導。2022年4月に Auracast 機能正式発表、2024年現在 Apple/Google/Sony/Sennheiser 各社の TWS イヤホン+ Apple AirPods Pro 2/Apple Watch等で対応進行中。Apple iOS 18 (2024年9月) で補聴器+ Auracast 対応開始。

主な特徴・仕組み

  • 策定: Bluetooth SIG・2020年1月14日 (Bluetooth 5.2 仕様の一部)
  • 方式: 心理音響モデル + 改良 MDCT (Modified Discrete Cosine Transform) + AAC ベース
  • ビットレート: 16-345kbps 可変 (適応型)
  • サンプリング: 8/16/24/32/44.1/48kHz
  • bit depth: 16-bit (24-bit は LC3+ 拡張で対応)
  • 遅延: 20ms 未満 (ゲーミング向き・aptX Lossless 80ms より大幅改善)
  • 消費電力: SBC 比 50% 削減 (Bluetooth LE Audio との組み合わせ)
  • Auracast Broadcast: 1機器→複数イヤホン同時送信・空港/駅/イベント会場で利用想定
  • マルチストリーム: 左右イヤホン独立した接続・音飛び大幅低減
  • 補聴器対応: 直接ストリーミング・補聴器の主流互換規格 (ASHA から LE Audio へ)
  • 互換性: Bluetooth 5.2 以降のホスト + LE Audio 対応周辺機器のみ

スペック比較表

コーデック策定年帯域レイテンシ消費電力
SBC2003192-345kbps200ms100% (基準)
AAC2003256kbps200ms100%
LDAC2017330/660/990kbps200ms120%
aptX2009384kbps70ms100%
LC3202016-345kbps20ms50%

具体例・対応製品

  • Sony WF-1000XM5 (2023/9・¥41,800): LC3 + LE Audio 対応 TWS
  • Apple AirPods Pro 2 (2024 update): iOS 18 で LE Audio + Auracast 対応開始
  • Sennheiser MOMENTUM TW 4 (2024): LC3 + Auracast Broadcast 対応
  • Beats Studio Pro (2023): LC3 対応・Apple エコシステム
  • Logicool G FITS (2022/9・¥37,950): LC3 + 低遅延 ゲーミング TWS

自作PCでの選び方・注意点

LC3 は Bluetooth 5.2 以降のホスト が必須。Intel AX210 (2020年〜) / AX211 (2021年〜) / BE200 (2024年〜) 等の現行モバイルBluetoothカードは LC3 対応。自作PC 用の M.2 PCIe Bluetooth カードとして Intel AX210/AX211 (¥1,500-¥3,000) + LC3 対応イヤホンの組合せが推奨。Windows 11 24H2 (2024年10月) で LC3 + LE Audio が標準対応開始。Linux は BlueZ 5.66 以降 + PulseAudio/PipeWire 1.0 以降で LC3 対応進行中。Auracast Broadcast は2024年時点で公共施設導入は限定的だが、2025-2026年にかけて空港/駅/映画館で本格展開予定。注意点として、補聴器との互換は Bluetooth 5.3+ + Auracast 1.1 が必須で、現在の補聴器市場は ASHA (旧規格) と LE Audio 移行期。

関連用語との違い

  • SBC: 2003年標準・LC3 の前身・低音質 + 高遅延・LC3 で完全置換予定。
  • LDAC: Sony 990kbps・高音質特化・LC3 と用途異なる (音楽 vs 汎用)。
  • aptX Adaptive: Qualcomm 適応型・280-420kbps・LC3 競合だが Snapdragon 限定。

よくある質問(FAQ)

Q1: SBC と何が違う? A: SBC (2003年策定) を低消費電力・低遅延・高音質で完全置換。半分のビットレートで同等以上の音質+遅延 200ms→20ms+消費電力50%減を実現。

Q2: AirPods は LC3 に対応する? A: 対応する。AirPods Pro 2 + iPhone 15+ の組合せで iOS 18 (2024/9) から LE Audio + Auracast 対応開始。Apple 独自のH2チップが LC3 対応。

Q3: Auracast Broadcast とは? A: 1つの送信機 (例: 空港アナウンス) から複数のイヤホン同時受信できる Bluetooth 公共放送機能。LC3 必須の新機能で、聴覚障害者支援+多言語対応で展開予定。

この記事について
カテゴリー周辺機器
難易度中級
作成日2026/5/10